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オリンピックボランティア最終日。鼓坂とスウォッチと炒り豆

活動18日目。とうとう最後の活動だ。あまり「最後」を意識しすぎると寂しくなってしまうので、今まで通りの活動をしようと決めて家を出た。

台風

今日もユニフォームでお出かけ。また、雨なのか、晴れなのかで迷う日。日傘か雨傘か。今日の東京は台風8号の強風域に入っているので、雨が降る時には激しく降るかもしれない。日傘では心許ないので雨傘を持参する事にした。よって、腕には日焼け止めクリーム。家を出ると意外と日が出てきて困惑。

もう18回、同じ時間の電車に乗り、同じ駅で乗り換え、同じ駅で降りた。今後ほとんど下りることのなさそうな溜池山王駅。ああでも、桜が咲いたら来てみようと思う。かの有名な「桜坂」の桜を見てみたいから。

くまモンバッジ

溜池山王駅の地下道を5分くらい歩いて、一番端っこの出口から出るのだが、その手前で自分と同じユニフォームの男性が向こうから歩いてきた。午前シフトの人かなと思い、挨拶しようと試みる。すると、相手は私の顔を見てあっという顔をした。

私こそあっ!と思った。その方は、まだ私の顔を知らないTwitterで知り合った方。同じアクレディテーションチームで働きながら、お話ししたことのない方だった。その方はTwitterに写真を載せていたので、私はお顔を写真ベースでは知っていた。彼は今日、私と同じシフトの日だから最後に会えると思っていたが、急遽活動場所が変わってしまい、会えない事になっていた。会えばくまモンのピンバッジをくれるとおっしゃっていたのに、会えないのかーと完全に諦めていたのだが・・・。

「なんでいるんですかー!?」

と、初対面なのに馴れ馴れしい言葉を投げかけてしまった。ついでがあったようだが、それでも活動場所へ行く前に、私がここを通ると思ってわざわざ寄ってくれたのだ。そうして、くまモンバッジを私にくださった。会えるなら、私からも何かお渡しすればよかったか・・・。会えないと思って、何も考えていなかった。彼はすぐに立ち去った。お互い、活動の時間があるから。それでも、私のブログを楽しみにしていると言ってくださった。

なんだろう、お会い出来た事が、会いに来てくださった事が、予想以上に嬉しかった。どんな容姿をしているか分からないのに、どんな悪い奴かも分からないのに。こんな、生意気な文章を書いているのに。そして、ブログを楽しみにしていると言ってくださった事が嬉しくて。もっと面白いブログを書かなくては、と改めて思う。文章力を磨いて行かなくては。自信があるわけではないけれど・・・。

ほっこりしながら外へ出ると、雨が降っていた。最後はやはり雨か。梅雨が明け、また雨女である事を思い出した。でも、雨傘で正解。最後にこのユニフォームにぴったりな色の傘を差すことが出来て本望である。

最後はTO

UACで今日も働く。毎回予約状況が違うので、今日はどうなんだろうかとドキドキ。今日は、けっこうたくさん予約が入っているという事だった。だが、それも2時から4時まで。その後はTO(テクニカルオフィシャー、審判)の予約が6時から入っているので、そちらのお手伝いにも何人か行くという事だった。

最後にTOにも行きたい!と、ジャンケンに執念で挑み、見事望み通りの役割をゲット。それはチェックインカウンターの誘導だったのだが、考えてみたらそこの役割は初めてだった。最後にこのお仕事が出来て良かった。

「最後」を意識せずに、と思っていたが、無理無理。最後だから、最後だから、と人にも言ってしまうし、自分でも考えてしまう。お弁当も最後だから食べた事のなかった、一番カロリーの高いものにしたし、食後のアイスを選ぶ時にも、いつもは悩まないのにすごく悩んでしまった。

そうそう、このブログに「アイス」の存在は書いてこなかった。もし、アイスをもらえないボランティアさんが読んだら気を悪くされるだろうと思ったからだ。しかし、Twitterにアイスの話題が溢れているのを見て、そろそろいいかと。ボランティアがもらえる冊子にも写真付きで載っていたし、おそらく全員もらえるのだろう。私たちUACのボランティアは、5~6月にはアイスはもらえなかった。7月に入ってからもらえるようになったのだった。最初はスーパーカップミニばかり食べていたが、そのうち飽きて、他のバーも食べてみた。そうしたら、ヨーグルトやソーダの味がとても美味しかった。ただ、私たちの職場は寒いところがあっても暑いという事はほとんどないので、アイスは本当は必要なくて、食べると寒くなってしまうのだった。

TOの6時に備え、夕飯は4時半から。早いが、お昼も早かったしお腹は空いていた。5時半にロビー階へ移動し、役割分担。私は顔認証の機械のところを担当した。

6時かと思いきや、10分かもう少し早くに、バスでたくさんの陸上競技の審判団がやってきた。やはり5時半までに休憩を終えておいて正解だった。審判団はみなさんアクレディテーションカードを既にお持ちだったので、パソコン担当やラミネート担当は結果的に不要だった。そういう事もある。大勢いっぺんにいらっしゃったので、控え室に誘導したり、椅子を運んだり、みんなでやる事もあった。

カードに問題のある人はおらず、顔認証はスムーズだった。ただ、カードをちゃんと付けないとOKにならないので、その指摘をさせていただいた。やりがいはあった。最後にこれが出来てよかった。

もう会えない

暇な時間もあり、おしゃべりも出来て楽しかった。最後に、ここから出ると近道だからと、ロビーの出口から一人で帰る事にした。その時、何度も同じシフトだった方から別れを惜しんでいただいて、ちょっとだけしんみり。

「もう会えないね。元気でね」

と言い合って、分かれた。一日一緒にいたとしても、一期一会で済むのだが、何度も会って親しくお話した人と、もう会えないと分かっている別れをする体験はあまりない。

それでも、何だろう、まだオリンピックは続くから、私の活動が終わっても「終わり」な感じがしないのが救いだった。もっとやればいいのに、と言われたけれど、何度やっても最後が寂しいのは同じ。オリンピックが終わるのと同時だったら、尚更寂しいに違いない。

そうしてロビーの出口から出たら、職員さんと一緒になった。そして、

「出入りはB3(地下3階)からお願いしますね」

と言われた。

「あ、そっか。すみません」

で、これからは気をつけますと言いそうになって、

「でも、今日が最後なんです」

と言ったら、その職員さんは

「どこかで見かけたら、声をかけてください」

と言ってくれた。なんだか、前向きでいいなと思った。もう会えない、ではなくて、もし会ったら・・・という発想は楽しい。

そうして、少し歩いて行って、ハタと気がついた。私は何を近道なんかしているんだ、最後なんだから、いつも通りB3から出て、最後だと思って出口を出た方がよかったのに・・・。

今更引き返せない。この時が、今日の中で一番辛かったかもしれない。何をやっているんだか。ものすごく「最後」を意識してしまっているじゃないか。もう、何度も通ったのだからいいのに。理屈では、どうでも良いことなのに。

あ!そうだ、最後に「夏目碧央(私のペンネーム)」の名刺を配れば良かったのに、すっかり忘れてた!ブログのアドレスもQRコードにしてあったのに・・・。そうしたら、ずっと繋がっていられたかもしれないのに。後の祭りとはこの事である。

そうして、最後に毎回上るのも下るのも大変だった「鼓坂」の写真を下からパチリ。バッハさんが泊まっているとか何とか噂される「ホテル大塚」が見える。開会式の日は、この坂の上の所に警察官が3人くらい立っていたのだ。

スウォッチ

いろいろあったような、なかったような、18日間のボランティア活動が終わった。しかし、ここへ来て、活動すると昼間の競技をテレビで見られないという事に気づいて、正直もっと活動を続けたいとも思えなくなっていた。私にとってはこれでちょうどいい。

それから、もうTwitterでたくさん流れているので、このスウォッチの写真も載せよう。これ、ユニフォームにぴったりな色だ。7回目の抽選で当たったもの。7回目がバッジだった人は、20回目にこの時計をもらえるらしい。7回目に時計をもらった人は、20回目にバッジがもらえるとか。

それで、このスウォッチをもらってから、活動時には装着して行ったのだが、ある日帰りにUACの出口のところの階段を下っていて、前から人が来たので、何となく端っこを歩こうとしてしまったら、コンクリートの壁に腕時計をぶつけてしまった。その時見たら白い物が文字盤にばっちり付いてしまっていたが、こすったら落ちた。が、かすかに傷が付いてしまった。使っていれば傷も付くか。え?それって私だけ?

血は争えず

さあ、息子達が自分で夕飯を準備するのも今日が最後・・・あ、いや、そうとは限らないか。コロナ禍が終息すれば、時々私が飲み会に出かけて、その都度家族は「各自」で夕飯を調達する事になるかもしれない。昔は夕飯を作ってから出かけたけれど、このたび18回も各自で用意出来たのだからね。

家に帰ると、次男は塾に出かけていた。長男は、普段あまりお菓子に興味がないのだが、珍しく、

「今日はなんか無性にお菓子が食べたくなっちゃってさ。だから、これしか作らなかった」

と、ちょっと残っている冷や汁を見せられた。まあ、「冷や汁もどき」かな。サバ缶と豆腐ときゅうりと、青じそなどの薬味を使って、冷たい味噌汁を作り、ご飯に掛けたと。それって、十分でないか?お菓子は、ポテトチップスとチョコレートを買ってきたそうで・・・。

笑えるのが、私が小学生くらいの時、祖父から

「おみやげ何がいい?」

と聞かれると、妹と一緒にいつでも、

「ポテトチップスとチョコレート!」

と答えていたのだ。好きな物が同じとは。笑える。それから、長男は更に申し訳なさそうに言う。

「台所で、炒り豆(4種の炒り豆、チャックシール付きの袋入り)を食べながら作ってたら、流しに豆をぶちまけちゃって、洗ってからフライパンで炒り直したんだ。ちょっとふにゃふにゃしてるけど、食べてみて」

と。お前、私みたいな事やってるじゃないか。つまり、おっちょこちょい。血は争えない。破壊王チョコナッツの回参照。

「お前、私と同じ事やってるじゃないか。可愛い我が子よ。わはははは」

長男は、にやっとしていた。

「流しにぶちまけたって事はさ、排水口の中にも入っちゃったでしょ?それはどうした?」

と聞くと、

「それは、そのまま」

だそうだ。豆、ふやけるよ。気持ち悪いよ。冷や汁も、結局お腹いっぱいで少し残ってしまったそうで、私が夕飯4時半だったと言うと、

「じゃ、ちょうど良かった」

と言って冷や汁を勧められた。まあとにかく、その冷や汁を飲み干し、豆を食べ、洗い物をし、排水口掃除もしたのだった。ちなみに、冷めたら炒り豆はちゃんとカリカリになっていて、かえって香ばしくて美味しくなっていた。後始末が出来れば、おっちょこちょいでもいいよね。あー、排水口の掃除までが後始末だけどな。ちなみに、炒り直した豆は一度に食べきれる量ではなかったので、新しいチャックシール付きの袋に入れたのだった。

一生の宝物

パン食のお弁当をレンチンしたらスッカスカ、から始まって、それからお弁当の写真を載せたりもしたが、それは辞めて欲しい、活動内容も詳しく書かないで欲しいと言われて、一度レポを終了した。その後、活動内容を詳しく載せないようにしつつブログは続け、今回まで休む事無く終えた。活動も休まずに出来たし、全ての活動の記録を残した。やりきった。

家に帰ってすぐに荷物の武装解除をした。つまり、いつも入っていたアクレディテーションカードやその他お財布とか消毒液とか諸々を、バッグから出して片付けた。バッグはバッグのところにしまい、もう本当に活動に行かないのだとハッキリさせる。

さようなら、私の東京2020大会ボランティア。私の元に残ったオリンピックグッズやユニフォーム、そしてアクレディテーションカードは、一生の宝物である。

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