手術翌日
左手の親指の腱鞘炎(ばね指)の手術をした翌日。こんな↓手のままだが、寝る時も特に問題なかった。

痛み止めも毎食後に飲んでいたし、それほど痛みはなかった。麻酔が切れたらどれだけ痛むのかと恐れていたが、大丈夫だった。さすがに「簡単な手術」だとかかりつけ医が言うだけの事はある。
手術をしてくれた先生が、動く範囲で使って構わないと言っていたので、濡らすような事以外では使ったが、無理に親指を曲げようとしなければ痛くなかった。このグローブのような、クッションの入った包帯のお陰だと思う。
こんな手なので、手術当日と翌日は料理をしないと家族に宣言した。しかし2日目は長男が、夕飯がないことを忘れてまっすぐ帰ってきてしまった。しかも帰りが早く、私もまだ夕飯を食べていなかったので、私の分も含めて料理をしてくれた。適当にレンチンで済ませるはずが、簡単とはいえ手料理を食べる事が出来た。
しかし。なんか頭が痛くてちょっと気分が悪かった。特に食事の後が。血流が良くなるからか?
手術の後、入浴や飲酒は禁止だと言われた。血流が良くなる事がダメという事だったので、運動もしない事にした。気分が悪くなったりしたらすぐ来てくださいね、と言われていた。気分が悪くなったら、というその程度が難しい。すごく気持ち悪くなったら即刻連絡すると思うが、何となく、というくらいだと流石にすぐに病院、という気にはなれない。肩こりのせいかなーとか、水分とか鉄分が不足しているのかなーとか、他の可能性が高いし。
しかし、気分が悪かったのはこの日だけだったので、手術と無関係ではなかったかもしれない。
シャワーの時は、大きいビニール袋を左手に被せ、輪ゴム2本で留めた。右手だけで洗うつもりでいたが、実際は右腕を洗うのに左手を使う必要があって、石鹸まみれになった。指先に多少汗をかくものの、包帯が濡れる事はなかった。
消毒の為病院へ
翌日、金曜日の朝、消毒をしてもらう為、大学病院へ行った。朝早くて大変だった。
手術をしてくれた先生ではない、という事は分かっていた。てっきり看護師さんが消毒をしてくれるのかと思ったら、違った。多分。
予約が朝の9時で、9時15分ごろに呼ばれた。診察室に入ると、若い女の先生が座っていた。この間夫が、整形外科で女性の先生って珍しいね、と言っていたが、珍しくなさそうだぞ。
私の手の包帯が取られた。初めて縫ってある手を見た。思ったよりも長い。手術中に2カ所切られた事は分かっていたが、こんな感じだったのか。
先生は軽ーくポンポンと綿で消毒をし、テープを貼った。
「毎日一回は取り換えてください。その時に石鹸の泡で軽く洗って、流水で流してください。綺麗なタオルかガーゼで拭いて、消毒の軟膏を塗って、絆創膏を貼ってください」
と言い、更に、
「もし濡らしてしまったら絆創膏を貼り替えてください。あんまり何回も貼り換えるのは面倒ですし、粘着で肌を傷めてしまうので、なるべく濡らさないようにしてください」
と言った。手はこんな感じにすっきり。

しかし、テープの上から撫でるだけで痛い。縫ってある糸がボコボコしているから。
お会計をした。手術代も今日支払った。7900円くらいだった。え、そんなもんなの?あれだけ切ったり縫ったりしたのに?という事は、この間の緑内障のレーザー手術はバカ高かったな。6万円くらいだったんよ。
帰りに絆創膏と、ビニールの手袋を買って帰って来た。絆創膏だって、けっこう大きいのでないとダメだし、これから2週間、毎日張り替えるのだから。
薬局で軟膏をもらい、家に帰って来た。先ほどの写真でも、手のひらの真ん中がちょっと黒っぽいが、親指の外側も何だか内出血が。

ナニコレ?手術中に先生が、ぎゅっと持って爪を立てていたとか?
あと、右腕にはあざが。私はちょくちょく記憶にないあざを作るが、これはやっぱり点滴の跡なのかな?

そして、今日から料理も始めた。ビニール手袋をして。これね、大丈夫なんだけど、タマネギの薄切りとか、キャベツの千切りとかをしようものなら、間違えてビニールを切ってしまいそうで、薄く切れないのよね。もう、今は薄切りは諦めよう。
そしてシャワーも手袋をして。シャワーの後、テープを剥がして撮影。苦手な人もいると思い、引きで撮ったつもりだ。よく見たい人は拡大して見て欲しい。

手術5日後の診察
翌月曜日、朝9時半に大学病院へ行った。1時間以上待たされた。
待っている間、また次男が起きないといけないと思い、電話をかけたらすぐに出て、びっくりして切ってしまった。まあ、待合室では会話をすべきではないのだが、それよりもすぐ出ると思っていなかったからびっくりしたのと、あまり次男と電話で会話した事がなかったので、声が次男だと思わなくて。
それ良くないよねー、オレオレ詐欺に引っ掛かりそうじゃないか。男の子って、子供の頃と声が変わるからか、一言二言では声で自分の子かどうか判別できないのよ。
ま、つまり起きていたという事で、無事大学に行ったようだ。
私の方は、やっと呼ばれて手術をしてくれた先生に会った。
先生はテープを剥がし、傷を見て、
「大丈夫そうですね」
と言った。そして指をそっと曲げたりした。私が、曲げるとコキコキ言うと言ったら、動かして行きましょうと言ったのだったか、ちょっと忘れた。まだコキコキ言うもの、という感じだった。
消毒をしてテープを貼ってくれた。テープはちょっと端に寄っていて、傷の左端がパットから少し外れていた。先生、けっこう大雑把かな?
「一日一回洗ってください。それ以外は濡らさないように」
と言われた。そして、抜糸の日を11月6日と決めた。その時に先生が、
「来週月曜日が休みなんですよねー」
と言っていて、11月3日が祝日でなかったら、その日に抜糸でも良いという意味だと思った。でも、先生の都合で木曜日に。3日も伸びた。片手で色々やるの、大変なのに。酒も飲めないし、運動もできないし。ううっ。
家に帰って掃除をしようと思い、掃除機の柄を握ったらめっちゃ痛い!パットから外れているところが……。テープの上からテーピングテープを貼ったら大丈夫だった。薄い生地で覆われているだけでは痛すぎる。
夜、よく動かした方がいいと言われた気がしたので、このまま固まっては困るし、親指を痛くてもコキコキさせていたら、すごく痛みはじめ、しかも体がだるくなった。まだ10時半だが寝てしまった。たかが手ではあるが、全身とつながっている。手術はそれなりに体に負担をかけるもののようだ。
抜糸までの経過
翌朝、左手の親指を動かした方がいいのか、コキコキするのは普通なのかを調べた。なんか、手術中にコキコキするところの腱鞘を全て切ってもらったはずなのに、まだコキコキするのは切り漏らしがあったのではないか、と心配になったのだ。
だが、手術後にコキコキ言うのは普通だった。切った腱鞘が再生するまでは、あまり無理に動かさない方がいいそうだ。危ない危ない。はっきり覚えてなかったのは、やっぱりそう言われていないからだったのだ。
確かに、あまり安静にして動かさないと固まってしまって良くないそうで、痛くない程度には動かす方がいいようだ。痛みが治まってからはよく動かした方がいいという。とにかく抜糸までは、あまり痛い事はしない方がよさそうだ。
それにしても、片手で顔を洗ったり、化粧品をつけたり、それなりに不便だが、利き手が使えるのでそれほどでもない。だが、一番不便なのが髪の毛にヘアオイルを付ける時だ。髪の毛が多いし、最近は私の人生の中では長い方で、扱いに困る。手術直後はきちっと結ぶ事が出来ず、だいぶ涼しくなってきたからまだ良かったが、あと1カ月早かったら大変だった。即美容院へ行って切っていたかもしれない。
入浴ができない、つまり湯船に浸かる事が出来ないのは、まだそれほど問題なかった。もっと寒い時期だったら辛かった。とういことは、ちょうど良い時期に手術した事になる。良かった。百日咳が大体治まってからという事でこの時期になったが、幸いだった。
さて、テープを剥がして毎日手を洗ったわけだが、数日おきに写真を撮っておいた。それほど変わらないが、経過観察として載せようと思う。




こうして並べてみると、傷の変化よりも手のひらの色の変化が見て取れる。手の中の内出血が徐々に取れて行ったようだ。
抜糸
手術後2週間と1日。抜糸をしに大学病院へ行った。今度は30分ほど待たされた。予約票には知らない先生の名前が書いてあったので、抜糸は違う先生なのかと思った。だが、呼ばれてみたら手術をしてくれた先生だった。可愛い先生だ。今日でお別れ。
テープを剥がし、傷を見た先生。
「どうですか?」
と聞かれたので、
「いい感じです」
と答えた。そう、毎日傷を泡で洗っていたが、最初は触るだけで痛かったものが、だんだん痛くなくなっていった。押せば痛いが、触るだけでは痛くないのだ。
そして、早速抜糸に取り掛かった先生。看護師さんもいなくて、だからなのか診察室のドアは開けっ放しになっていた。手をただテーブルの上に置き、
「楽にしていいですよ」
と言われ、確かに手を持ち上げていたので、ダランと力を抜いた。
糸は一針一針玉止めしてあった。それを先生は、左手でピンセットを持ち、糸を引っ張る。痛い。右手でハサミを持ち、切る。ピンセットで糸を抜く。
いやー、左手でピンセットを操るのが流石。器用だな。外科手術をする人は器用でなくてはならない。だが、引っ張るのが痛いのよー。チクッとする。でも7回我慢した。いや、1回だけは痛くなくて、切れていないのではないかと思ったが、切れていたようだ。
糸を抜かれても、何だか盛り上がっている傷跡。そして黒い点々がある。糸か?
そう思ってよくよく見ていたら、どうしましたか?と聞かれた。黒い物が、と言ったら、
「血の塊ですね。洗っているうちになくなります」
と言われた。そして、イソジンで消毒をしてテープを貼ってくれた。
「今日まではお風呂に入らないでください。明日からは普通に洗っちゃって大丈夫です。どんどん使っていきましょう」
と言われた。
「コキコキ言っても?」
と聞くと、
「まだ言いますか?」
と言われた。動かしてみたら、いつの間にかコキコキ言わなくなっていた。おー、良かった。
「曲げるとまだ痛いですね」
と言うと先生が、
「ガッツリ切りましたからねー」
と言った。ジェスチャー付きで。深い所まで切ったという感じ。
「痛くても、動かした方がいいんですか?」
と聞いたら、先生はうーんと考えた。なので、
「少しずつですかね」
と私が言ったら、同意してくれた。手術中にももう一人の先生に言われたものね。だいぶ硬くなっていて曲がらないけれど、痛みが取れてから少しずつ動かすようにすれば曲がるようになるって。
何もなければこれで終了だと言われた。眼科はずっと通っているので、何だか拍子抜け。かかりつけ医にも特に来るように言われていないし、大学病院からかかりつけ医への申し送りもない。目とは違うな。治るものと治らないものの違いかな。緑内障は治らないので。トホホ
テープを貼ってもらって帰って来たわけだが、あれ、テープはいつまで貼るのかな?と疑問に思った。聞けば良かった。でもまあ、適当でいいのだろう。
抜糸した日はまだビニール手袋をして炊事、シャワーをした。夜はテープを剥がし、泡で洗って薬を塗り、絆創膏を貼って寝た。↓は抜糸した直後。

翌日、絆創膏を貼ったまま顔を両手で洗い、台拭きも両手で絞った。絞ると傷が痛んだ。テープはいつ剥がそうかと考え、掃除を終えてからにしようと思った。そして、色々家事をしてから剥がしたら……

びっくり。膿が溜まったのかと思った。でもふやけただけ。白いのは皮だ。縫った跡がそのまま盛り上がって残ってしまうのかと思ったら、皮だったのか。
しばらくすると乾燥して、なんと裂けた!

でもまあ、大丈夫。傷跡はあざのように押すと痛い。ちょっとしこりのように硬くなっている。でも曲げてもコキコキ言わないし、ちょっと曲げたくらいでは全然痛くない。あー、これでピアノも弾いていいんだー。なかなか時間取れないけど(汗)
これで、私のばね指手術は終わった。右手の中指も時々コキコキ言うので、ストレッチを頑張ろうと思う。左手をかばう事もなくなれば、良くなっていくのではないか。
どなた様かの参考になれば幸いである。それでは、また!