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モネ~連作の情景~@上野の森美術館

クロード・モネ。フランス印象派の画家。私の最推しの画家。そのモネの絵だけを集めた美術展が始まった。東京上野の森美術館である。

モネは私だけでなく、日本で多くのファンを持つ。当然混み合うだろう。このモネ展が世に知れ渡る前に行ってしまうのが良いのではないか。スタートダッシュだ。アート仲間とそんな相談をしたのだが、日時予約制だったので(実は当日券もあったのだが)予定を早々と合わせるのも難しく、今回私は一人で行く事になった。

初めての美術館

上野にはたくさんの美術館があり、何度も訪れている場所である。しかし、上野の森美術館には今まで行った事がなかった。新しいのかと思ったら、私が生まれる前からあったらしい。

地図を見れば、上野駅のすぐ隣である。公園口の目の前にある「東京文化会館」の向こう側。どの道から行かれるのかは行ってみないと分からないが、きっと表示が出ているだろう。

という事で、ぶっつけ本番で上野駅へ行った。

モネ展のチケットは少々お高い。私立美術館だからなのか、モネの人気ゆえか、絵を集めるのにお金がかかったのか分からないが、とにかく一般的な美術展よりも何百円も高い。そんな中、イブニングチケットはお買い得だった。

イブニングチケットとは、15:30以降に入れるチケットだ。美術展が17時までなので、1時間半という時間制限があるのだ。私はそのチケットを購入した。よって、15:30の数分前に上野駅に着いた。

イブニングチケットの人が一斉に15:30に入ると思われる。その時間に入るより、少し時間を後ろにずらした方が絵を楽に観られるのではないか。だが、あまり遅いと急ぐ事になるかもしれない。だから、数分遅れくらいで行こうと思った。

上野駅の公園口を出て、左の方へ行ってみる。公園口が新しくなってから、まだ2~3回しか来たことがなく、こっちの方がどうなっているのか知らなかった。以前は駅から渡って来る横断歩道があった場所を通り過ぎた。あると思っていた表示、上野の森美術館の看板などが見当たらない。でもまあ、こっちの方であっているだろうと思って進む。

東京文化会館の前を通り過ぎ、もう少し歩いて行くとやっと看板があった。矢印通りに進んで行くと、不思議な木があった。かなり胴体に空洞がある木。写真に撮るのは辞めた。周りに人がいるから、何となく。

その辺は銀杏の実が落ちて、踏まれて、渇いた跡がたくさんあった。よって、ちょっと臭い

そこを通り過ぎると、また看板があった。矢印はない。でも、あまり線路から離れるはずはない。地図で見た感じだと、ここで左の方へ行った方が良さそうだ。工事中のようで白い壁に覆われた物があり、その向こうが見えないのだが、進んでいった。

すると、出てきた。モネ展の看板が。

またやらかす、おっちょこちょい

少々の行列が出来ていた。その先には「15:30」と書かれた看板が立っている。今はまだ2分前くらいなので、15:30から入場の人がここに並んでいるのだと思った。

列の後ろに並んだ。少しすると、列は少しずつ進み始めた。看板を改めて読むと、

「チケットをお持ちで予約をしていない方→そのまま入り口にお進みください」
「チケットをお持ちでない方→チケット売り場にお越しください」

と書いてあった。私はチケットを持っていて、予約をしてあるからここでいいのだろう、と思っていた。

先の方に目をやると、どうも行列が見える。あまりよく見えないのだが、なんの列だろう。「ショップ」という文字が見えるような見えないような……。もしかして、限定グッズとかがあって、並んで買う人がいるのかも?

やっと列の先頭が見えてきた。そうしたら、そこはチケット売り場?!ちょっと待った、私はチケットを買う必要はないのに。隣の人に、

「すみません、これはチケットを買う列ですか?」

と聞いたら、そうですと言われた。

「間違えた!」

私がそう言って、ボールをまたいで列を外れると、私の後ろに並んでいた女性も、

「え、うそ!」

と言って、やはり列を外れていた。分りにくいって。あ、今答えてくれた人にお礼を言い忘れるところだった。「ありがとうございます」と言って、私はその場を離れた。

入り口は全然並んでおらず、チケットを見せるとすぐに入れた。入ってすぐのところで案内の女性が、

「展示室は左です!」

と言ったのだが、私の前に入った女性が、迷いもせずに直進していった。案内の女性はまた、展示室は左です!と言った。私はちょっと迷った。左にはちょっとした列があって、音声ガイドの貸し出しだと思われる。

「こっちですか?」

私は左を差して、案内の人に聞いた。だって、さっきの人があまりに自信満々に直進するから。

「はい、そうです」

案内の人のお墨付きをもらって、左の方へ曲がった。直進は、もしかしたら手荷物を預けるロッカーがあったのかもしれない。

1章~印象派以前のモネ

今日のモネ展は、モネ100%だ。そんな美術展は初めてかもしれない。日本で観られるモネなんて、一つの美術展でせいぜい5~6点までじゃないか?

それが、今回は60点以上の絵画全てがモネの絵なのだ。大体年代順のようだし、題名は見るとしても、作者名と制作年をいちいち見なくてもいいのが楽だ。

さて、早速中に入ってみよう。最初は睡蓮を描いた庭の池のようなところを通っていくアトラクションのようなものから。ここは撮影OKだった。後から考えたら動画を撮れば良かったが、写真しか撮らなかった。

これは、予め気分が悪くなる人もいるとか何とか脅かして来る看板があるが、要はちょっと揺れるというか、足に振動が伝わるというもの。蓮の葉の上を通って歩くと、水の上を歩いているように感じるのだ。まあ、確かに感じたが、忍者じゃあるまいし、水の上の葉っぱを伝って歩けるわけじゃないし。これはどういうシチュエーションを再現しているのか?と疑問が。

さて、本物の絵画が始まる。ここからは写真NGだ。

モネはパリ生まれ。少年時代は人物画、肖像画を描いていたそうだ。そして、風景画家に師事し、風景を描くようになっていく。

モネの絵ばかりがたくさんあると、全てが素晴らしい!という訳でもないのだな、と思う。モネの絵は遠くから見ると素晴らしいと思うのだが、必ずしもそういう絵ばかりではない。ましてや印象派以前の絵は。

でも、当然素晴らしい絵もある。技量はのちの印象派時代よりも上に見えるくらいか。

モネはパリとオランダとを行き来していたらしい。オランダにいる時に日本の浮世絵に出逢ったというから、納得。ほら、江戸時代の日本は、欧米諸国ではオランダとだけ貿易をしていたでしょ。そして、今日の展示にはなかったが、モネは多くの絵画の中に浮世絵を描き込んでいるし、様々に浮世絵から影響を受けているから。

それから、風景画家だったから、あちこち旅をしたそうだ。この間の、えーと、イブサンローランとは大違いだね。

2章~印象派の画家・モネ

印象派時代だからって、その前とガラッと変わるわけではない。時々、おや?という変わった絵が出てくるのだ。つまり、モネの絵と一口に言っても、色々あるなぁ、という事なのだ。

有名な絵だけを見たって、緑豊かな絵もあれば、淡い色ばかりで物の輪郭がほとんど分からないような絵もあるでしょ。

ちなみに、有名な話だから知っている人も多いと思うが、印象派、という名前はモネの「印象ー日の出」という作品から取られている。批評家がモネらの絵を酷評し、揶揄する意味で使った「印象主義」という言葉から、後々自ら印象派、と名乗るに至ったようだ。

サロン(官展)で、なかなか認められなかったモネら印象派の風景画家たちがグループ展を開くようになり、その時に「印象派展」という名を使ったのだ。けれども、彼らもそれぞれ独自のカラーを出していくようになり、印象派展もそのうち開かれなくなったようだ。8回くらいまでかな?

それにしても!私は今回気づいた事がある。

いつも、モネの絵は少し離れて観た方が絶対に良いのに、みんな線ギリギリの所から眺めて終わりにしている、と思っていた。だが、流石モネファンばかりの集まり。離れて観ようとする人がたくさんいる!

前述したように、必ずしも離れて観た方がいいものばかりではない。だが、近くで見て、イマイチ?何これ?という物程、離れて観たらおぉ!すげー!となる。それを分かっていて、

「これは離れた方がいいのでは?」

と思うと、離れて観ようとするわけだ。分かってるなぁ、流石。

しかし、最近目が悪くなって、あまり離れるとちょっとね……。それと、この展示室があまり広くないので、それほど離れて観られないという難点も。大きな絵だったら5メートルは離れたい所なのだが。

3章~テーマへの集中

モネの年表があった。私、昔モネの伝記を読んだ気がするのだが、あまり覚えていないような……多分ルノワールと混同しているのだ。

あの時。大学4年の夏。卒論のテーマを何にしようかと考え、とにかく印象派と浮世絵が好きだったから、まずは印象派の画家たちの伝記を読むことにしたのだ。そのアプローチは間違っているかもしれないが。それで、モネ、ルノワール、ゴッホの伝記を読んだような気がする。ゴッホはすごく印象的だったし、その頃映画も観たし、けっこう覚えている。それから、当時パリのオランジェリー美術館に行ったら、すっかりルノワール好きになってしまい、ルノワールの伝記を読んだのは何となく覚えている。だが、モネはどうだったか。もしかして、読んでない?もう忘れてしまった……面目ない。

でも、モネが暮らした町や村の名前は、よく知っているのだ。アルジャントゥイユとか(アルジャントワイユだと思っていたけど)ジヴェルニーとか。

さて、本題に戻ろう。

モネは徐々に対象にこだわり始める。プールヴィルの断崖とか海とかを、何枚も描く。それは朝だったり、夕方だったり、嵐だったり。

そういえば、アトリエ船を作って、船の上で絵を描いたとか。その船の絵もあった。すごいよなぁ。独創的だ。

4章~連作の画家、モネ

「積わら」が有名だが、モネはいくつか連作を残している。

それは、同じ風景を、時間季節を変えて描いた作品群で、時には何枚もキャンバスを並べて、時間と共に変化する風景を描きとったとか。だから、かなりスピーディーに描いたという事だよね。

積わらも、雪が被っていたりした。それから、ウォータールー橋の絵も。夕暮れや日没など、橋が見えるベランダからいくつも描いたそうだ。そう、パリの絵は、病院とかホテルとかから描いたらしい。なかなかの執念。

それで!この連作から写真撮影がOKになっていた。これは撮るしかない。だが、それには時間がかかる。

申し遅れたが、やはりそれなりに混んでいた。夕方だからか若い人が多い。学校が終わってから来た人もいるのかな。カップルもいてね、美術館でそんなにくっついて、いちゃついて観る必要あるか?と思ったが……もしかすると若い頃、自分もそうだったかも…?と思って腹を立てるのを辞めた。あーははは。

それで、混んでいるからってズラズラ並んで観ていたわけではなく、後ろから観て進んで行ったりもした。字が書いてあると寄って行って読むが、後はそれほどじっと並んだりはしなかった。

だが、写真を撮るとなると、人が前にいない状態で、正面から撮りたい。そうなると、人がどいてくれるまで待つしかない。時間がかかる。

でも、写真は撮れた。撮っていい絵は全て撮った。だが、ここに全ては載せない。今説明した、ウォータールー橋の写真は載せよう。

ウォータールー橋、曇り

ウォータールー橋、ロンドン、夕暮れ

ウォータールー橋、ロンドン、日没

それと、これは真ん中がキラキラしていて、すごくきれいだったやつ「チャリング・クロス橋、テムズ川

カップルで来るの、分かるよなぁ。こういうの眺めているだけで、ロマンチックだもんなぁ。

5章~「睡蓮」とジヴェルニーの庭

ジヴェルニーは、モネが最後に住んでいた所である。視覚障害を患ったモネは、晩年にはほとんど見えない状態で絵を描いていたらしい。目が見えないので、あまり外出はせず、家の庭に作った池の睡蓮を描き、連作「睡蓮」が生まれたのだ。

まずは「黄昏時の流氷」を

これね、遠くから見るとすごいのよ。でも、近くからではそうでもない。相変わらずモネの絵は不思議だ。写真に撮ると、割と遠くから見たものに近い。

続いてこれもそう。「ジヴェルニー付近のセーヌ川

水がいいよねえ。普通の人には描くのが難しい水。それを、印象派の特徴である、絵の具を混ぜずに色々な色を隣り合わせに置いて行く手法で、光の反射を表しているのだ。

さて、出ました「睡蓮

最初に描いた睡蓮かな、確か。これはタッチが粗いのだが、遠くから見てもね、花が光って見えるのが不思議だった。

そして「睡蓮の池

大きい絵だったので、なかなか離れて撮れず、正面は陣取る事が出来なかった。

そして、最後に睡蓮もう一枚。「睡蓮の池の片隅

どんどん粗くなるけど、水に浮かぶ睡蓮の、なんとも言えぬ立体感存在感

あと最後の一枚は、撮影NGだった。何故か。

もっとたくさん写真は撮ったけど、かいつまんで載せた。

あとね、遠くから観たくても難しい時は、横の方から見ても良い。今目の前にある絵よりも、二つくらい前の絵を見ると、素晴らしい見え方をすることがある。ぜひお勧め。

ミュージアムショップ

最後の絵を見ている時に、

「ショップも5時までですか?」
「はい、5時までなんですー(申し訳なさそうに)」

という会話が耳に入った。時刻は16:40頃であった。あと20分か。ちょうどいいかな、と思った。

「ショップは出口を出て左側でーす」

そんな案内があった。美術展の出口のところにはロッカーがたくさんあり、建物の外へ出て左へ行くとショップが……なに、この行列。

びっくりだ。「最後尾」の看板のところまで行って並んだ。だって、モネだよ(最推しの)。何か記念品が欲しいではないか。今日こそ、トートバッグとか買いたいし。もし買わないとしても、ミユージアムショップは見るだけでとても楽しいのだ。

まあ、17時まではここにいる予定だったから、とにかく並ぼうと思った。だが、列はそれほど進みもよくなく、17時までに入れるかどうか怪しいと思った。もしかすると、目の前で「ハイ終わり」と切られる可能性もある。

それでも、列は進んだ。後ろの女の子が、

「どうみても5時に入れなくない?私たちが見ても分かるんだからさ」

などと言っていて、心の中で笑った。私たちにも分かるのだから、主催者の方も分かってるよね、というわけだ。確かに。

「もし並んだのに切られたら、時間返してください、だよね」

とも。そうだよな。入れないのに並ばせるなんて、しないよな。けれども、私の後ろにもまだまだ列が出来ている。まあ、美術展の入場が16:30までだから、それまでに入った人が出てくれば、並ぶ人はもう増えないのだが。

で、結論から言うと、ちょうど17時頃にショップに入る事が出来た。どうやら17時では切らないらしい。

だが、ショップの中は激混み。狭いのに、レジに並ぶためのスペースが半分だよ。今、レジはたくさんあるので、そこに並ぶ人はいない。ただただ、商品の前に人が群がっている。

あれこれ見てから決める、という訳にもいかない気がする。最初に目についたのがサコッシュとトートバッグだった。だが、トートバッグは小さい。私が二つ持っている「Tokyo」と書いてあるのと同じサイズ。それなのに2700円くらいとは。サコッシュは、最近気になっている。あ、そういえばだいぶ前にボランティアのポイントをサコッシュと交換する手続きをしたのに、届かないんだけど!?いつだっけ。あれ、手続き出来ていないのかな。もう住所とかを書いたかどうかすっかり忘れた。一体何か月前だったかな。

とはいえ、サコッシュ、買っちゃおうかな。2200円だって。トートバッグを持つ時に、スマホやスイカを入れて肩に掛ければさ。よし、買おう。何しろ、こんだけ並んだのに何も買わないわけにはいかないではないか。

他にも、アクリルスタンドクリップ?とか、ノート、クリアファイルも気になったが、使い道などを考えると買えず。あと、お菓子も箱が可愛くて迷ったが、まあ、辞めた。そして、恐らくポストカードが置いてある棚だと思われる所には、二重にも三重にも人垣が出来ていて、ちらりとも商品を見る事が出来ない。もっと、しおりとか、メモパッドとか、お手頃なお土産があったら買いたかったけど、なんかそこはもう、無理な気がして諦めた。サコッシュ買えば充分じゃ。

17:10にショップを出た。入る時にはどんどん入るのに、出る時にはポツ、ポツだ。これじゃあ、ショップ内がどんどん混む。きっと、まだまだ2時間くらいは閉められないのだろうな。大変だな。

さて、外に出ると暗くなっていた。看板もライトアップされていた。

家に帰ってから、お土産に買ったサコッシュをパチリ。使うぞー♪

で、家に帰ってから調べたら、ボランティアのポイント交換したのは今月上旬だった。何か月も前なんて、うそだった。そのうちサコッシュが来るね。黒だったか、白だったか……白を選んでいたらいいけどなぁ。

展覧会、チケット情報

モネ~連作の情景展は2024年1月28日まで。チケット発売日は

1期 10/20~11/19
2期 11/20~12/19
3期 12/20~1/28

お間違いなく!チケットはこちらから→チケット|モネ 連作の情景 (monet2023.jp)

その後、大阪中之島美術館でも開催予定!