フィールドキャストとしての活動3日目。便宜上5月17日を「今日」と呼ぶ。
目次
やっぱり雨女?
今日も出かける時に小雨が降っていた。風も強い。家族からも親戚からも、かつての会社の先輩からも、雨女と言われるチョコナッツ。普段家にいるのに、たまに出かけようとするとなぜか雨が降る。
チョコナッツのボランティアのシフトは、5月にちょこちょこ入っていて、6月はほとんどなく、7月はたくさん入っている。東京はこの先ずっと雨模様な予報。何となく、今年は5月中に梅雨入りして、6月はあまり雨が降らず、7月がずっと雨、なんて事になりそうな予感・・・。
まさか、梅雨を早く呼ぶほどの力は、持ち合わせていないと思うが。
3回目は銅のバッジ
前回は到着がギリギリだったので、今日は一本前の電車に乗っていった。
今日はとにかく蒸し暑い。息子の黒いパーカーをくすねて、ユニフォームの上に着ていった。もちろん、靴もズボンもユニフォーム。履き替えるのは面倒だし、洗濯物を増やしたくないので、今日も朝からユニフォームで掃除をしていた。
そうそう、前回「きつい?!」と感じたズボンだが、今日はそれほどきつくない。一度洗濯して伸びたのか、私が痩せたのか。正直分からない。痩せたのだと思いたい。
溜池山王駅に1時頃着いたはずだが、UACビルに着いたのは15分くらいだったか。あまり遠く感じないが、坂もあるし、15分くらいかかってしまうようだ。
今回は同じ時刻に到着するボランティアさんも多数いた。入り口を入ると、前回にはあった検温器が見当たらなかった。エレベーター前で他のボランティアさんにも確認したが、やはり無かったようだ。
受付でアクレディテーションカードのバーコードを読み取ってもらうと、
「あ、チョコナッツさん3回目ですね!銅のバッジでーす!」
と、こんなバッチをもらった。ピンバッジである。

3回目が銅のバッジということは、これから銀や金のバッジがもらえるのか?何回だ?まあ、いいか。
なんとなくトイレに行きたくなって、荷物を控え室に置いてからトイレに行った。戻ってくると、ちょうど1時半だった。あれ、早く行ったつもりが・・・。だが、これ以上早く行く気にもなれん。
今日の役割分担
今日のアクレディテーションチームは30数名だそうだ。そして、今日もユニフォームチームが足りないそうだ。その理由がやっとちゃんと分かった。
緊急事態宣言が東京に出されている今、都外に済んでいる方にはボランティア活動を要請していないそうだ。ユニフォームチームには都外の方が多く入っていたそうで、足りないのだ。
アクレディテーションチームの中から、5名ほどユニフォームチームに助っ人に行って欲しいという話があった。行ってもいいけれど、研修も受けていない仕事だし、どうしようかなあと思っていたら、たくさん立候補の手が上がった。やったことのある人は無しになり、残りでジャンケンをして決めていた。
へえ、こんなにユニフォームチームが人気なのか。その時の私は不思議に思った。しかも、ユニフォームチームは「夜遅くなりますよ」と言われていたのだ。実はアクレディテーションが嫌だったとか?パソコンが難しいとか?
さて、アクレディテーションチームを二つに分ける段になった。今回も「受付」か「お渡し」か。私は、今度は積極的に「受付」に立候補した。今日もだいたい希望通りでちょうど良かったようだ。
今日こそパソコン作業を
作業場に到着。
そうそう、今回は前回といろいろ違う事があった。
前回は、控え室に1時半に行ったら、我々午後のチームの人しかいなかったが、今日は控え室には午前のチームの人もいて、お弁当を食べていた。
そして、作業場では当然、午前のチームがまだ受付をしていた。
受付カウンターには数台のパソコンがある。そのうちの2台で午前の部の人が受付をしていた。お客さんは列をなしており、それを2人が対応していた。
空いているパソコンに午後のチームの数人がログインした。このログインに時間がかかるのだ。新たに受付を開始し始めるまでは、午前のチームのお二人には働いてもらわねばならない。
受付チームの中でも、パソコンでカードを発行する人、写真に不備があった人の写真を撮る人、案内係などに分かれた。私は今日こそパソコン作業がやりたいと思い、積極的に手を上げた。
午後から入った人のパソコンも動き出した。私は午前のチームの人と代わる事になっており、待っていた。だが、2時頃は最高潮に混んでいた。今受け付け窓口が減ると大変だから、この流れが落ち着くまではお待ちくださいと言われた。
しばらくつっ立って待っていた。ようやくお客さんの列がなくなって、2時半頃にやっとパソコンの前に座った。
受付業務開始
ログイン出来ると、すぐにお客さんが私の前に座った。
前回の最後に、指を怪我しながら搬入したアクリル板が設置されていた。窓口によくある、下の方に四角い穴が空いているアクリル板。その穴のところにトレーが置いてあり、そこに身分証明書を置いてもらうのだ。
こちらはビニールの手袋をはめる。今日はこれをずっとはめていた。せっかく爪を綺麗にしてきたのに、全く意味が無かった。
さて、この窓口でお客さんに言うことは次の通り。
・オリンピックとパラリンピック、どちらですか?
・身分証明書をお願いします。
・お顔の確認のため、マスクを少しだけ外していただけますか?
・印刷が終わりましたので、あちらの「C」のカウンターでお受け取りください。
順調に行った場合はこれだけ。オリパラ両方の人もたくさんいる。
さて、最初の人に身分証明書をお願いしますと言ったはいいが、免許証を受け取って、番号を入力する場所が分からない。習ったのだが、忘れた・・・。違うところに入れてしまって、情報が出てこないので職員さんに聞いて、正しい入力場所を教えてもらう。
次に、印刷するためにプレビューボタンを押すのだが、それも「あっれー、どこだっけ」と、時間がかかる。お客さん、ちょっと待ちくたびれてイライラしていらっしゃる?怖い。
何とか出来た。いやー、ちゃんと復習しておけば良かった。自分からこれがやりたい、と立候補したのに、全く情けない。
だが、二人目からはスムーズに行った。
とはいえ、例外がたっくさんあった。写真が認証されなくて撮り直す必要がある方や、パスポート番号を登録していたのに、マイナンバーカードを提示する方がいたり。
また、外国人の方で在留カードを提示する方がたくさんいるのだが、在留カードは更新の時に番号が変わってしまうそうで、別の方法を取る必要があったり。
「私、日本語しゃべれません」
それにしても、今日は久しぶりにたくさんの外国人の方にお会いした。けっこう多くの方がフィールドキャストに登録しているのだ。
海外に住むボランティアさんは、結局断ってしまったそうなので、こうやってカードを作りに来る方は皆さん日本在住の方ばかりである。だから、ほとんど皆さん日本語が話せる。
だが、私が担当した方で、お一人だけこんな方がいた。アジア系の女性だったので、何の気構えもなく、
「身分証明書をお願いします」
と言うと、
「I can’t speak Japanease.」
と言われてしまったのだ。
ここ最近、外国の方と話していない。ましてや英語で話すのはかなり久しぶり。コロナ以前は、駅とか道で英語で聞かれたりする事も時々あった。特に日本の観光地にいると、よく話しかけられたものだ。だが、今は自分も外にあまり出ないし、外国人観光客もいない。なので、久しぶりだった。
前にいる彼女は、
「IDcard?」
IDカードか?と聞いてくる。そうなのか?身分証明書ってIDカードでいいのか?と迷っていたら、隣に座っていた人が、
「在留カードじゃない?」
と言った。
「え、在留カードって英語でなんて言うの?」
と、パニクっていたら、職員の方が後ろから、
「Residence card」
と、言ってくれた。そうしたら、外国人の女性が在留カードを出してくれた。
そして、先に列挙した「お客さんに言うこと」を、英語で言う。いや、英語で言うというより、日本語部分を言わない、と言った方が近いかもしれない。
一応、オリンピック「or」パラリンピックとか、マスク「off」とか、簡単な単語は入れたけれどね。オーケーとかサンキューとかもね。
いやあ、こういう経験はとても楽しい。片言でも何でも、通じたという成功体験は嬉しいものだ。子供とか若い人も、そういう成功体験をすると、ぐっとグローバルな視点が育つのではないかと思ったりする。本当は大学生なんかは、どんどん海外旅行した方がいいんだけどねえ。今は出来ない。
丸いすをずずいっと
今日はずっと座っての作業だったので、あまり疲れなかった。前回はラミネーターの近くにいて暑かったが、今日は足下が冷えてトイレが近くなった。私は元々近いので。ズボンと靴下の間が空いていて、そこに風が吹き付けるような気がするのだ。テーブルの下なのだが。寒いというほどでもないけれど、トイレにすぐに行きたいような気がしてきて、お客さんが途切れたらトイレに行く。
それでいて、アクリル板越しにしゃべるので、実はけっこう大きい声を出している気がする。のどが渇くというか、痛めてしまいそうで、時々水を飲んだ。だから、トイレに行くのかもしれない。
そうそう、受付の前に丸いすが置いてあり、お客さんにはそこに座っていただくのだが、あまりこちらと接近しないように1メートルくらい離して置いてある。
だが、多くの方が座るときに、丸いすをずずいっと引きずって、カウンターのすぐ前に座るのだ。ちょっと笑ってしまう。
それも仕方がないのだ。アクリル板があると聞こえないし。私も、無意識にしゃべる時は前のめりになっていた。
顔を見せる時はニッコリ
もう一つ、ちょっと面白い事を発見した。
マスクを一瞬取ってくださいと言うと、大抵の人は、いや、多分私が担当した方全員が、マスクを取って顔を見せてくれる時に、必ずニコッとするのだ。いやー、ほっこりする。
けっこう待たせてしまった場合、ちょっと厳めしい顔をしていらっしゃる方もいるし、緊張気味の方もいらっしゃるのに、日本人も外国人も皆、マスクを取って顔を見せてくれる時にはニッコリ笑ってくださる。
そういうものかなあ。自分もそうするだろうか。するのだろうなあ。
たったそれだけだけど、人間っていいなあ、なんて思ったり。
お弁当写真大公開
今日も5時から6時に休憩に入った。そして、今日も窓際の席を取る。お弁当はガッツリ系ハイカロリーの「お好みデミバーグとサルサ弁当」。サルサが気になって選んだ。


今日は中身も大公開。サルサって、やっぱりサルサソースだった。チキンカツにサルサソースがかかっていた。今日のお弁当は765キロカロリーで、塩分量5グラム。この間のしょっぱかった牛肉の弁当よりも塩分が多い。
だが、しょっぱく感じなかった。ちょうどいいと思ってしまった。まさか、濃い味に慣れてしまった?
塩分の摂り過ぎが怖いので、昼にはほとんど塩分を摂らないようにした。普通醤油をかけるようなものに、何もかけずに食べた。その努力が報われますように。
しかし、765キロカロリーは割と多めだったのかもしれない。夜になってもお腹が空かなかったので。なるほど、700キロカロリー以下に抑えた方が良さそうだ。とはいえ、次回も食べたいものを食べるだろうと思う。
今日は少し本を読んだ。食べ終わった後に小声でしゃべっている人がいて、若干気が散ってしまった。だが、この席は前に人がいないので、比較的気が散りにくい。逆に、皆さんがいるのかいないのか、心配になる時もある。振り返るとシーンとしながらも皆さんいらっしゃった。
次回は違う仕事を
実は、Twitterでコメントをくれた方が、今日の6時にアクレディテーションカードを作りに来るという事が分かっていた。なので、ちょっとソワソワしていた。
いや、お互い顔も本名も知らないのだから、分かるわけがないのだが。あの方、来たのだろうか。私が対応したのだろうか。
6時半に受け付けは終了し、またゴミをまとめて、翌日の為にゴミ袋の設置をして、解散になった。今日こそは12階の控え室には戻らず、上着だけ着替えてそのまま帰ってきた。
すると、出入り口にあの検温器が置いてあった。あれ?いつから設置された?実は最初からあった?私が入った時、スーツを着た方がその辺りに立っていたので、もしかしたら見えなかっただけ?
外に出たのが6時45分頃だっただろうか。曇り空の隙間から、夕焼け空が見えていた。ビルの明かりと夕空と、とても綺麗だった。写真撮っちゃおうかなあと思った時、横に警官が立っていた。
ここは大使館か?どなたか大臣の邸宅か?空を撮影する振りをして、テロでも起こそうと下見をしているかもしれない、などと勘ぐられてはかなわないので、撮影はやめておいた。
ここまでは疲れていなかったのだが、やはり電車を乗り継ぎ、家に帰り着くとぐったり疲れてしまった。やれやれ。
しかし、今日は受付を十分やったので、次は違う仕事をしたいなと思った。そうだ、今のうちにユニフォーム配布の仕事もしてみたいな。と、思ってはたと気づいた。なるほど、今日ユニフォームチームの助っ人を募った時、あれだけ手が上がったのはこういう事なのかと。
私も次回は、ユニフォームチームの助っ人に手を上げよう。そう決心したのだった。
さて、次回の報告で、私がどんな仕事をしたと書くのか、お楽しみに。

