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BEYOND STADIUMボランティア!2023

今年もやってきた、BEYOND STADIUM in 東京体育館!

体育館の半分ではボッチャの大会が行われ、残り半分ではパラスポーツのイベントが開かれる、アレ。

昨年はボッチャ大会の運営ボランティアをやらせてもらい、タイムキーパーという大役を任され、充実した時を過ごした(参照→パラスポーツってそういう事か!~Beyond Stadium2022~ – たかんなお年頃 (takan.site)

今年もボッチャの運営、イベントの運営両方のボランティアに応募したが、今年はイベント運営のボランティアの方が当たった。

11月5日(日)。毎月2つくらいボランティアをさせてもらっているが、10月の2回目と、11月の1回目が1週間しか空いていなかった。つまり、横浜マラソンの翌週が、このBEYOND STADIUMだったのである。

ボランティアシューズ

今回のボランティアは、シティキャストのユニフォームで行う。最初はユニフォームをもらえるのが嬉しかったボラ活だったが、最近は既にあるユニを着て出来るボラ活にこそ、興味があるのはなぜなのか。

とにかく、シティキャストのユニを着られるのは嬉しい。しかし、元々東京オリパラ用に作られたユニフォームである。オリパラの季節は。涼しい仕様になっている。だが、11月と言えばちょっと寒い。だから、下に色々と着こむわけだ。

昨年のボラでどんなインナーを着て、寒さはどうだったのか、それを上記のブログで確認した。そうしたら、八分袖の黒いインナーを中に着たが、上半身はちょっと涼しいと書いてあった。

しかーし。今年の、特に今この時の気温が普通の11月ではなかった。前日も最高気温が25度を超える夏日。当日は曇りで少し気温が下がる予報ではあったが、却って蒸すという話である。迷った。でも、暑ければ脱げばいいが、寒いのは困ると思い、結局昨年と同様のインナーを着る事に。ただ、ズボンの下に履くのは、夏物のレギンスにした。薄いやつ。

さて、シューズであるが、先日ボラ仲間からこんな話を聞いた。

「もう1足目は捨てた。裏がツルツルになっちゃって、滑るから」

私も、土汚れがついてしまって、洗うか、そろそろ処分するか迷っていた。確かに裏は所々ツルツルになっている。だが、皆が言うほど滑るという感じはしなかったのだ。

でも、そろそろ新しいシューズを出そうか、どうしようかと思って、新しい物を出してきて既に履いているものと比べてみた。

表を見たり裏を見たりしながら、玄関であれこれ考えていた。そこで、ちょっとその滑り具合をみてみようとした。靴をその場で前後に滑らせたのだ。古い方をそうやって滑らせた後、新しいシューズもその場で滑らせてみたら……全然違う!そうか、靴はこうでなくてはならない。古い方はもう全然摩擦がない状態だった。これでは確かに滑る。ごつごつしたアスファルトなら何とかなっても、タイルの上やよく磨かれた廊下などでは滑ってしまうだろう。雨に濡れたタイルなんか、ひとたまりもない。

というわけで、古いのは捨てる事にした。思えばこのシューズで何度も旅行に行ったし、ボランティアもたくさんやった。普段から多めに歩く時には着用したし、ずいぶん活用したものだ。ボランティアシューズ1号よ、お疲れ様。

新しいボランティアシューズ↓

出発の朝

家を出る時間は、前の週よりも45分遅かったので、それほど緊張しなかった。前夜の飲み物はハイボールにしてみたが、氷で薄めてしまったので酔いが足りなかった。学際の後、遅く帰って来た次男がお風呂に入った事にも気づかずに寝ていたが、やっぱりトイレに起きて鉢合わせ、びっくりしたのはデジャブ?(横浜マラソン2023~給食ボランティア – たかんなお年頃 (takan.site)参照)

前の週に時間が余ったので、今週は少し遅めに起きてみたら、意外と余裕がなくて焦った。そうか、ズボンを履いたら靴下とズボンの間が気になって、靴下を少し長い冬物に替えたりしたから、時間が無くなったのかもしれない。

そして、予報では家を出る時だけ雨が降るかもしれない、という事で、傘を持って行くとしたらボラバッグに入らないというギリギリの賭けに勝ち、曇り空の下、家を出た。もちろん傘を持たずに。

東京体育館。千駄ヶ谷の駅。だいぶ行き慣れた。乗り換えた記憶があまりないくらい。でも、本当に最近目が悪くなってしまって、スマホを見ていて急に顔を上げると、駅の表示とかが全然見えなくて困る。視力を矯正しているのにこれだから。しばらくすれば両目で0.8くらい見えるようになるのだが、それでも運転免許がそろそろ怪しい。

ボラの列

集合時間には幅があり、7:15~7:45だった。説明を8時から始めるという事だったので、7:45でも大丈夫かもしれないが、みんなでその時間に行くと結局8時に受付が終わらなくなるだろう。7時半ごろに着くように行った。

↓東京体育館。

すると、ボランティアの列が出来ていた。あまり進みが良くない。まるで受付が始まっていないみたいだ。でも、とにかく並んでスマホで新聞を読みながら待った。少しずつは進む。

イベントスタッフさんが呼びかけていた。

イベント運営のボランティアの方は、こちらにお並びください。ボッチャ運営のボランティアの方は、そのまま中にお入りください」

と言っている。私はイベント運営の方なので、列に並んだ。私のすぐ後に、女性のボランティアさんが多分知り合いと一緒にやってきたのだが、スタッフさんの呼びかけに、

「どっちだか分からん」

と言っている。イベントかボッチャか分からないと言うのだ。メール来たけど、書いてない、と言っている。一度スタッフさんに聞いてみたようだが、そのスタッフさんは、

「一応、ここに並んでください」

と言っていた。私も、どっちか分からないのなら、イベント運営だろうと思っていた。ボッチャと書いてあれば分かるはずだ。で、ちょくちょく先ほどのスタッフさんの呼びかけがあるものだから、その度に女性は

「どっちだか分からないんだよ。これ……運営かな。運営だよね」

と言っている。イベント運営ボッチャ運営か、という話なのに「運営だ」と言っている時点でもう、アウトだ。分かっていない。そして、色々と話し掛けられているだろうお友達は、何も言っていない。私はちょっとぞわっとした。もしかして、知り合いに話していると思っているのは間違いで、実は全部独り言だったりして、と思ってしまったから。

列が進んで、スタッフさんから紙切れを渡された。交通費として渡されるクオカードの領収証で、名前を書いておいてという事だった。

この時、例の後ろの女性が、スタッフさんに改めてメールを見せたみたいだった。そしたら、

ボッチャ運営ですね、中へどうぞ」

と言われていた。なにー?ボッチャって書いてあるのに、分からないって言ってたわけ?とつい呆れてしまった。とにかく、その女性は列から外れて体育館の中へ入って行ったようだった。私は紙に名前を書いていたから見ていないけれど。

望んでいなかった役割?

やっと建物内に入ると、テーブルの上にQRコードがあって、「もう登録はお済ですか?」と書いてあった。LINEのBEYOND STADIUM公式サイトにお友達登録しよう、とも書いてある。で、まだ済んでいないからQRコードを読みこんで、とりあえず友達登録してみた。

進んでいき、クオカードと先ほどの領収証を交換し、首から下げる札をもらった。

その札には「イベント運営 誘導」などと書いてあり、その札を見て案内の人が

「階段を上がって真っすぐ行った所に控室がありますので、お進みください」

と言った。控室というか、客席だ。端っこの方に行って、何か見える方がいいと思って一番前まで階段を下りて行って座った。でも、これが後から禍するのだ。

座って待っていると、8時過ぎから役割事に呼ばれ始めた。

「パラスポーツ遊園地の方、こちらへ来てください」

「ボッチャ体験の方、来てください」

とか。そしてそのうちに、

誘導の方、こちらへお願いします」

と言われたので、付いて行った。

ちなみに、予めメールでどんな役割があるか、知らされていた。

〇場外・場内の誘導
〇来場者受付
〇体験コンテンツ
〇展示コーナー

だ。場外だと帽子が必要だったり、カッパが必要だったりするかもしれないが、確率としては低いと思い、帽子も持ってこなかったし、髪の毛用の日焼け止めスプレーもしないで来た。曇り予報だったというのもあるが、場外の誘導になる確率は低いと踏んでいたからだ。

できれば、展示コーナーとか体験コンテンツがいいと思っていた。体験コンテンツは車いすバスケや車いすテニス、テコンドーなどの体験イベントのお手伝いだ。楽しそうではないか。

でも、誘導になったわけだ。少しがっかり。でもまあ、仕方がない。

まさかの?

通路に呼ばれたものの、人でごった返し、「誘導」にも色々あるらしく、

「ちゃんと言ってくれないと分からないよ」

などと声が上がり、そのうち

ただの誘導の方!」

と呼ばれていた。その場にいたのは18名。移動して、1階のベンチのある場所で集まった。ベンチに座った。

ベンチに2列になって座ったのだが、イベントスタッフさんが言った。

「場外と場内に分かれてもらいます。1列目のここまでの6名の方、場外でお願いします。その他の方は場内で」

私、場外に入った……低かったはずの確率を、引き当てた。

そこですかさず、その6名のうちの一人の男性が言った。

「途中で交代はないんですか?」

スタッフさんはないと言ったが、

「交代したいですか?」

と言う。男性(お名前が分からないので仮にAさんとする)が、

「できれば、交代したいよ。ねえ」

と言う。私の隣にいた女性も、

「中で何をやっているのか、知りたい」

と言った。その女性をBさんとしよう。スタッフさんは、

「考えます」

と言った。予定を狂わされて気の毒。まあ、確かに色々やってみたいが、こうしてくれと言われれば、私はそれに従うつもりだったが。Aさんは、

「俺は言うよ。みんな言わないけど」

と言っていた。

役割説明

外へ出て、仕事の説明を受けた。私が受付の前に見た、あのQRコードの書いてあるA4サイズの紙(ラミネートされている)を持ち、来場者がLINEのお友達登録をしていなかったら、促すという。

来場者は、予め友達登録してあるものらしい。いわばそれがチケットだと言う。ただし、登録したくないとか、LINEをやっていない人などは、当日受付のところで名前を書いてもらうそうで、どのみち無料で入場できるのだ。だから、無理にLINEに登録してもらう必要はなく、登録してあるとスムーズに入れますよ、という感じだとか。

これも、スタッフさんの説明では、ただLINEのお友達登録をしてもらってください、登録済みならば左の扉、登録しない人は右の扉から入ってもらう、というものだった。

それを、Aさんが問いただしたのだ。

「登録すると何かメリットがあるの?聞かれるよ、絶対。登録したくないって言う人もいると思うよ。それ、登録しなかったらどうなるの?」

などと質問して、それで、チケットのようなものだとか、登録しないならば名前を書いてもらうだけだ、登録してあるとスムーズに入れるというだけ、無理に登録を勧める必要はない、という事を聞き出したのだ。

確かに、色々聞いておかないと我々は困る。Aさんは必要な事を言ってくれたと思う。ただ……ちょっと言い方がなぁ。スタッフさんにとっては、少しきつく感じるだろうなと思う。文句を言っているようにしか聞こえないから。

そして、スタッフさんからは20分ずつ交代で休憩を取るようにと指示があったのだが、Aさん、

最初はみんなでやろうよ。9時半から休憩を取ればいいから」

と言って、他の人も最初に見ておいた方が安心だとか何とか言って、そういう事になった。

確かにその方がいいのだが、それだと、後で中の人達と交代する時にどうなるのか。

場内に戻る時に、私はBさんに向かって、

「なんか、色々考えて決めてくれてたのに、変えちゃうとこんがらがっちゃうんじゃないかな」

と言ったら、少し前を歩いていたスタッフさんが、

「そうなんですよ!連絡が行きわたらなくなってしまうんで」

と言った。シフトが変わってしまうと、私たちが今どこにいるのか、分からなくなってしまうという事かな。

少しすると、場内の誘導の説明もしてくれた。階段の所に立って、客席は上、体験イベントは下だと言う事や、関係者以外立ち入り禁止のところへ一般の人が入って行かないように見張っているという仕事だった。

シールラリー

一旦始まる時間まで、休憩になった。そして、また先ほどのベンチに座った。その時、私の隣に座っていた男性(仮にCさんとしよう)が、私とBさんに言った。

シールラリーがあるらしいですよ。休憩中に頑張れば、色々もらえるらしいですよ」

と。Bさんもやりたい!と乗り気。Bさんは最近ボラ活を始めたそうだが、いつも誘導なんだとか。中で何をやっているのか全然分からないまま終わった事も多いとか。

それと、Bさんはかつてのボラ活で、ボランティアさんが勝手に帰ってしまうとか、いなくなってしまった事があったと言う。いなくなった?なんか聞いたな、と思ったら、私もいたもしもフェスの話だった。Bさんと同じグループだった人だそうだ。あの人、どこへ消えたのか。

それから、BさんもCさんもグリーンリボン?のマラソン大会でボランティアをしたそうだが、台風ですごい雨でずぶぬれだったそうだ。寒かったし。その時、当日キャンセルのボラがすごいたくさんいたという話を聞いた。

それは……雨天決行のイベントなら、雨でもやる事を前提に申し込まなきゃ。当日具合が悪くて休んだ人もいろだろうが、半分以上の人がキャンセルしたと聞いたので、天気が悪いから行かない、という人がけっこういるという事だ。信じられない。みんな行かなかったらどうなると思っているのだ。まあ、元々当日キャンセルも出る事を見越して人数を確保しているのだろうが。だから、大抵のボラ活は人数が多すぎて、やる事がなかったりする事もあるのだが。

再び集合時間になった。スタッフさんが、場外と場内を途中でチェンジする、と告げた。場所を3つに分け、それぞれ12時14時に交代だと。これで場外の6人は満足したという訳である。

BさんとCさんが、一応聞いてみようと言って、シールラリーをやってもいいかと聞いた。すると、確認をしてから、いいと言われた。やる時には首から下げているスタッフ用の札を外すようにと言われた。Bさん、

「楽しくなってきた!」

と、急にやる気が出たようだ。私は、体験イベントとかちょっと面倒というか、いいかなーと思っていたのだが、2人に誘われ、確かに独りだと絶対にやらないが、一緒ならやってもいいかなと思い、やる事にした。

誘導開始

外に出て、3人がQRコードを持ち、3人も傍に立ち、誘導を始めた。開場は9:30で、外に出たのは9:20だったのだが、既にお客さんが列を作っていた。

で、我々6人の他に2人のボランティアさんが、QRコードを持って立っていた。この人たちは何?と思ったら、彼らは受付担当のうちの2人だった。他に、再入場口の外にも1人立っている。なぜ被る?と思ったが、

「たくさんいた方が」

とスタッフさん。そうかもね。

休憩が、20分ずつのお昼40分だったのを、全て30分にするという変更を仰せつかった。14時の交代も14時半に変更になった。そして、3人が9時半から休憩に入る事になった。私とBさんCさんの3人で、9:30~10:00まで仕事をする事に。

電車が来たタイミング、信号が変わったタイミングで、人がやってくる。それほど大勢が押し掛ける事はない。

だいぶ駅の方に近づいて立っていたが、だんだん日差しが暑いと感じ始めた。髪の毛に紫外線が!やっぱり日焼け止めスプレーくらいはするべきだった。曇りだと思ったが、けっこう晴れてきた。

こりゃいかん。悪いけど日陰に入らせてもらう。日陰は下り階段辺りから。ちなみに、東京体育館の入り口は少し低くなっていて、階段を数段降りたところにあるのだ。

「そこに立つと危なくないですか?」

とスタッフさんが言ってくれたけど、

「日差しが……」

と言ったら納得してくれた。確かに暑いから、日陰に入りたいよね、と。ごめんなさい。

3人でいたので、左側に立ったら、あまり人が来ない。駅は右なので、左から来る人はかなり少ない。でも、とにかく

「LINEのお友達登録はお済ですかー」

と言ったりしていた。スタッフさんの声が大きいので、あまり私が言う意味はないような気がする時もある。

急げ!体験ラッシュ

さあ、10時になった。交代だ。

30分の休憩のうちに、なるべくたくさんの体験をするぞ!という感じのBさんとCさん。私、本当はトイレに行きたかったのだが、とりあえずいくつか体験をして、最後にトイレに行く時間を確保しようと思った。

しかし、まずはシール台紙を手に入れなければならない。

「やっていいと言われたので」

と、3人で受付のスタッフさんのところへ行ったら、そこはプレス用の受付だった為、分からないと言われた。しまった、時間のロス!隣の、当日受付を担当しているボランティアさんのところへ行った。

「我々も休憩時間にやっていいと言われたので、シールラリーの台紙もらえますか?」

という感じで言うと、3色あるバンダナを1枚ずつと、シール台紙を3枚くれた。それから、アンケート用紙も3枚。シールラリーの1つがアンケートになっているようだ。アンケートを書いて出せば、シールを1つ貼ってもらえるという事だ。

3人でまずバンダナを分けなければならない。どれでもいい、と2人が言うので、私が赤にすると言ったら、Cさんが意外だ、という声を出した。まあ、男性は赤じゃない方がいいかも、と思った為に赤にしたというのもあるが、私は元々赤が好きなのである。そして、男性のCさんが青を取り、Bさんが緑になった。

さて、まずはミュージアムへ。1階の、入り口横にある。Cさん、ちゃんと下見してあるのか、去年と同じだから知っているのか、とにかく詳しい。

聖火リレーのトーチや、ゴールボールや車いすテニスのボールが展示してあって、触れるようになっていた。またミライトワとソメイティがいて、写真が撮れるようになっていた。他には誰もいなくて、写真を撮り、一通り触れるものは触って、さっと出る。何しろ短い休憩時間の中に詰め込もうとしているから。

次に、階段を下りてパラスポーツ遊園地の会場へ降り立つ。けっこう人が多くて混み合っている。時間がないのでなるべく空いている所へ行こう、と焦る。

最初、すぐに順番が回ってきそうなテコンドーへ。

パラ選手が胴着を着ている。並ぶと、小さいお子さんが2人、体験していた。風船のような物を右足、左足と交互に跨ぐようだ。その時間を計っている。

いーち、にーい、さーん、

などと、ボランティアさんが数えている。ボランティアさんと、アスリートの方とみんなで盛り上げている感じだ。

お子さんが終わって、次に我々の番になった。一度に出来るのは2人なので、BさんとCさんが初めにやる事になった。大人だから風船のようなものを高いものに変えられそうになって、Cさんが高くしないでと言い、そのままに。

Cさん、なかなか速い。一方Bさん、なかなかやり方が掴めない様子。それを見ていたから、私もやり方が全然分からない。お2人が終わって、次は私。そこへ、若い綺麗なお姉さんがやってきて、その人と一緒にやる事になった。

アスリートの方がやり方を教えてくれた。右足を上げて左から右へ風船を跨ぐ。次に左足を上げて左から右へ風船を跨ぐ。それが1セット。次に左足を上げて右から左へ跨ぎ、右足を上げて右から左へ跨いでいくのが2セット目という訳だ。それを10セットやってタイムを計るという。

せーの、で2人一緒に始めた。ボランティアさんがストップウォッチでタイムを計っている。いーち、にーい、と数えられる。最初は良かったが、ちょっとよろけそうになり、疲れてくるし、もう少しゆっくりやりたかったが、隣の方に合わせたかった。掛け声に後れを取りたくなかった。それで、頑張った。

すると、拍手喝さい。2人の息がぴったりで、シンクロしてたと言われた。そして、お名前は?とボランティアさんに聞かれたので本名を答えたら、なかなか書かない。で、どういう状況かと私もキョロキョロ。なるほど、どうやら上位のタイムは張り出してあって、そこに私も張り出されるらしい。そんなに速かったのか?

「ニックネームで。書きますか?」

改めてそう言われて、私は「チョコナッツ」と書いた。わーい、張り出された。写真を撮ろう。

なんと暫定3位。この後どうなったか知らないけれど。そして、シールを貼ってもらった。

すると、もうCさんは次に並んでいて、Bさんに呼ばれて急いで行った。次は車いすテニスだ。

少し並んでいたので、前の人のやるのを見る事が出来た。車いすが2つあって、1つは子供用だ。この車いす、車いすテニスをテレビで観たことがあるから知っている。車輪が通常と違って斜めになっているやつだ。

親子がそれぞれやるのを見た。お母さん、すごい上手だと思ったら、ソフトボールをやっていたとか。だからキャッチが上手なのか。そして、子供だけやらせるのではなく自分もやりたいわけだ。私が子連れだったら、自分はいいと遠慮しそう。

でも、今は逆に子供を連れていないから、楽しむには自分がやるしかない状況だ。そして、やってみたら……。

その前に。我々が行くと、ボランティアさんが、

「え、やっていいんですか?

と言う。このシールラリーの事だろう。やっていいと言われたと言ったら、

「え、私たちはダメって言われましたよ」

と。あらら。そしたらBさん、

「私たちが外で可哀そうだから、特別にやっていい事になったんだと思いますよ。外で、全然見られないから」

とか何とか、自分たち可哀そうアピールをしていた。まあでも、確かにボランティアが全員シールラリーをやり始めたら、ちょっとダメだろう。体験とは無縁の役割の人だけはいい、という事にしたのだろうか。

さあ、車いすテニスの体験である。まず、Cさんがやった。なかなか上手?私、目が悪いし、まずボールのキャッチなんか出来るとは思えない。でも、Cさんは1,2回取れなかったが、後は取れていた。

次にBさん。Bさんもなかなか上手。ボールが取れるだけすごいよな。

↓写真はBさん。掲載は本人のご許可済み。

さて、私の番になった。まずは車いすでくるりと回る練習。車いすに乗るのがそもそも初めてだ。指を車輪に挟まないように、握り方をボランティアさんに教えてもらう。そして後は何となくの感覚で、こうかな?

「上手!上手ですね!」

褒められた。上手かな?

そして、本番。私がくるりと回ると、ボランティアさんがテニスボールを投げて床にバウンドさせる。それをキャッチ。

できた!

それを5回繰り返す。右回り、左回りと毎回変えてみた。5回目だけボールをキャッチ出来なかったが、意外と出来た。回った際、回りすぎないようにキュッとブレーキを手で掛けるのもできた。

思ったよりも出来て、大満足。そして、褒められたから楽しい!単純である。

そろそろ休憩時間が残り10分となり、私はもう、トイレに行って終わりでいいと思った。だが、あとすぐにできるのがこれだ、とCさんが言いに来た。既にやったようで、適当に早く終わらせてしまえばいいからと言う。どんな競技なのか分からないが、少し並ぶから、その間に先にトイレに行って来てしまえばいいという事になった。まあ、トイレから戻ってきて時間があったらやればいいと思って、トイレに行った。

トイレから戻ってくると、Cさんが手招きする。一番前に並んでいて、ここに入れと。つまり、私の代わりに並んでいてくれたというわけか。待ってるから、と2人に言われ、そこのボランティアさんが、後ろの人にちょっとすみません、と言って私を先に入れてくれた。そこまで話を通しておいてくれたのか、Cさん。

で、2つの椅子があって、そのうちの1つに座った。が、何をすればいいのか分からない。もう1つの椅子には少年が座った。ボランティアさんが、腕でこうやって体を持ち上げて、できるだけ長くそのままで、と教えてくれた。ああ、だからCさんが早く終わらせてしまえばと言っていたのか。

よーい、はじめ!で、腕をつっぱり、体を持ち上げた。少年は軽々。ずーっとできそう。で、私はと言うと、お尻は持ち上がるものの、ふくらはぎが椅子の座面に当たってしまう。そこに足を寄りかからせれば楽なのだが、それではダメだろう。で、足を離そうとするのだが、それが厳しい。で、顔が歪むほど頑張ってみたが、これ、無理すると後で腕が筋肉痛になって大変だし、2人が待っているから適当にこの辺で……。

10秒くらいかな、私がもうやめとく、と言って止めて、シールを貼ってもらいにさっさと行く。ボランティアさんたちが、健闘しましたね、とか何とか言ってねぎらってくれた。

シールを見たら「車いすバスケ」のところに貼ってあったのだが、バスケはちゃんとゴールがあったし、今私がやったのはバスケじゃないと思うのだが……陸上競技?何だろう。

場外誘導2回目

時間がちょうど良かった。3分前くらいに持ち場へ戻った。つまり、全然座れなかった。まあ、トイレと車いすと、それから今手を突っ張る前にちょこっと座ったけど。

「あ、その辺にちょっと座る?」

とCさんが気に掛けてくれたけれど、まあ、まだ大丈夫。すぐに交代した。

今度は右端の階段の上に立った。さっきよりも日陰が短くなってしまい、階段ギリギリまで日差しがある状態になっていた。

先ほどは、お客さんは右の方へ行くと思って見ていたのだが、ここに立って見るとお客さんは真ん中に来る。右端にもあまり来ない。

それでも、たまに女の子などが私のところにやってくる。QRコードを読みこんで、これでいいんですか?などと聞いてくれる。

私、先ほど登録したLINEのページを確かめてみた。なんか、予約してないんですけど、と言ってきた女の子がいたのだ。今、友達登録するだけですぐに入れるのだから、予約はしていなくても大丈夫だという事は分かる。でも、一応自分でも確かめてみた。すると、そのBEYOND STADIUMのトーク画面を開くと、上部に「予約」という場所があった。それ以上は確かめなかったが、なるほど予約が出来るのかと思った。でも……予約の意味ないでしょ、これじゃ。

今日の連絡メールに、食べ物飲み物は、会場で販売していると書いてあった。でも、ある女性のお客さんが、

「去年はここにキッチンカーが出ていたのよね。今年はないでしょ。中もいつもやってる売店が閉まってるから、今の内にコンビニでお昼買っておこうかな」

と言ってきた。中で売ってるはずで、レストランもやっているそうですよと言ったら(レストランの事は、スタッフさんから先に聞いていた)、レストランはあっちのジムの方でしょ、とかなんとかおっしゃる。ま、とにかく買って来ると言っているから、反対しないけど。

時々、車いすで来場する方や、ベビーカーを押す人がいると、スロープへご案内。そして、

「LINEのお友達登録、お済ですかー?」「お友達登録すると、スムーズに入場できまーす」

などと言ったり。そうこうしているうちに、あっという間に30分は過ぎる。

抽選に当たったものは

11時だ。交代だ。そしてまた、シールラリーだ。

3人でまた下へ降りた。さっきよりも人が多い。

「どれも並んでるね、どうしよう」

と。でも、とにかく1つでも出来ればいいから、何か並びましょうと言って、ボッチャに並んだ。

意外と回りが早く、すぐに順番が回って来た。何故かカッコいい制服を着ている人達。一番前に行ったら、こんな看板があったので分かった。ここでやっているのはJRの人達なのだ。本物だった。コスプレではなかった。

ボッチャは、昨年お手伝いをしたが、自分が実際にやった事はない。3人で行ったので、JRの人が1人加わって、2対2で対戦する形になった。

と言っても、要するに1人1球ずつ投げるという事。私、このお饅頭のようなボールの感触が気に入った。

そして、初めて投げた。おぉ!白い球のすぐ近くにピタリ。

私、ボッチャの才能あるんじゃない?

なんかなぁ。うちの長男もよく言うのだが、私と彼は何でも最初は人より出来る。じゃあ、すごいのかと思いきや、最初だけ。他の人ほど上達しないのだ。スポーツでもゲームでも。私、最近は初めてやる事もあまりなくて忘れていたが、子供の頃はそうだった。中学生くらいの時かな。何でもできる人のようでいて、どれも極める事の出来ない人だった……。

ボッチャが終わると、もうアンケートに行こうとCさん。シール台紙をよく見ると、6つ集めればいいらしい。今シールは5つ。アンケートを書いて出せば6つになるのだ。いつの間に!早いではないか。

それで、例のベンチのところがアンケートの提出と、抽選会場になっていたので、そこへ行ってテーブルでアンケートを書いた。それは、何でこのイベントを知ったかとか、どんなパラスポーツを観戦した事があるかとか。

アンケートを出し、さあ、抽選だ。

景品はいくつかあって、ポーチとか、ブランケットとか、エコバッグとか、ナップザックもあるらしい。そして上にいくつも飾ってある帽子。キャップだね。やっぱり青、赤、緑などと色々ある。

キャップだけは当たってほしくない」

と、私は言った。ほら、私はキャップの似合わない女だから。それに、カラフルでBEYOND STADIUMと書いてある帽子だからね。子供ならいいけど、大人はなかなか普段にはね。多分Bさんも、キャップだけはいらないと言っていたと思う。

さて、まずCさんが抽選を引く。箱から紙を取り出すのだが、

「Dが固まってる」

とか何とか言って、一生懸命に箱を振っている。そこのボランティアさんから、見ないで、とか言われている。で、一枚取ったCさん。当たったのはブランケットだった。

「あ、可愛い!」

思わず言った。だって、ブランケットなんだけど、それが四角い入れ物に入れてあって、小さいクッションみたいなのだ。例の水玉模様。可愛い。

さて、次にBさんが引いた。そうしたら……

青の帽子ですね」

ガーン。帽子。これだけは要らないと言っていたのに。しかも、これ、色指定なのか。という事は、帽子が当たる確率がけっこう高いじゃないか。赤の帽子、緑の帽子って。黄色もあったかも。うそぅ、どうかそれだけは当たりませんように。

そして私の番。紙を一枚取ってボランティアさんに渡す。すると、

「あ、Tシャツです!レアなやつ!」

や、やった、当たったみたいだ。いい、とにかくキャップじゃなければ。しかも、見た目がモネの絵っぽくて好みだ。でも、私が喜んでいるように見えなかったのか、Cさんが、

交換する?

と言ってきた。私がブランケットが可愛いと言っていたからだね。でも、私はとっさにサイズを見た。

「これ、サイズは?」

ボランティアさんがフリーサイズですと言ったのだけれど、私はTシャツに付いている札を見て、

Mって書いてある」

と言った。CさんならMサイズもいけるかもしれないけど、もしかしたらピチピチかも。男性のMサイズだと、私がちょうどいいのではないか。

それに、

「ブランケットは可愛いけど、家にたくさんあるので、実用面を取るとTシャツの方がいいので」

と言った。Cさんは、それならいいと言っていた。まあ、後から思えばCさん、あんな可愛いひざ掛けは要らなかったのかも。でも、わーい、当たったー。私は元々乗り気ではなかったのに、なんだか一番良い物が当たってしまったようで申し訳ない。でも、私が当てたので、私が持って帰るのだ。

私は今日、手荷物は全てボラバッグに入れてきた。その中にエコバッグも入っていた。それを出し、Tシャツやバンダナなど、身に着けておく必要のない物はそこに入れ、控室と称した客席へ置きに行った。

例によって、一番前の席へ。何も置いてないのだからどこでも良かったのだが、何となく最初に座った席へ。なんか、皆さん自分の荷物を置いていて、最初に座った所が自分の場所、という風になっているから。

で、少し座ったものの、すぐに休憩は終わりだ。エコバッグをそこへ置き、階段を上って……う、足がきつい。

場外誘導3回目

11時半。再び交代。今度は左へ。もう、真ん中はCさん固定で。すっかり日差しが階段の中腹まで当たっていて、私は一番下の段に立つ。お客さんはパラパラと来る。割と左からも来るので、そこにいても需要はあったようだ。

だいぶ慣れた。最初はどんな風に声掛けをしたらいいのか?と頭を悩ませたのだが、今は大して負担に感じない。

また女の子がやってきて、私が持つQRコードを読みこんだ。で、やり方を指示して、最後にトーク画面を出してもらって、入り口に行ってもらった。が、一応確認しようと思い、受付係として傍に立っている人に聞いてみた。

「受付で見せるのって、トーク画面でいいんですか?」

今更だけど。そうしたら、トーク画面でいいと言われた。

お昼の為に出て、再入場する人もけっこう出てきた。再入場入り口というのもあるのだ。そういえば、一度Bさんが適当にあしらってしまった(本人曰く)という手話通訳さんが来て、一度受付に行ったがなんか違うと言われたみたいで、うちのところのスタッフさんとどこかへ消え、と思ったらまた戻ってきていた。後でステージ横にいるのを見かけた(私は見えなかったがBさんが指摘していた)から、無事に仕事を成し遂げたようだが。

それにしても、ほぼ立ちっぱなしだったから、かなり足が疲れてきた。ふくらはぎ、キツイ。そして、お腹も空いた。時刻はそろそろ12時だ。お弁当は12時ごろに到着すると言われた。12時になかったら、13時になってしまうなぁ。

お昼休憩

12時になって、交代した。もうシールラリーは終わり。後はゆっくりすればいい。幸い、もうお弁当は届いていた。そうそう、お弁当と緑茶と、それからまた例の水筒が配られた。あの水筒、まだ余ってたのね。この間、あれでカフェ酎を作ってみた(夫が)。水筒というより、入れ物になる。乾燥させた唐辛子を入れておくとかね。

お弁当は3種類あった。豚スタミナ弁当、鶏照り焼き弁当、サバの塩焼き弁当。迷う~。でも、とてもお腹が空いているからガッツリ行きたい気分だったので、豚スタミナ弁当にしてみた。

ご飯が多いと思ったが、思ったよりも柔らかいご飯で、気が付いたらほとんど無くなっていて、ほんの少し残しても意味がなかろうと、結局完食した。相変わらず緑茶は飲めないので、持ってきたルイボスティーで。

食べ終わり、ガムを噛みながらメールなどのチェックをし、すぐさま顔を直しに行った。最近ね、ちゃんとリップとかを塗り直しておかないと唇ガサガサになるという事に気づいたのよね。

手洗い場で口を漱ぎ、顔の脂を軽く取り、リップを塗ってってやっていたら、時間が!

走って次の場所へ。そう、次はいよいよ中の誘導だ。

場内誘導

12時半に集合と言われた柱のところへ行くと、BさんとCさんは既に来ていて、しかもお客さんに何か聞かれて対応していた。多分シールラリーの話だと思う。

そこへ私が行って、スタッフさんに遅くなりましたー!と言ったら、

「じゃあ、階段の上、お願いします」

と言われた。次の2時間は、階段の上、下、立ち入り禁止階段の下、の3カ所だった。

階段の上へ行くと、Aさんがそこにいた。そして、申し送り事項が2つあると言われた。

「1つは、ここの人は、次の役割はあっちの客席の一番奥になるという事。もう1つは、ここからこっちは関係者以外立ち入り禁止だから、一般のリストバンドを付けてる人は通さないようにという事。けっこういるよ。今も5人くらいこっちに何となく行こうとしたからね」

という事だった。なるほど、何もロープとか看板とかはないのだが、ここから向こうはボランティアの控室になる方だから、立ち入り禁止か。

役割が分かった。立っていると、スタッフさんがやってきた。外のスタッフさんとは別の、中のスタッフさん。

「何か聞きましたか?」

と聞かれたので、Aさんに聞いたことを言ったら、合ってます、と。

「まあ、こっちへ行く人はいないと思いますけどね」

と言うので、さっきの男性、5人くらいいたって言ってましたよ、と言った。

「じっと立ってなくても、歩いたり、下を見たりしてもいいですから」

と言われた。で、早速下を見ようと思って壁に近づいて行ったが、壁が高くてほとんど見えなかった。身長が足りない。それに、覗いてから戻ろうとすると、お客さんとぶつかりそうになった。こりゃ、かなり気を付けないといけないな。

あまりしゃべる事はなかった。でもたまに、立ち入り禁止エリアへ行こうとする人がいるので注意した。それと、スタッフさんの1人が、どうも可愛い女性と並んで歩いているように見えたが、スタッフさんは立ち入り禁止エリアへ、女性は階段へ行ったので、たまたま並んでいただけ?と思った。が、後でやっぱり2人でくっついているのを見たので、やっぱり彼女さんかぁ、と思ったり。ん?仕事中なのでは?いやいや、まあいいって。

1時になり、またAさんと交代し、客席で休憩。もうね、一番前まで行くと階段上ってくるのが大変だから、上の方の空いている席に座る事にした。座ってちょっと新聞を読むとあっという間に休憩は終わった。

2回目の場内誘導は1時半から。

場外で、お昼売ってないのよって言っていた女性客が、ここにも現れた。

「シールラリーがさ、どこも混んじゃって全然できないのよ」

と言う。でも、

「そろそろステージが始まるから空くかなーと思って。それと、3時ごろになれば子供が眠くなるからぁ、空くと思うんだよね」

とか。一応同意しておいた。でもねぇ。小学生だと3時や4時じゃ眠くならないような気もするけど。

その後、スタッフさんともっと長く話し込んでいたその女性。何をあんなに話していたのだろう。ああ、彼女といたのとは別のスタッフさんである。

下ではステージが始まるらしい。ミドリーズとか、ミライトワソメイティがダンス、やるんだよね。

すると、親子連れが立ち入り禁止エリアに入ろうとする。

「ここからはスタッフオンリーなんです」

と言うと、困っている。

「どちらへ行かれるのですか?」

そう聞いたら、向こう側の客席に行きたいと言う。あっちはボランティアの控室になっているから入れないと言ったら、諦めて客席に戻って行った。

どうしてあっちに行きたいのか。客席は全然満席なんかじゃないのに。そう思って下を覗いてみた。ああ、あのステージを近くから観たかったのか。真後ろからだけど。

ボランティアの控室は、ボッチャの大会の方である。ステージの真後ろには誰もいない。あそこには誰も入れないのだろう。出演者に近くなるからセキュリティ上、入れられないのかも。それか、動画を生配信するから、映り込みを気にしてか。

そして、また休憩に。次はあっちだと言われる。客席の後ろの端っこね。

そうそう、Bさんには車いすテニスの時に撮った写真を送ってあげた。方法が他に思いつかなくて、LINEでお友達になって送った。あちらはアイフォンではなかったので、エアドロップは使えないし。後から思えばXでお友達になった方が良かったかな。もう、本名を教えてしまうとブログを教えるのがちょっと怖い。今、元々の知り合いにもブログを教えたり、Xで繋がる事を避けているのだ。ボランティアに興味のある友達も何人かいて、一緒に出来ればいいのだけれど。信用してないわけではないが、うっかり他の人が見るところに、本名を書き込まれると困るから。呼びかけるとか、ありそうでしょ。

さて、また30分客席に座った後、今度はお客さんの座る観客席の後ろのポジションへ。

申し送りがあったように、一番奥に立っていたら、BさんとCさんがやってきて、

「あ、いたいたー。いないからどうしたかと思った」

などと言われた。私が、もうここだと言われたから、皆さんも言われているのかと思ったと言ったら、他の方は何も言われていないそうだ。あれ?またAさん、勝手に……?

端っこに立った。目の前にはボッチャの大会。そう、去年はボッチャの方を手伝ったのだが、大事な試合だと言うのに、イベントの声がうるさくて肝心の審判の声が聞こえなかったりして、邪魔だなーと思ったものだ。イベントと一緒に開催した方がお客の入りがいいとか、効率的だとか、色々あるのかもしれないが、静かな環境でやった方がいいに決まっているのに。

ボッチャの会場、お客さんは少ないとはいえ、真剣に見ている人も多い。お子さん連れも。

その、お子さんたちがねぇ。

ここも、立ち入り禁止エリアに人が入らないようにするわけだが、こちらはロープが張ってあって「立ち入り禁止」という札もあるし、はっきり言って何も仕事はないと思えた。

ここにじーっと立っているだけ。考えてみたら、場内誘導よりも、場外誘導の方がお客さんと触れ合う事が圧倒的に多く、どちらかと言うと場外の方がよいポジションだったと思う。外だと言われた6人が、中もやりたいと言って交代する事になったが、それは元々場内だった人にとってもすごく良かったのだと思う。もし、固定でずーっとこの客席の後ろだったら、ほとんど仕事しないで終わるもの。その気になれば体育館の中、ボッチャの試合やステージパフォーマンスを観る事は出来るだろうが。私は目が悪いので、ステージはちょっと見えにくいが。

ここでは3回交代した。Aさんと交代するたびに、

「何かあった?」

と聞かれて、情報を共有した。Aさん、実はいい人なんだよな。

で、何もないかと思いきや、実はちょっとあったのだ。

まず、ボッチャの試合は決勝戦になると、お客さんもみな体育館の中に入ってきて、間近で観てよい事になるのだ。すると、

「こちらは行き止まりですよ」

と言ってきた私も、

「下に行きたいんです」

と言われて、ああ、階段か、となる。

で、階段を降りるのだろうと見過ごすと、気づけば立ち入り禁止のロープを越えて、そこら辺で観ようとする人がいる。それを注意したり。

それにしても、今日は思ったよりも暑かったが、とくにこの辺りが暑い。照明が眩しいのと関係があるのだろうか。暑いからなのか、頭が痛くなってきてしまった。とりあえずジャケットを脱いで腰に巻いたが、そうそう治りそうもない。

いつもはそれでも家に帰るまで我慢してしまうのだが、そういえば、早めに薬を飲んだ方が早く治るだろうと思った。次の休憩の時、頭痛薬を飲んだ。ちょうどお茶が無くなったが、体育館には時々水飲み場があるので、そこの水を水筒に入れ、薬を飲んだ。ジャケットはエコバッグにしまった。

それから、休憩前の事だが、子供がうろちょろする事にも神経を使っていた。

ここには車いす席がたくさんある。これはいいと思う。いいのだが、ガラスの柵は低い。大人が乗りだしたら危ない。子供には低くないのかと思ったが、小学校低学年くらいの男の子たちがそこに腕だけでぶら下がっていて、時々ジャンプしたりするのが怖い。

足の裏は付けていて、と言うとか、色々考えた。とにかく、危なそうだったら飛んで行って捕まえようと身構えていた。大抵ゴロゴロしているが、子供は突発的に動くから怖い。最初は2人がそこにいたのだが、そのうち増えてきた。女の子も走り回っている。

Aさんがやってきた時に、また何かあった?と聞かれたので、立ち入り禁止の向こうで観ようとした人がいた事と、子供が危なくて、という話をした。そうしたらAさんが子供たちに、

「ごめんね、ここは車いすの人しかダメなんだ」

などと言った。すると子供は、

「マジ?」

と言っていて、ちょっと可愛い。

「ほら、車いすのマークあるでしょ」

とAさんが言う。本当だ、などと言いながら、子供たちはいっせいに階段を下りて客席の方へ行ってくれた。さすがAさん、そうやって言えばいいのか。感心した。でも、私は究極の子供嫌い。複数の子供に向かって何か言うとか、ましてや注意するとか、けっこう苦手なのだ。Aさん、ありがとう。やっぱりいい人だ。

だが、次の休憩が終わって戻ってくると、

「ダメ。やっぱり子供たちが騒いじゃって、言う事聞かないの。親も注意しないんだよね。若い人……いや、一部の人だろうけど、ダメだよね。それで、怪我でもすればこっちのせいにするんだから。ああいう人は絶対にそうだよ」

とAさん。そうか、ダメだったか。若い人は、と言いかけて辞めたのは、私が若く見えたからか、と一瞬思ったが、そうではなくて、偏見は良くないと思ったのだろう。でも、結局「ああいう人は絶対に言う」という、やっぱり偏見があるなぁと。

私が、親がボッチャの試合に見入っちゃってるのかなと言ったら、そうじゃないと言っていた。チラチラと子供を見たりはしているのに、注意しないのだそうだ。まあ、あまり観客もいないし、人に迷惑を掛けているように感じないのだろう。小学生なら目を離す事は全然いいわけだし。ただね、あそこは危ないから。

あと30分で活動終了の5時になる。Aさんに、もう帰ってもいいんでしょと言ったら、

「仕事は終わりだけど、5時までいてくださいって言われたよ」

と言う。でも、誘導の札は回収されたそうだ。

「って事は、帰っていいって事でしょう」

と私が言ったが、どうしたか。そういえばBさんが先ほどの休憩の時に、荷物が減ってる、帰ってる人がいると言っていた。自分はそういう文句を言っていたから、帰れないけどと。

そういうのって、運営のスタッフさん次第だ。もう仕事がないから帰っていいと言う人もいれば、全員同じ時間に解散にしないと、と思う人もいる。それと、建前では最後までいてと言うけれど、でも時間がない人は帰っても、なんて言って、暗に帰ってもいいと匂わす人も。

ああ、匂わせに気づかず、まじめに最後まで残って、先に帰った人の事をずるいと言うボランティアさんもいるのかなぁ。私はね、仕事がないのに残る必要はないと思うのだ。公平にしなければ、なんて思う人は、上司が残っていたら仕事もないのに残業しちゃう人でしょ。でも、会社にとっては無駄な残業代が発生してしまうのだから、付き合いで残るなんてのはナンセンスなのだよ。タイパ重視の時代、そういうのは時代遅れ。ま、ボランティアに残業代は関係ないけど。

そういえば、私たちは先に働き始めて、後から休憩だったのに、結局働くのが1回多かったのだな。どちらをずるいと思うのかは人による。やりたくてやっているボランティアだから、多く出来たら嬉しいと思うか、疲れたから早く帰りたいのに、自分たちだけ後まで残るのは嫌だと思うか。

さて、最後の30分。何もやる事はなかった。途中で札も回収された。まだ客席に人がいて、パラスポーツの体験エリアは、体験は終わったもののまだボランティアさんも残っている様子。何もやる事がないが、例えばボッチャの試合を観ていると、周りに注意を向けられなくなるから、あまり観ない事にしていた。ああ、この時間にはボッチャの試合も終わってしまっているが。

ただ、ぼーっとしている。周りをキョロキョロしながら。でも、私はそういう時、頭の中では小説の事を考えている。今、小話を書く予定があって、それの内容を考えていた。便利。何も道具の要らない趣味。

ふと思いつき、帰りの電車を調べてみた。すると、5:07に乗れないと、次はだいぶ遅くなってしまう事が分かった。さっさと出ないといけない。

終了

5時の2分くらい前から少しずつ移動し始めた。もうね、誰もいないから。客席の後ろ側に5時までいればいいかな、という事で。

BさんCさんに声を掛け、一緒に戻った。そしてお別れ。私は荷物を取りに行き、そのまま外へ。札を返した時に、5時に自由解散でと言われたのだ。

体験エリアから、ボランティアさんたちが続々と上がって来ていた。出口へ向かうと、そこにはまだ来場者受付のボランティアさんたちがいた。

外へ出ようとすると、場外誘導の時にいつも一緒にやっていた人たちが、ジャケットのフードを被って固まっていた。そして、ポツポツっという音が聞こえた。え、もしや雨?

まだ空には隙間もあったが、雨が降っていた。けっこう大粒の雨だ。私は一度引っ込み、ジャケットを出して着て、フードを引っ張り出した。フードは畳んで襟の中にしまってあったのだ。

駅は目の前。信号は2つだが、フードを被って走って行けば、大して濡れないだろうと思った。しかし、何も屋根のない広いところを通る。

それっ、フードを被り、小走りに東京体育館を出た。信号を渡る。しかし、2つ目の信号が青になるまでそこに立っていなければならない。かなり大粒の雨が降っている。いやあ、思ったよりも濡れたな。

駅のホームに到着し、ジャケットを脱いだ。タオルで濡れたところを拭いて、全てエコバッグに入れた。寒い日じゃなくて良かった。

家に帰って、もう何もしない、立つ事はしないぞ、と思っていたのに。毎度毎度、家に帰ると片づけとかをやってしまうのは主婦の性(さが)。でも、すぐにお風呂に入って、子供たちの夕飯は残りカレー。洗い物は長男がやってくれた。

今日、休憩中に一度ふくらはぎを揉んだから、それで何とか復活した。途中から階段を上る事がなくなって、何とかもったな。いやあ、最初に飛ばし過ぎたせいか、足の疲れがいつも以上だ。

戦利品

いただいた品々はこんな感じ。まだバンダナはしまっておこう。頭に巻くだけでなく、お弁当を包んだり、何かと使えるよね。

さて、このTシャツ。翌日に袋から出してよく見た。すると、

ガビーン、4500円ってマジですか!?もしかしたら、売れ残った色なのかもしれないけど。

で、よく見たらやっぱりフリーサイズだった。どうしてMサイズだと思ったのかと自問すると……。

そっか「綿」という字を見間違えたのだ!うそでしょ。でも、遠目で見るとそう見えなくもない。一番大きく書いてあったのが綿100%だったとはね。てっきりサイズかと思ったよ。Cさんに変な事を言ってしまったな。

背中にはパラスポーツの名前が書いてあった。これを着て、パラスポーツの宣伝をすればいいのだね?

そして、このフリーサイズのTシャツを着てみた。

まあ、着やせしては見えない。それと、割とお尻に引っ掛かって着心地はそれほど良くない。でも、5分袖になってくれるし、下はレギンスでもOKな丈で使える。そして、一度洗濯したらシワシワになったので、着心地は良くなったかもしれない。本来ならばこの時季には着るものではなかったのだが、今は5分袖がちょうどいい気候だったので着てみたのだ。一度洗濯してシワシワになったTシャツは、また来年の初夏辺りに着るのかなぁ。

以上、BEYOND STADIUM2023のボランティア活動の記録であった。とても濃い一日だった。そして、思ったよりもパラスポーツの体験が楽しかった。その上色々得してしまったな。しかし、目が悪くなって少し不便を感じるようになってきてしまった。後どれだけボランティア活動が出来るのか。出来るうちに、頑張るぞ。