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フランク・ロイド・ライトー世界を結ぶ建築展@汐留美術館

2月18日(日)のアート部の活動。

まずは森美術館で「私たちのエコロジー」展を観てきた。そしてお昼を食べ、次はフランク・ロイド・ライト展だ。こちらは入場予約がしてあった。

12:45~13:00の枠で、部長が予約してくれていた。チケットはまだ購入していない。

12時半頃に移動を始め、六本木駅から地下鉄に乗って汐留駅へ移動。が、予定していた電車にすんでのところで乗れず、一本遅くなってしまった。何せ、想定以上に地下へもぐるので、電車に乗るまでに時間がかかってしまったのだ。大江戸線なので。

汐留駅に着いて、ちょっと階段を間違えて引き返し、改札を出て、地上を歩く。パナソニックビルを目指し、入ったところが地下だったみたいで、エレベーターではなくエスカレーターにしたら4階まではけっこう時間がかかり、ああ、12:57に!

いやはや、13時ちょうどくらいには着いたと思われる。13:00~13:15枠の人がちょうど通された所だった。我々はその前の枠だと伝えたが、13時からの人よりも前へは入れてもらえなかった。

またコートをロッカーに入れた。こちらも無料。これはコインを入れる事さえしない。いいね。先ほどのは、100円玉を入れて鍵を閉め、開ける時に100円玉が戻って来たのだが。

さて、入場してからチケット代を支払い、チケットを渡される。ここから展示室になっている辺りが、普段は混み合う事のなさそうな作りだ。何せ、あまり広くない展示室だ。そこに420点も展示してあると言うのだから驚きだ。

ここは基本的に写真撮影が禁止だった。まあ、狭い所を大勢の客が見て回るので、写真OKにすると人が写り込むか、写り込まないようにしようとすると、全然進まない程混んでしまう事が予想される。だから写真NGなのかどうかは知らないが。

セクション1 モダン誕生 シカゴー東京、浮世絵的世界観

今度は紙の作品リストがあった。すごい。A3の2倍の大きさの紙だから…何?A2?そこに両面、細かい字でびっちり書いてある。それが二つ折りになっていて、一見A3のリストになっている。

そして、今回はセクションを意識した。そうしないと、観る順番が分からなくなるからだ。狭い室内を展示で仕切ってあって、そこを迷路のように行ったり来たりしながら観る感じだ。

まず、フランク・ロイド・ライトの原点、シカゴ万博の写真があった。ライトはシカゴ万博で日本館のパヴィリオン「鳳凰殿」を見た。そこで日本文化に興味を持ったライトは日本を訪れる。浮世絵に魅入られ、収集もしたそうだ。何と、アメリカの美術館からの依頼で浮世絵を買い付けたりもしていたようだ。

浮世絵に着想を得たドローイングなどの展示があった。でも、ドローイング、つまり絵画と言っていいかな。それらは薄い色で描かれ、なかなか判別しにくいものが……。

でも、いくつかライトが描いたもの、設計したものが、歌川広重の江戸百景などにすごく似ている、という発見はできた。また、浮世絵を飾るスタンドなどもあった。

セクション2 「輝ける眉」からの眺望

ライトの建築は「プレイリー・ハウス」と呼ばれる。プレイリーとは「平原」という意味で、その土地の環境気候に敵った建築を目指していたそう。その特徴は、深く張り出した軒、暖炉を中心として回遊性を持たせる造り、窓の多い明るい部屋、などがある。

ライトの自宅兼スタジオは「タリアセン(輝ける眉)」という名前がついている。タリアセンとはウエールズ語で、ライトの祖先が話した言葉だそうだ。

プレイリー・ハウスの代表作として、「クーンリー邸」、「ロビー邸」、日本の「三邑邸」、「小田原ホテル計画案」などの展示があった。

セクション3 進歩主義教育の環境をつくる

ライトは日本の「自由学園」を手掛けた事で有名だが(いや、一般人に広く知られているという意味ではないが)、他にも幼児教育などに携わっていたらしい。最初の妻が幼児教育を始めた事もきっかけになったか。

家庭生活や教育の在り方の変革に取り組んだ女性運動家たちとも交流し、家庭生活や職場環境の近代化に対応して自宅の増改築を重ね、設計室や幼児教育の為のプレイルームを備えたとか。シカゴ郊外のオークパークにあった、初期の自邸とスタジオをね。

その後、日本で自由学園を手掛けたそうだ。

セクション4 交差する世界に建つ帝国ホテル

このアート展は、帝国ホテル二代目本館100周年を記念して企画されたものだと言う。なので、中心に帝国ホテルが据えられていた。模型もあり、写真も年表もあり。

支配人の林愛作から依頼され、日本に延べ3年以上滞在しながら帝国ホテルを設計したライトは、建物の設計にとどまらず、家具食器までもデザインしたとか。このアート展では、その家具や食器も展示してあった。食器が綺麗でね。写真に撮りたかった。レポ記事には載っていたので、ここにリンクを貼るかな。

東京で開幕!「フランク・ロイド・ライト 世界を結ぶ建築」展がパナソニック汐留美術館で1月11日から。会場から速報レポートをお届け|Tokyo Art Beat

それから、図面を引いただけでなく、建築素材にも色々とこだわったそうで、大谷石すだれレンガが展示してあった。すだれレンガというのは、縦筋の入ったレンガだ。

帝国ホテルは耐震性がすばらしく、あの関東大震災に襲われた時でも、帝国ホテルは建っていたとか。

また、原点であるシカゴ万博の「鳳凰殿」の影響もあり、帝国ホテル二代目本館は、左右対称がどうのこうのとも。それと、宿泊施設にとどまらず、日本の文化芸能すべてを体験できる施設として、ホテルを設計したとか。宿泊スペースよりも、観劇やレストランなどのスペースの方が大きいとか何とか。

セクション5 ミクロ/マクロのダイナミックな振幅

ライトは素材にこだわった。先にも述べた、大谷石やすだれレンガもそうだが、コンクリートにも多大な関心を寄せていたとか。コンクリートの一体性に着目したらしい。

自動車体験娯楽施設プラネタリウムの計画案もあったらしい。自動車体験の方は、ぐるぐると回りながら上って行く丸いらせん状のやつ。ずっと空を見ながら走れるというわけよ。伝わるかな。今、立体駐車場なんかで、そういうの見かけるかな。

ライトはまた、ユニット・システムを考案した。ユニット・バスとかのあれだよな?小さいものから大きいものまで展開可能だとか。その考案の根底には、幼児期に体験したフレーベルの教育ブロックがあったとか。ブロック遊び、大事だね。建築家になる子供には、ブロック遊びをさせるべき。いや、ブロック遊びが好きな子が、将来建築家になるのだろう。そして、それを勉強の方が大事だからとやらせないのは、勿体ない。たとえ中学生になっても、好きならやらせるべきだ。と、私は思った。このアート展とはあまり関係がない。失敬。

ユニット・システムの実践として、ユーソニアン住宅というのがあるらしい。貧しい人でも住めるとか何とか。自分でも建てられるとか?いやあ、救世主だね。

セクション6 上昇する建築と環境の向上

プレイリー・ハウスや帝国ホテルは横へ広がる建築だったが、ライトは上へ、つまり高層建築にも関心を示していた。樹状柱という、直径23cmの細い柱が上昇するにつれて大きく広がり天井を支える新しい構造技術を開拓したそうだ。

だが、その上へ伸びる建築を、都市の無秩序な拡大を抑止し、豊かな自然環境を保つ為に考えた、というのが泣ける。素晴らしいじゃないか。バベルの塔を建てた人間とは違うのだよ。神様も許してくれるでしょう?

しかし、428階建てのビルも設計していたみたいだが、実際実現した建築物は19階止まりだそうだ。

また、面白い家具の設計も。例えば、掃除が楽なように便器を壁掛けにしたり、オフィスの椅子も机にくっついていて、足がないものとか。確かに掃除は楽だが、壊れた時に危ない気がしてしまうのは私だけか?

セクション7 多様な文化との邂逅

さあ、最後のセクションに来たよ。

ライトは日本の文化に触れた所が原点だったが、それからイタリアにも、そしてイスラム文化にも影響を受けた。

大バグダッド計画というものもあって、王族から依頼されて、いや、依頼された以上に街全体を設計したのだが、結局王朝が倒れて実現しなかったとか。

出てから地下道で見つけた写真↑。この設計図(?)が、大バグダッド計画。

また、空飛ぶタクシーみたいな乗り物も考えていた。ブロードエーカー・シティ構想というのがあったそうで、田園地帯に広がる生活と労働のラディカルな再構築、とか何とか。その計画案には空を飛ぶ二人のりくらいの乗り物が描かれていた。それを、このアート展ではスペインのロメロ氏がCGアニメーションで表現していて、本当に空を飛んでいた。そんな世の中が、もうすぐ来るかもね。

おっと、途中でこれを入れるのを忘れたぞ。一体セクションのいくつだったのか。多分4と5の間くらいに、唯一写真を撮っても良い場所があった。それは、ユニットの話かな。

2か所あったのではなく、上下の写真の椅子は同一のもの。左側は通り抜けられる。右の机には「写真を撮ってSNSでシェアしよう!」などと書いてある紙が置いてあった。

以上、フランク・ロイド・ライト展のレポであった。そろそろ腰が疲れたぞ。でも、まだもう一つ行くのだ~。それは次のブログで。すぐにお会いしよう!