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TOKYOパラスポーツFORWARD@ベルサール秋葉原

パラスポーツイベントのボランティアをする事になった。

事前にメールでマニュアルが送られてきた。目を通すと、いつもとはちょっと違う感じの注意事項が書いてあった。何と言うか、学生の団体さんを想定しているかのような……自分が学生時代に先生から言われた事のような感じの。

それは、休憩所で騒がない派手なメイクや時計はダメアクセサリーは結婚指輪以外はダメ肩以上の長さの髪はまとめる、などなど。

こんな事は、あまり言われた事がない。ましてや、メイクやアクセサリーの事なんて。更には、活動で知りえた情報をSNSやブログなどに載せるのも禁止と書いてあり、実例を出して脅かすような記述も。

その実例は、ボランティア活動とは全く関係のない事だった。新商品などの情報を漏らした場合とか、有名人を見たなどのプライバシー問題とか。でも、悪気がなくとも気軽に上げた内容で訴訟を起こされたり、雇されたりという事があるという。

なんか厳格な感じだから、今回は活動ブログを書くのは辞めようかなと思った。ボランティア活動の記録ではなく、休憩中にする体験の事だけを書こうかな、とか。

だが、ちょっと待て。私は法律に触れるような事はしない。私には、表現の自由も、言論の自由もある。もちろん、人様の迷惑にならない範囲内でだが。

というわけで、情報漏洩、プライバシーの侵害などには充分気を付け、結局いつも通り書いて行こうと思う。

集合~UDX

今回のイベント「TOKYOパラスポーツFORWARD」の会場は「ベルサール秋葉原」である。行った事はない。事前に地図で確認すると、駅から近い。電気街の方にちょっと歩いたところだが、秋葉原は大きく変わってからほとんど行っていなくて、実感としてどの辺りだか予想が付かなかった。

ところが、マニュアルを見ると集合場所はベルサールではなく、別のビルにある控室だった。より駅に近い建物で、UDXの6階だとか。秋葉原に詳しいと思われる長男にも聞いておいたが、マニュアルにも写真付きで道順が示してあり、何とか行けそうだ。この電車で間に合いそうだ、と思った電車の一本前の電車に乗って、秋葉原へ行った。

風が強いという予報に反して、大した風でもなかった。雨が降っている可能性もあったが、家を出た時には降っておらず、秋葉原駅に着いたら、傘を差す程ではないがポツポツと少し雨粒を感じた。

電気街口を出て、外のエスカレーターを上り、UDXの建物に入る。うん、すぐに分かったぞ。そして、エスカレーターで5階まで行き、そこから二重の自動ドアの中に入るという事だったが。

長男に「案内の人がいるんじゃない?」と言われたが、ボランティアの集合場所にはいないでしょ、なんて言っていたのだった。ところが、エスカレーターを1つ上って行ったら、案内の人がいた。そして、二重の扉の方へ行くようにと言われた。

あれ?到着階が2階で、そこから5階までエスカレーターで行くのではなかったのか?と思ったが、もうエスカレーターは続いていなくて、どうやら3階分を一気にエスカレーターで上がって来たようだ。確かに、エスカレーターはとても長いものだった。やはり案内人は必要だった。

エレベーターで1階分上がり、6階の控室へ向かうと、よくお会いするボラ友に会った。ここでバッタリ会うなんて、本当にご縁のある人だ。

すごく早く来たつもりだったが、受付の列が出来ていて、もう集合の10分前。ちっとも早くない。普通だ。今までどれだけ「ギリギリ主義」だったのかが分かる。

並んでいると、後ろの方が傘を畳んでいて、家を出たらけっこう雨が降っていたという話だった。埼玉から来たと言う。所によって雨が既に降っていたようだ。

受付で名前を言った。もうさ、私にも本当は配慮が必要じゃないかと思うくらい名前がちゃんと言えない。でも、それなら名前を書いた紙を持っていて、さっと見せればいいだけの事。やっぱり大したことないと思っているのか、それとも配慮や特別な扱いを受けたくないと思っているのか、それをしない私。

でも、とにかく通じて「パラ・パワーリフティング」だと言われた。パスとTシャツとマニュアルを受け取り、先ほどのボラ友さんの隣に座った。そして、上に着て行った半袖シャツを脱いで、長袖Tシャツの上に受け取った緑色の半そでTシャツを着た。

マニュアルを読むと、前半の会場見取り図と、後半の注意事項などは事前にもらっていたものと同じだった。真ん中には競技に関する説明やイベントの写真撮影がどうとかいう事が細かく書いてあった。そして、このマニュアルは帰る時に返却するようにと言われた。ということは、この真ん中のところに機密情報があるのか?まあ、そうは思えないが。でも、実際の内容とこの内容が食い違う可能性もある。後で照合されるとよくないのかもしれない。もちろん、ここで詳細を書く事はしない。今手元にないわけだし、覚えてないけどね。

しかし、やはりメンバーはいつものパラスポーツイベントと同様の年齢層だった。特に学生さんの団体がいるわけでもなかった。確かに、大きなピアスをする人も1人や2人はいるにしても、それは人種宗教主義信条によるものかもしれないし、特に問題はないように思えた。ああ、そういえばかつて、かなり濃い目のメイクのおばさまが何人かいたっけなぁ……。でもそれも、別に悪くないのでは。ダメなの?それを不快に思う人もいるのかな。今回は濃い目のメイクの人は見かけなかった。注意事項を見ての事なのか、元々皆さんこういう感じなのか。私は昔ゴスペルをやっていて、本番に頑張って派手なメイクをしてみようと思ったのだが、出来なかったという経験がある。どう頑張っても無理だった。道具が違うのかな。

ベルサール秋葉原

さて、部署ごとに分かれ、それぞれのディレクターさんに導かれて会場へ行った。雨が降っているかもしれないと、折り畳みの傘をウエストポーチ(ボラバッグ)に入れて行った。

そうそう、今回は黒いズボンか、シティキャストのユニフォームのズボンか、そのどちらかを履いてくる事になっていた。どちらでも特に悪目立ちはしないだろうと思い、寒かったら黒パンツ、暑かったらボラパンツにしようと決めていた。直前まで今日が寒いという予報だったのだが、実際はあまり寒くない日だったので、ボラパンツにしたのだった。

かつては電気街にはよく来たものだ。子供がプラレール好きだったので、万世橋の所にあった交通博物館に行き、ガチャガチャがたくさんある所に行ったり、パソコンやテレビを買いに電気屋に行ったりしたものだ。あの時の交差点がこれかな?と、何となく思うものの、違うかもしれない。万世橋はこっちではないし。でも、ソフマップがある。行った事のあるソフマップはこれじゃないけど……。全く頭の中が迷子である。

何だか人が並んでいた。もしかしてあれがベルサール?え、1階って……。

びっくりだった。私は1階で活動する事になっていた。2階の人もいた。私はベルサールを知らなかったのだが、とにかく建物内は冷房が効いているから、半袖のTシャツでは寒いと思い、来る時には暑かったけれど、長袖を着てきたのだ。

ところが、ベルサール秋葉原の1階は、何と壁がなかった。つまり、外だ。屋外だ。だから冷房なんて効いてない。まあ、すっごく暑ければ長袖は脱ぐしかないけれど、それほど暑くもないし、風が強くなってきて、まあ、長袖でも何とかなる程度だと思った。

しかし、風はますます強くなってきた。突風が吹くと、文鎮を乗せてあるパンフレットも飛びそうになる。慌てて手で押さえるディレクターさん。パワーリフティングの隣にはパラ・アーチェリーの体験ブースがあるのだが、それがテント状になっており、あのテントが飛んで来るのではないかと思ったくらい。この風で雨が降ってきたら中止になってしまうかもしれない。

最初の休憩

6人を3人ずつに分け、活動と休憩のシフトが組まれた。私は最初に休憩になった。分厚いマニュアルを手にしていたが、使わないと思ったので、控室に置きに行く事にした。休憩中には体験をしても良いと言われたが、それにはボランティアTシャツを脱ぐか隠す必要がある。半袖の上着を控室に置いてきてしまったので、取りに行く必要があった。

戻りながら、休憩が45分ずつなのは短いのでは、と言い合った。移動で10分はかかるし、休憩は1時間ないとお昼なんて食べられないと。言うなれば、文句タラタラ。まあ、予想外の事があると、ついつい文句を言いたくなってしまうのが人間というもの。でも、私はいつも思う。色々考えて決めてくれた事だから、よほどの事がない限り、変えてもらいたいなどとは言えないなと。だから、他の2人が1時間にしてと言おうか、などと言っているのを複雑な心境で聞いていたのだが。

「お昼休憩は1時間という事になっているんですけど、そうなっていないですか?」

と、控室にいた運営スタッフさんに言われた。で、よくよくシフト表(紙に書いてくれたものを写真に撮った)を見たら、お昼は75分ずつの休憩になっていた。

それならばと、ホッとした。だから、

「まあ、考えて組んでくれたんだし」

と2人をなだめて、このシフトを受け入れる事にした。確かに体験するのに並ぶと、30分くらいすぐ経ってしまうとは思うが、それでも何回も休憩があるのならいいではないか。それに、立ちっぱなしや座りっぱなしが長いのは腰に悪い。ちょくちょく休憩がある方がいいかもしれない。

お弁当は11時頃に来ると聞いていたが、意外に早く10時にはもう控室に置かれていた。そこで、既にお弁当を手にした男性が、

「今の内に好きな方をもらっておいた方がいいですよ。今食べなくてもいいんだから」

と言った。あれ、この人見た事ある。あ、そうだ。髪型がだいぶ違うけれど、以前パラスポーツイベントの時に一緒に活動した人だ。そう、この人は前にもこういう感じだった。得をするために早めに行動する人。ちょっとずる賢い感じの人。でも、自分だけが得するつもりなら黙っていればいいのに、こうやって周りの人たちに言う感じの人。面白い。

お弁当は2種類あり、私は迷ってしまった。迷うならば先に取っておかなくてもいいのだが、それでも懸命に吟味し、ハンバーグ弁当を選んだ。また、名前を言ってからもらう必要がある。実は、家に帰るまで「名前を紙に書いて見せればいい」という事に思い至らなかった。色々トラウマがあって、大した事ではないのに、自分で自分に催眠術を掛けたみたいに名前だけが言えない私。うん、今度からは名前を書いた立派なものを作って持って行こう。

お茶はもらわなかった。日本茶は飲めないので。ちゃんとハーブティーを水筒に入れて持って来てある。早めにもらったお弁当は、隠しておいた方がいいなどと言われ、トートバッグの中に入れておいた。

さて、そろそろ移動だ。やはり45分はあっという間だ。

活動開始(最後尾)

そうそう、始まる前から並んでいた人達は、いつの間にか横の方に並ばされていた。おそらくミラソメ(ミライトワ・ソメイティ)のファンだと思われる。

パラ・パワーリフティングのブースには、けっこう人が並んでいた。男性、女性、キッズと、それぞれトップ3の持ち上げられたキロ数をホワイトボードに書くのだが、男性のトップは90キロで、2位と3位は85キロだった。女性はちょうどトップが出たところで、40キロかな。車いすの人だった。キッズは17キロだった。

3人で役割を分担する。ローテーションする事にして、私はまず「最後尾」と書かれた札を持ち、誘導や勧誘をする事になった。愛想が良さそうだから、と言われたのだが、それはお互い様では、と思った。

突風が吹く。札はあっという間に飛びそうだから、体の前に付けておいた。持っていなくても体に引っ付いているくらい風が強い。だが、幸い雨はほとんど降らないでいてくれた。

隣のアーチェリーは盛況で、長蛇の列が出来ていた。ボランティアさんで休憩中の方もよく訪れるが、皆けっこうスタンプラリーを進めていて、午前中の空いている時間帯に休憩室にいたのは間違いだったと、後で3人で思ったのだった。

パラ・パワーリフティングとは、立った状態ではなく、寝た状態でバーベルを持ち上げる競技だ。大人は25キロから始めて、徐々に重りを増やしていくのだ。キッズはほとんど棒だけのような物から始める。キッズの棒はそれだけで10キロだそうだ。

か弱い女性だと、25キロも持ち上げられない。でも、ちゃんとスタッフさんがサポートしてくれるので、怪我をするような事はない。力自慢な感じのスタッフさんたちがいて、優しく体験をサポートしてくれるのだ。でもこれ、頑張っちゃったら後で腕が痛くなって、何もできなくなりそうだと思った。

たくさん重りを加える人がいると、時間がかかる。それで、けっこう並ぶ列が長くなったりした。アーチェリーほどではないが。

ミライトワとソメイティのステージがあった。その時に「ゆりーと」という東京2025デフリンピックのマスコットが通った。ハイタッチしてくれて、近くでミラソメが踊るパプリカに合わせて踊っていた。可愛い。ゆりーとは何度も前を通ったのに、ミラソメは全然通らない。もうすっかりミラソメはスターになってしまい、おいそれと近づけない。ファンが殺到するから、その辺に出没する事もないのだろう。中の人って、いつも同じなのかな……。永遠の疑問……

立ちっぱなしだったが、45分間くらいでは腰に負担もかからなかった。11時15分になったので、交代だ。

お昼休憩

お弁当を食べるべく、控室に戻って来た。控室には、まだちゃんと2種類のお弁当が残っていた。つまり、前もって取っておかなくても選べたというわけだ。たまに1種類なくなってしまった、という事もあるが、大抵そういう時はお魚の弁当が余っている。私は魚も好きなので、それでも困らない。それなのに、つい先に選んでおきたいと思ってしまうのはどうしてなのか。反省しよう。

隣のボラ友さんは活動中のようでいなかった。マニュアルを読みながら食べた。

ボリューム弁当と書いてあるし、ご飯が多いかなーと思ったが、食べられた。ハンバーグが美味しかった。サフランライスと思われる黄色いご飯はポロポロで、割りばしで食べるのが大変だった。最後はご飯だけになってしまったが、もちろん完食である。

食べ終わり、スマホで読書をしていたら、お仲間の1人が先に行って2階とか見てくると言った。そうか、早く食べ終わったなら、早く行って体験すればよかったか、と思った。読書を区切りの良い所まで終えてから、私も向かった。だが、ほとんど時間がなくて体験はできなかった。もうだいぶ混み合ってきていて、10分くらいで体験できそうなところはなかったのだ。もう少し早く来ていれば。

活動(記録)

私の次の役割は、トップ3が入れ替わったらホワイトボードの数字を書き換える、という活動だ。つまり、パワーリフティングの体験を見ていないといけない。そして、行ったかな?と思ったら、スタッフさんに確認して書き換えるのだ。

この時、座りながら左の方をずっと見ていたからか、首が凝ってしまった。でも、後からストラップのせいだと分かった。休憩の時にストラップを外したら良くなり、また下げたらつらかったから。

1階にはステージがあり、声優さんの声が聞こえたり、車いすバスケや車いすアーチェリーなどのデモンストレーションもやっていたようだ。しかし、人だかりができていて、ステージの上はほとんど見えなかった。座っていたら全然見えない。大きなモニターがステージの後ろにあるので、そのモニターは良く見えた。

ステージにはテツ&トモのお2人も出たりしていたが、体験ブースにも来られた。目の前のアーチェリーもやっておられた。そういえば今回は、活動中の写真撮影が禁止という注意がなかったが、なくても当然しない。が、この時に目の前でボランティアさんが「撮影禁止」の札を掲げていて、どのみち写真は撮れなかった。でも、この目でしっかり見させてもらった。

すると、何とテツ&トモのお2人は、パワーリフティングの所にも体験に来られた。ちょうどお客さんが途切れたところだった。私は目の前で見させてもらった。何となく、しゃべった、くらいの感覚。個人的に話したわけではないが、拍手したり「おー」とか言ったりしたから。

いつの間にか風は弱まり、時々日も差した。ちょっと暑かった。だからなんだか頭痛っぽくなってしまったのかもしれない。意識的にお茶をちょくちょく飲んだが、汗が出るほど暑くもなく、だから余計に熱がこもるような気もする。前日までの暑さとは違って、長袖を着ているせいでちょっと暑いような、変な感じだった。

お客さんは女性も子供も男性もいて、男性は体格の良い人から細い人まで色々。記録も色々だった。男性は125キロくらいまで行ったのかな。でも、スタッフさんが話しているのを聞いたら、パラアスリートは300キロ以上持ち上げるそうだ。桁違い!

キッズは25キロの子が出たが、それは細い女の子だった。私が書いた25キロの文字を指さして写真を撮っていて、もっと丁寧に書けば良かった!と後悔した。

それから、車いすの子も何人か体験していた。やはり足の代わりに腕を使う事が多いのか、彼女たちは比較的腕が強いようだった。

そうか、この役割は75分だったのだな。首が凝ったわけだ。ようやく交代になり、今度は控室に戻らず、体験をすることにした。

休憩(体験)

暑いのに、上からまた上着を着た。脱ぐと荷物になるし、仕方ない。

まず、すぐ目の前にあったブースへ。デフリンピックの選手へ応援メッセージを書いた。私としたことが「発揮する」の「揮」の字が分からず、でも調べたりしている時間がもったいないので、「発き」とひらがなで書いてしまった。面目ない。それで、スタンプラリーのスタンプを押してもらい、更にデフリンピックのバッジをもらった。裏が磁石のやつ。可愛い。バッグに付けると落とすし、どこに付けようかな。

次に2階へ。展示のスタンプならば並ばずに押せるということで、そちらを。金メダルが見られると聞いていたので、それもお目当てに。

で、体験はやはり並ぶので、出来るのは1つだろう。私は一番やってみたいと思っていた車いすカーリングに並ぶ事にした。そうしたら、他の2人もやってみたいと言って、一緒に並んだ。ボラ友さんが「最後尾」の札を持っていて、スタンプも押してくれた。隣の射撃にたくさん人が並んでいて、カーリングはまあまあ。20分くらいと言われ、ギリギリだと思った。

カーリングのストーンが置いてあった。「北海道」というシールが貼ってあったが、後でボラ友さんに聞いた話によると、北海道のチームからもらい受けたのだとか。誰がもらったのかは知らないが。

そのストーンを触っていいという事で、よく選手がストーンの裏を触る為に「立てる」仕草をするので、私もそれをやってみた。重い!25キロあるらしい。お、さっきのバーベルと一緒だね。

最初に、小さめの車いすに乗って、棒を使ってストーンを投げる要領を教えてもらった。このストーンはもっと軽いもの。しかし、棒をストーンに付けてもらったら、手前に押し出すようにして投げるわけだが、手前に運ぶことはできない。これがなかなか難しい。ちょっと押し出してしまうと、もう戻せないのでそこから力を加えるしかない。もっと低い位置から棒を繰り出すのだと教えてもらった。車いすの車輪の真ん中からちょっと上くらいだそうだ。

そして、本番。3人で対決する事になった。しかし、休憩時間はあと10分。まずは練習と言われたが、残念だが練習はなしにしてもらった。順番にストーンを投げ、的の真ん中を狙う。

私はルールを知っていた。そして、どうすればいいかも分かっていた。だが、思ったように投げられない。力加減というか、もっと強く投げたいのに弱い。結果、ビリだった。2位の人は全然ルールが分からないと言っていたのに、私は負けた……。悔しくないと言ったらうそになるが、うん、悔しい

体験を終え、持ち場に戻った。そしたら、スタンプを集めた人が抽選のところにたくさん並んでいた。

「ここもこんなに並ぶのか~」

と、我々はため息。次の休憩になったらすぐに抽選に並ぼうと言い合った。まだスタンプは5つしか集められていなかった。7つ集めればもう一回抽選できるのに。

活動(スタンプ)

そういえば、こうやってスタンプラリーをやっているわけだが、シフトの違う同じ活動場所の人が、ディレクターさんに聞いたらスタンプラリーはダメと言われたとか何とか言っていたような。前にもあったが、ディレクターさんによってやってもいいとかダメとか、それぞれ言う事が違って、それが不満の種になる事がある。前は、競技補助の人はダメと言われて、外の誘導の人はいいと言われたから、誘導は競技に触れられなくて可哀そうだからかな、などと話していたのだ。だが、今回は皆やっているし、聞いた人だけやらないというのもちょっと……。難しいね。

あと、ボランティアTシャツを脱ぐように言われたのに、Tシャツのまま隠さずに体験をしている人がいた。私は知らなかったが、それを活動仲間の人が注意したようなのだ。どうも外国人の方だったようで、これ脱いだら裸になっちゃう、と言われたとか。Tシャツを配られる前に着ていた服があるはずなのだが。マニュアルには書いていなかったが、口頭で説明された事。もしかしたら、あまり理解できなかったのかもしれない。

さて、今度はお客さんにスタンプを押す役割が回って来た。スタンプを押すのもちょっと緊張する。曲がったらどうしようかと。やっぱり一度だけ真横に押してしまった事があった。おばあさんで、全然気にしないと言ってくれたからよかった。しかし、このスタンプは可愛い。

一度小学生の女の子に、スタンプを押したら、

「あ」

と言われた事があった。あ、と言って私の顔を見たのだ。何?と聞いたら、

逆さまになっちゃったね」

と言われた。いや、違うよ。これで合ってるんだよ、と必死に言った。寝た状態で持ち上げるスポーツだからね、と。まあ、私も最初に見た時には反対かと思ったから分かるけれどね。

スタンプを押す人は、同時に人数のカウントもする。スタンプを押した数だけカウントするのだそうだ。他の人がスタンプを押している時には、忘れてないかな、と時々気にして見た私。それなのに、私がいざスタンプを押す人になったら、カウントするのを忘れるのだ。後から忘れてた!と思ってカチカチやったりした。だが、カウントしたかどうかが分からなくなる事もしばしば。けっこう難しい作業だった。でも、難しい事はやりがいがあって楽しいものだが。低レベル……。

それにしても、最初は辞めておこうと思ったこのパワーリフティングだが、だんだんやってみたくなってきた。自分は非力だと思っているが、果たしてあの最初の25キロは持ち上げる事が出来るのか否か。それを知りたくなってきたのだ。時間があったらやろう、と思い始めていた。

最後の休憩

最後の休憩になった。まずは抽選に並ぼう。その前に、アンケートが済んだ事を示して、スタンプを押してもらう必要があった。

そう、先ほどのカーリングに並んでいる時に、先にアンケートに答えておいたのだった。それで、その画面を開いてみたら、時間切れになっていた。そして最初からやり直し……。活動仲間の方はスクショしておいたとか。あー、なるほど。で、さっき送信したのにもう一度答えて、もう一度送信し、終了画面を見せてスタンプを押してもらった。

スタンプはこれで6個になった。だが、5個で2回引ける抽選。とにかく2回引いた。すると、末等の4等が2個だった。それでいいのだ、うん。

予めマニュアルで4等の景品を見て、ティッシュうまい棒にしようと決めていたのに、いざ目の前にしたらやっぱりボールペンが欲しくなって、ボールペンうまい棒にした。うまい棒は今夜のおつまみにしようと思った。

活動仲間のお1人が、光るタイマーを当てていた。さっきスタンプが逆さまだと言った小学生女子が、自分はこの光るタイマーを狙っていると言っていた。色々使えそうだしーと。だが、この活動仲間の方は、何に仕えるの?と怪訝な顔をしていた。さっきの女の子が欲しがっていたと言ったら、交換したいと言っていた。あの子は何が当たったかな……。

さて、ザワザワしたところで声を出し続けたのでのど飴を舐めたくなった。それには控室に戻る必要がある。活動仲間のお2人も、それぞれ控室に戻る必要があるので、3人で戻った。

のど飴を口に入れ、少し休んでから、私はパワーリフティングをやる為に早めに出た。他の2人よりも先に。

あと15分という所で移動したので、あまり時間はなかった。パワーリフティングの所に行き、あまり時間がないけれど、ギリギリまで並ぶと言っていたら、私の前に並んでいた若い男性が、自分は時間に余裕があるからどうぞと言って、前を譲ってくれた。なんて優しい方。

無事、休憩時間内に私の番が回ってきた。↑これは私の写真ではない。並んでいる時に撮ってみた。

寝る位置を直される人がけっこういたが、私は直されなかった。そして、25キロを持ち上げてみた。

まず、置いてあるバーを少し持ち上げてから胸の所まで下すのだが、右は上がるのに左が全然上がらなかった。どうしてだろうと思ったら、左側の重りを担当していた人が、ディレクターさんと話し込んでいて、実は前の人の為につけた重りを取り除いていなかったのだった。なんだびっくり。腕を壊すところだったじゃん。

仕切り直して、再度チャレンジ。無事上がって、それを胸の所に下すのは大変ではなかった。そして、持ち上げる。最初は腕がプルプルした。だが、実のところあまり覚えていないのだ。どのくらい重かったのかの記憶がない。ただ、最初はプルプルして大変だったけれど、途中まで行ったら急に楽になって、エイっと腕を伸ばせたという記憶がある。

わーい、持ち上げられた。私はそれほど酷く非力ではなかった。でも、あまり記憶がないので、もしかして、ダメそうだから補助してくれていたのかな、という気もしないでもない。楽になった瞬間が、実は支えてくれた瞬間だったのかも……とも思うが、その時にはやった、持ち上げられたと思ったのだった。

休憩時間は残り3分くらいだった。見ると抽選に全然人が並んでいない。今だ、と思った私は、抽選の所に行ってあと1回、引いてきた。そしてやっぱり4等だった。今度こそティッシュかと思ったのに、いざそこに行ったら、マンガシールが欲しくなってそれをもらった。シールなんて使わないのにと思いつつ、この写真をブログに上げたら……という野望が頭に浮かんでしまったのだ。

活動(最後)

最後の活動は、また「最後尾」の札を持って立つというものだった。お客さんがいなくなると、ちょっとその辺の人に声を掛けたりして勧誘し、割と絶えず体験者がいた。そして、4時半を最後に新たな受付はしない事になり、申し訳ないがお断りしたりも。

そして終了。スタッフさんに「やってみますか?」と聞かれた2人は、やはり断っていた。なんだ、並ばなくてもここでやれたのか。

イベントは5時までという事だったが、それよりも前にディレクターさんと控室に戻った。パスやマニュアルを返した。また名前を……。慣れないなぁ。

そして、もう帰ってもいいという事だった。隣の席にはボラ友さんのバッグが置いたまま。まだ戻ってこない。少ししたら戻って来るだろうと、ちょっと座って荷物の整理などをしていた。もちろん着替えもして。

お茶が余っていて、持って帰ってくださいとスタッフさんが言っていた。

「余っても処分するだけなんで、是非」

と言われて、それならばと1本もらった。家に持って帰って誰かにあげよう。

室内にはほんの2~3人しか残っていない。そのうちの1人が、5時まではここに居てくださいと言われたと言っていた。でも、控室にいるスタッフさんが、帰っても大丈夫だと言っている。それなら帰っていいと思うのに、結局帰らずに残っていたようだ。律儀というか、何と言うか。誰を信じていいか分からなくなるよね。

私は、ボラ友さんがなかなか戻ってこないので、先に帰る事にした。挨拶くらいはしたかったが、いつまで待っていればいいのかも分からない。一度外に出たが、SNSでお先にという旨を書いて送った。後で「カバンが無いのを見てえ!?と思った」なんて返事が来たけれど、彼女とは縁があるのでまたすぐ会えると思う。

帰り

それにしても、めっちゃお腹が空いた。あのボリューム弁当を食べたのに、なぜだ。そうか、朝食が少なかったから。ゼリードリンクだけだったので。

我慢しても、帰ったところで夕飯はない。お風呂に入ってから残り物のパスタと、残り物のワインで夕食を済ませるつもりだ。ということは、まだまだ食にありつけない。

ということで、駅のホームで決心した。今、うまい棒を食べる。幸い人はあまりいない。うまい棒を上品に食べた。上品に。唇にあまりつかないように。うん、有意義だ。これをもらって良かった。写真には納めなかった、と後で思った。

最寄り駅に着いて、食べ物を買って帰ろうかどうしようかとちょっと迷ったが、やっぱり何も買わずに一目散に家に帰った。後で、次男がお風呂の後に、

「買ってきてくれた?」

と言ったか言わなかったか忘れたが、帰りにドラッグストアで買おうと思っていた物があったのに、すっかり忘れていた。あの時は空腹で、食べ物の事しか考えられなかったから。

さて、抽選でもらった景品はこちら。うまい棒はないけれど。

そして、スタンプはこちら

ゆりーとのスタンプ、どこかで売っているのかな?

そうだ、載せるタイミングがなかったので今になったが、パンフレットとスタンプラリーの景品。

今回も楽しくできた。ディレクターさんともおしゃべりできたし、やって良かった。

いつもやる前には不安もあり、もう辞めようかと思う事もあるが、やってみると楽しく、やって良かったと思う。その繰り返しだ。その繰り返しがきっと何年も続いてしまうのだろうな。

それでは、また次回!