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東京マラソン2023給水ボランティア

集合

早起きが苦手なチョコナッツ。今回は前の晩に早めに寝たので大丈夫だった。時間通りに家を出る。

朝ご飯を食べる余裕がなく、出がけにゼリー飲料で済ます。外に出ると、朝7時頃にしては寒くないと思った。それは、もしかしたら服装のお陰かもしれないが。

今日、2023年3月5日は東京マラソンの日である。東京マラソンは「世界6大大会」の一つだそうだ。だから外国人もたくさん参加するという訳だ。毎年3月に行われる、東京都心を走るフルマラソン。お祭り騒ぎだと評判だが、コロナ禍では参加人数を減らし、沿道での応援自粛が呼びかけられていた。今年は、コロナ禍が終わったわけではないが、参加人数をコロナ禍前に戻し、沿道での応援も規制無し。久々に盛り上がるはずである。

私にとっては初の東京マラソンだ。走る事は出来ないが、ボランティアとして参加するのである。マラソンボランティアは10月にあった東京レガシーハーフマラソン以来2回目。前回も「給水」だったが、今回も給水である。

電車で両国駅へ。グループLINEでは既に着いたとか、駅のトイレ情報などが届いている。今回、グループとしてのボランティア参加なのだ。こういうのも初めてだ。

いつも、集合場所までたどり着けるかどうかが不安だが、今回はリーダーさんはじめ、メンバーの方々が下見をしてくれて、その情報を写真や動画付きで流してくれていたので、とても安心である。

駅に着いて、出るのは東口だぞ、東口、東口、と頭の中で唱えながら電車を降りる。階段を降りて改札口が見え、手前にトイレがあった。先ほどLINEで、東口にもトイレはあるが個数が少ないという情報を得ていて、西口のトイレに行ってから東口へ回ろうかと思っていた。

でも、目の前には既に改札口。西口か東口かを選ぶ段階にはない。あれ?これは何口?

トイレを見ると並んでいて、とにかくここが西口なのか東口なのかを確かめようとして、改札口から外を覗くと、やっと東口だと確認出来た。確かに、動画にあったのはこんな感じの改札口だった。で、とにかくここまで来てしまったから、ここのトイレでいいやと思ってトイレに向かうと、さっきよりも列が長くなっていた。ショック。時間、大丈夫かな。

早めには着けないが、遅れる事はなさそうだ。トイレを済ませて改札を出ると、動画で見た通りの景色。このまま壁沿いに進んで行けばいいのだ。ああ、ありがたい。この事前情報がなかったら、私はもう一本前の電車に乗って来なければならなかった。大抵立ち往生し、一度反対方面に向かってから、間違いに気づいて戻って来る事になるだろうから。(そこまでひどくないか?笑)

集合場所には、既に青いジャンパーを着た人達が集まっていた。とりまとめ役のDさんに声を掛け、健康チェックアプリの画面を見せ、名前シールと他の荷物一式をもらう。

「マジックで、このように名前を書いてね。チョコナッツさんは経験者だっけ?そしたら緑色で名前を書いてね」

と言われて、Dさんや隣にいたFさんの名札を見て、同じように名前と「コース給水」とか班の番号を書いた。名前だけ緑で書いて、後は黒のペンで。そして、DさんやFさんは赤で名前の下に二重線を引いていて、ハートマークなんかも付けていて、可愛いと思った。もう一人を見たら赤線は引いていなかったが、引いた方が可愛いと思って、私も引いた

皆早く来ちゃって~なんてDさんが言っていたように、既に皆さん着替えが済んでいる。私も着替えなければ。キョロキョロして、仲良しのNさんを探し、近くへ行った。しかし、荷物を置けるような所はない。コンクリートの地面に置くしかない。布製のトートバッグで来てしまったから置きたくなかったけれど。

今日は荷物は最小限にした。午後雨が降るかも知れないので、折りたたみ傘をどうするか迷ったが、辞めた。水筒に熱々のカフェインレスコーヒーを入れ、それと換えのマスク、予備のタオル、お昼用のカロリーメイトだけトートバッグに入れ、上着のポケットにハンカチちり紙、Suica、小さいお財布に2千円ちょっとだけ入れたもの、スマホを入れて・・・いや、そうやって家を出たが重すぎるのでスマホはトートバッグに入れたのだった。そんな感じの最小限の荷物で来ていた。

東京マラソンでは、荷物は配布されるビニール製のナップサックに全て入れ、それをジャンパーの中に背負わなければならない。ジャンパーのサイズは一律でフリーサイズ。モコモコのダウンコートを着ても上に着られると言うが、リュックが膨らむとけっこうキツそうだ。

私の今日の服装は、上下スキーウェア。昔、初めてスキーに行く時に買ったのだ。今の夫がまだ結婚前、一緒に買いに行ってくれて、スキー以外でも着られるような物にすると良いと言って勧めてくれた、どちらかと言うとスノーボードをやっていそうなウェアだった。スキーに行く以外には着る機会がなかったが、今回、給水はお腹や足が濡れるから、スキーウェアがいいと言ってくれた人がいて、これだ!今だ!と思った訳だ。しかも、最近はスキーにも行かなくなっていて、このまま一生着ないかと思っていた物。着られてラッキーだ。ただ、ちょっとお腹がキツいような気がするのが・・・まあ、立っている分には全然大丈夫なのだが。因みに、靴もレインブーツである。ちょっと、靴下とズボンの間が開いてしまって寒かった。これが今回失敗だった点。もっと寒かったら無理だった。長い靴下にするか、スキーズボンの下に履く物を長い物にするべきだった。あ、スキー用のソックスにすればよかったのかな。

さて、まずジャンパーを袋から取り出す。挟んであった紙なども剥がして、ゴミはナップサックの中に入れる。軍手も取り出し、それはジャンパーのポケットへ。帽子も取り出し、それからお菓子の差し入れをしてくださった方がいて、ナップサックの中に入っていたので、それもジャンパーのポケットに入れた。それから、スマホとハンカチちり紙もジャンパーのポケットに移し、ジャンパーを着る。

いやいや、だからジャンパーの下にナップサックを背負うのだよ。一度ジャンパーを脱いで、ナップサックの中にトートバッグも入れて、背負って、その上にジャンパーを着た。更にキャップをかぶる。その前に、キャップに付いているタグをDさんに切ってもらった。ついでにジャンパーのタグも。

キャップはレガシーハーフの時とは全然違う素材だった。ツルツルの柔らかい帽子。かぶってみたら少し緩かったが、あまりキツくても髪の毛がぺしゃんこになるので、そのままかぶった。ジャンパーはホック式。丈が長くて、ホックを留めるのも一苦労。

個人で申し込んだボランティアの場合、前日か前々日に受け付けをしに行って、そこでこれら一式をもらって来る事になっている。だから、家でタグを切って、家からジャンパーを着て来てもいいのだが、グループの場合はリーダーの所に一括で届くので、当日配布になったのである。受付に行かなくて済むのは大変ありがたいが、もし雨だったら大変な事になっていた。その場合はリーダーやリーダーサポートの人達が前泊していたホテルでの配布になっていただろうから、もっと早く集合しなければならないところだった。

さて、全員揃ったところで写真撮影をして、現場に移動した。歩道橋を渡って反対側へ行っただけだが。

下見

40名超のメンバーは二つの班に分かれる。それでは二つに分かれて~、というタイミングでDさんがこう言った。

「何か分からない事があったら、名前の下に赤線が引いてあるサポートメンバーに何でも聞いてください」

はぅ!ヤバい!間違えた・・・。名前シールの名前、DさんやFさんの真似をしてしまったが、お二人はサポートメンバーさんなのだ。私は一般ピープルなのに、何をやってしまったのだ!そういえば、以前LINEのノートに名前シールの説明があって、赤い線の事も書いてあったような・・・。

私は慌ててDさんの元へ行き、

「マジックありますか!?」

と言って、黒いマジックで赤線を消そうと思った。消えないけれど、赤ではなく黒線にしてしまえと。その事をDさんに言ったら、

「でも、チョコナッツさんには色々教えてもらいたいから、そのままでいいよ」

と、おっしゃってくださったのだ。隣にいたサポートメンバーのKさんもそうそう、と頷いてくださって。ついうっかり、

「そう、ですか?」

とその気になったチョコナッツ。変な事(黒線でつぶす)はしない方がいいかなと考え直し、そのままにする事にした。そして、私はDさんとKさんの班ではなく、リーダーのSさんとサポートメンバーのFさんTさんのいる班なので、急いでそちらへ行った。

休憩時間を分けて取るという話がなされていた。10時から、10時半から、などと6つに別れてお昼休憩を取るそうだ。その班分けがなされていて、そしてくじ引きに。我らの班は10時からになった。

班の人で集まってちょっと話をした。10時だとお腹が空かないという人もいたが、私のように朝をろくに食べていない人はお昼が10時でもいい。ただ、ちょうどトップランナーの人達が目の前を通過するのが10時過ぎのような気がするので、トップ選手を見られないのは嫌だねという話になった。

そういえば、この40名超のグループは初対面の人も多い。前もってズームによるオンライン顔合わせがあったのだが、よく発言する人以外はなかなか顔も覚えられない。でも、名札があるから大丈夫。

あーそれで、名札に関してやっぱり心配が浮上してきた。先ほどDさんやKさんには赤線が引いてあるままでいいと言ってもらったけれど、こちらで澄ましていて、何であの人サポメンじゃないのに線引いてんの、と思われたら嫌だし。不安になる。それで、

「後、何か質問とかありますか?」

とリーダーが言った時に、思い切って手を上げ、

「間違えて名札に赤線を引いてしまいましたが、私はサポートメンバーではありません!すみません!」

と、皆さんに謝った。皆さん笑ってくださって、言っておいて良かったと思う。そしてSさんやTさんが

「じゃあ、今サポートメンバーに任命しよう」

などと冗談を言ってくださって、尚更気持ちが楽に。ほんと、元FCメンバーは皆さん優しいのだ。

それで、話は戻るが。オンラインだけで知り合った人とリアルで会うと、けっこう印象が違う場合がある。以前友達の友達は、オンラインで会ったら若くて細いと思ったのに、リアルで会ったらもう少し太めで年相応だったと思ったのだ。しかし、今日初対面だったAさんは、オンラインよりもリアルの方が細くて若く見えた。そんな事もあるのだな。そしてすごく背が高かった。

さて、次にトイレの場所や休憩が取れる公園などに下見に出かけた。徒歩5分くらいの所にある公園までの道のりを、皆で歩いて見に行った。

至れり尽くせりでありがたいが、なんだかんだ集合してから1時間経っている。そもそも、グループでなくとも8時15分集合だったが、実際に作業が始まるのは9時過ぎなのだ。9時に交通規制が始まるので、それまでは何も出来ないのだ。もし、毎回同じ人が同じ場所で活動するならば、集合を1時間遅く出来るのではないか、とふと思った。だがそれはダメだ。ボランティア活動というのは、出来れば多くの人が色々な場所で体験出来るのがいい。誰かに負担が偏る事なく、やりたい人が万遍なく出来るように。だから、集合が早くてもこうやって説明を受けたり不安を解消しておいたりするべきなのだろう。トイレの場所が分からないと、急に行きたくなったら困るし。

準備

やっと交通規制がかかった。もう9時を過ぎている。運搬車が各班の物品を運んでくるのだが、その運搬車が荷を下ろしたのはだいぶ遠い所で、そこまで取りに行った。ボランティアは大勢いて、皆同じジャンパーに同じ帽子。リーダーを見失うと自分の班がどこにいるのか分からなくなる。一度迷子になりかけた。子供か、と突っ込まれそうだが。信号ではぐれてしまい、リーダーが渡ったと思って渡った人もいれば、右に曲がったと言う人もいて。だが、ちゃんと皆集結出来た。さすが大人だ。そして、台車を転がして延々歩道を歩く

荷物が持ち場に到着すると、手分けをして設置作業だ。テーブルを置いて消毒、段ボールを組み立ててゴミ箱の設置、紙コップの上に置く白い板の消毒。

設置が終わったらいよいよ紙コップに水を入れていく。それをテーブルにぴっちり並べて、その上に板を置き、板の上にまた水の入った紙コップを置いていく。3段目は6つくらい。そうしないとランナーが取りにくいから。

一応私も経験者という事になっているので、その辺の知っている事を周りに伝えていく。けれども、経験者によっても若干の認識の違いというか、考え方の違いがある。もっと隙間を空けた方がいいと言う人もいれば、もっとたくさん置いていいと言う人も。

でも、喧嘩になる事はなかった。で、けっこう時間がない。とにかくどんどん作業だ。

「9時45分までに並べ終わるようにねー」

とリーダーが言う。後5分くらいしかないぞ。

全員でやるので、ペットボトルをつぶす人、ラベルを剥がす人、紙コップを並べる人、水を注ぐ人、そんな風に分業した。速い。

そうそう、私は腕が痛くて、ただでさえ非力だ。台車から荷物を下ろす時、Hさんが大きい紙コップの箱を下ろし、開けたのを見て、私ももう一つの紙コップの箱を取り出そうとした。水は重たいけれど、紙コップならば軽いのかと思ったら、何?水よりも重いではないか。激重!

「あ、重たいよ」

とHさん。Hさんは女性である。慣れているからと言ってまた一つ、また一つと紙コップの段ボール箱を下ろして開けてくれた。力のある人は重宝されるよなぁ。適材適所がいいとはいえ、私は水の紙コップでさえ危うく指に引っかけて倒しそうになっているし。それと、手袋したままペットボトルのキャップを閉めようとすると、どうしても落してしまう。3~4回やってしまった。水の入ったコップの中にキャップを落してしまい、水も紙コップも廃棄にしてしまった事が。申し訳ない。

で、非力でも水の段ボール箱は下ろして運べた。適材適所の話だが、私が上手く出来るのは書く事くらいしかない。広報かな。で、書くためには体験しないと。下手でもしょうがない。

ランナー現る

9時45分過ぎだろうか、まず車いすランナーがやってきた。皆で拍手をして見送る。

因みに、ボランティアは声を出しての応援は禁止されていた。拍手や手によるサインで応援をするようにと。リーダーさん達はメッセージカードを用意してくれていた。励ましの言葉が書かれたカードを何枚も。

10時になった。準備の方は整った。後はランナーを迎えるだけだ。そこで、我々の休憩時間になった。このまましばらくここにいて、トップランナーが通り過ぎてから休憩にしようかと思っていたが、何となく流れで、班ごとにまとまって休憩に行くような雰囲気。とりあえず歩道に入り、ジャンパーと帽子を取る。

ここで、軍手を取った時に取り落としてしまった物がある。シュシュである。最初に私が話しかけに行ったNさんが、全員分のシュシュを作ってきてくれて、配ってくれたのだ。水色でフィールドキャストのユニフォームっぽくて可愛い。これを皆、手首にはめていたのだ。私もはめていたのだが、手袋を取る時に落してしまった。これは危ない。万が一無くしたら大変だ。とにかく外してナップサックの中に入れた。Nさんが、シュシュは傘に着けてもいいと言っていた。傘立てに入れる時に目印になると。髪が短くてもシュシュは使えるのだ。あまり考えた事がなかったので、是非そんな使い方をしてみたい。でも、次のボランティア活動の際に手首に着けるのもありか。軍手をしない活動だったら落とす心配もなさそうだし。

さて、すっかり一般人になった我々の班。だが、大迫選手が見たいという意見もあり、しばらく沿道で待つ事にした。到着予定をリーダーに聞いたら、10時15分だという事だった。休憩時間は10時45分まで。何とかなるだろう。

白バイが通って、フジテレビの放送車が来たら、ランナーが現れた。20キロ地点なので、まだ先頭集団にはたくさんの選手がいた。黒人選手が多く、細いなぁと思っていたら、

「いた!ほら!」

と、Oさんに言われてパニクった私は、大迫選手の顔を見る事が出来なかった。いや待てよ。そもそも大迫選手ってどんな人だっけ。思い出した。そうかあの顔だ。先に思い出しておけばよかった。でもまあ、何となく見た。で、一応満足して公園へ向かった。

後半へ続く。