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電気が点かない?おばちゃん達に振り回されるの巻

この間の土曜日は、色々と振り回される日だった。これはブログ案件では?さて、どんな事件に振り回されたのかと言うと……

リモコン

お昼に義母がうちでパスタを食べた。パスタ作りを趣味とする夫が、週末には自分の母親も招いて振舞ってくれるのだ。

その時に、義母がリモコンを持ってきた。玄関のLED電気(1年くらい前に設置)のリモコンである。

「あのね、このリモコンが利かなくなっちゃったのよ。電池かなと思ったんだけど、開かなくて」

そこで、一番手が大きくて力のある次男が受け取る。相当力を入れているようなのに、電池の所が開かない。マイナスドライバーを使ってごちょごちょやったら開いた。

「あー、ここを押すんだ。ここを押しながら開けないといけないんだよ」

と次男。もう一度閉めて、三角印のところを強く押しながら引っ張ると開いた。義母がやってみようとしたが、両手の親指を使って懸命に押しても開かない。いや、何度か頑張ったら開いた。これは、後でもう一度開けようとしても開くかどうか。

「あ、それなら電池をここで替えて行けばいいのでは?」

と言って、私は新しい単4電池を2本出した。次男が入れ替えた。

「そんなに使ってないのに、もう電池が無くなったのかね」

と義母が言う。入れっぱなしならば電池を使うかもしれない。でも、もしかしたら別の理由でリモコンが利かないのかもしれないので、一応取り出した電池も取っておくことにした

さて、義母が家に帰った。その途端、私にラインが。

「リモコン、ダメでした」

やっぱり……。夫に言うと、

「落として壊れたんじゃない?メルカリとかで買えば?」

と言う。そうだろうか。なんか違う気がする。私の手荒れの為に、夫が食器洗いをしてくれて、しかもこれから仕事に行くと言っているので、私が義母の家に行く事にした。ほんの近所である。

マンションの1階に降りた時、知っているおばさんに会ったので挨拶をした。そのおばさん、多分理事長さんの家を訪ねていたのだと思うのだが、

懐中電灯を貸していただけますか?」

と言っていたのが耳に入った。

さて、義母宅へ行った。玄関の電気は豆電球になっていた。夜仕様なのだろう。リモコンを押してみたが、利かない。で、よくよく見てみたら、チャンネルがある。そこをいじった。つまり、チャンネル2になっているのを1にした。そうしたら、リモコンが利いた。やっぱり。

そうじゃないかと思っていたのだ。うちにいる時に、チャンネルがあるかどうか見れば良かった。まずは電池よりもそっちを疑うべきだったのに。という事は、電池がなくなったわけではないのだ。古い電池を戻す必要がある。ああ、その可能性は感じていたのに、どうして古い電池を持ってこなかったかな。

私が古い電池を持ってくると言うと、義母が、電池は明日交換でいいよ、と言うので、明日もお昼に来てもらう事になっているから、そのまま私は家に帰った。

助けを求められ

家に帰ってきたら、さっき1階にいたおばさんが、うちの玄関にいた。次男が対応していた。私がいつもいる方の部屋に誰もいなかったから、子供たちがいる方の部屋にピンポンしたのだろう。このおばさん、かつて一緒にマンション管理組合の理事をやった事があって、割と関りがあった。

「どうしましたか?」

私が声を掛けると、ああよかった、という感じで、

「あのね、大きい地震でもあったんですか?今帰ってきたら物がみんな落ちちゃってて、電気が点かないのよ。助けてくれる?」

まあ、かいつまんで言うとそんな感じ。そういや、私は気づかなかったのだが、次男が大きい地震があったよね、などと今朝言っていたが。

電気が点かないと言われたら、配電盤をいじるのだろう。私じゃわからん。次男に、一緒に来てとお願いして、一緒におばさんの家に行った。

おばさんの部屋は上の階で、廊下突き当りの角部屋だった。玄関を開けると暖簾があって、中が見えないようになっている。物が散乱していると言っていたが、暗いし暖簾もあるので見えない。

大きな懐中電灯を渡されて、次男は配電盤を照らした。私は暖簾を持ち上げて見ていた。次男はパチパチとスイッチを切ったり、色々している。電気が点くかどうかを試してもらうのに、どうもタイミングがかみ合わないが、とにかくやっぱり点かないようだ。

「分からないな。○○(長男)の方が詳しいと思うんで、呼んで来て」

と次男が言うので、長男に電話をかけてみたが、気づいてくれない。それで、エレベーターに乗った。長男から電話が来たが、取らずに家のドアを開けると、そこに長男がいた。で、ちょっと来てと言っておばさんの部屋に連れて行った。

長男は、次男から懐中電灯を受け取って配電盤を見たが、ブレーカーが下りていないのを見て、すぐに分からないと言った。ちなみに、長男の方が詳しいと次男が言ったのは、長男は工学部だが、次男は工学部の前にデザインとか何とかが付いた学部だからだと思う。でも、実際には次男は授業で配電盤の事を習ったと言っていたが、長男は習った記憶がないそうだ。それはおそらく……コロナでオンライン授業だったから、実際に目にしなかったので記憶に残っていないのではないか?分からんが。もしそうだとしたら、コロナは思った以上に大学生に大きな弊害をもたらしたと言えよう。

それはさておき。子供たちが分からないという事で、もう電気屋さんに頼むしかないと思った。それを私が言うと、おばさんが、

「電気屋さんって、どこ?ここに電話番号書いてある?」

と、配電盤を指す。次男が懐中電灯で照らしたら、番号はなく、会社名だけ書いてあるという事だった。でも、そこへ電話しても来てくれるかどうか。それよりも町の電気屋さんの方がいいのでは。

「この近くの電気屋さんってどこですか?電話してもらえます?私、携帯置いてきちゃって無いんですよ」

と、おばさんに言われ、ネットで「近くの電気屋さん」を探した。あるにはあるが、ちょっと怪しいような所も。知っている所はない。というか、知っている電気屋さんは一人いるな……。

電気屋さん

PTAの会長・副会長として、息子の中学校で一緒に戦った(?)同志がいる。その元会長が電気屋さんなのである。前にも、義母宅の事で相談して、実際に工事をしてもらった事がある。その電気屋さんなら知っている。でも、その時にはラインで話をしておいて、都合の良い時に来てもらうという感じだったのだ。今度は今すぐ来て欲しいという状況。それを、仕事用の番号とかではなく、ライン電話を使ってもいいのだろうか。

迷ったが、他の電気屋を探すよりはいい。その元会長に、思い切って電話を掛けてみた。

出ないかなーと思ったが、出た。名乗ったら、

「お疲れさまです」

って。懐かしい……いや、感傷に浸っている場合ではない。

「あの、仕事の話をしてもいいですか?」

と切り出し、知り合いの家の電気が点かなくて困っているという話をした。そうしたら、

ブレーカーは落ちてない?」

と聞かれ、落ちてないと言うと、

近所は停電してない?点いてる?」

と聞かれた。うちが大丈夫だったのだから、近所は停電ではないとはっきりと言えた。ちなみに、私が電話を掛けようとした時点で、息子たちは自分の部屋に戻っている。

支払いはしてるよね?」

次はそう聞かれた。一瞬意味を取り違えてしまったが、よく聞いてみると、電気代は滞っていないか?という質問だった。おばさんに聞いたら、自動引き落としだから、払ってると。

「なんでだろうねえ」

という元会長。すると、電話の向こうではピーピーという笛の音が。そうだ、今日はお祭りだ。

「あ、お祭りですよね、すみません!」

そう言ったものの、

「今日中に来てもらえますか?」

と言わざるを得ない。夜になって電気が点かないとおばさんはとても困るだろうし、クーラーも付けられなければ危険だ。元会長は、

「お祭りが終わったら行くよ。3時半か4時ごろ」

と言ってくれた。住所をラインに入れておいてと言われ、電話を切った。元会長、お神輿の最中によく電話に気づいたなと感心する。でも、もし電話に出てくれなかったら別の電気屋を探しただろう。自営業というか営業の場合、電話に気づかないというのは致命的かもしれない。だから、ちゃんと震えたらわかるように身に着けているのだろうな。

おばさんは、電話の後で支払いの事が不安になったらしい。ここ3週間ほど家を空けていたそうだ。でも、玄関の郵便受けを探っても何も入っていないようだし、まだ滞ってひと月経っていなければ止められるなんて事はないだろう。

という事で、私は家に帰った。

何度も何度も

家に帰って新聞を読んでいると、改めてお祭りの最中に仕事を入れてしまって申し訳ないという気持ちになった。だって、お祭りだったらビールを飲みたいだろうに、これから仕事だったら飲めないではないか。そうだ、うちにインドの青鬼がたくさんあるから、これを1缶持たせてあげようかな、などと考えていた。

そこへ、さっきのおばさんがやってきた。

「すみません、これが来てた」

って、見せてくれたのは電気代とガス代の滞納を知らせる手紙と、支払い用紙。え!やっぱりそういう事?そりゃあ、息子たちも分からないわけだ。

「目が悪くて、よく読めないんだけど、どうしたらいい?」

と、おばさん。ざっと見て、コンビニで支払いをしてくればいいと教えた。じゃあ、電気屋さんには来てもらわなくても?と思ったら、

「色々いじっちゃったから、一応見てもらいたいわ。お金お支払いするから、来てもらって」

と言う。まあ、そういう事なら……。私としては、早く「来なくていい」と元会長に言ってあげたいのだが。で、おばさんはコンビニへ行くと言い、私は元会長に支払いが滞っていた旨を伝えておいた。

しばらくすると、またおばさんがうちに来た。

「あの、払ってきました!どうもすみませんでした。後でお礼するから」

と言う。お礼なんていらない、と言っておいた。で、また電気屋さんには見てもらいたいから、と言っていたので、そのまま何もしなかった。それと、

「電話番号教えて。何かに書いてくれる?」

と言われ、適当な紙切れに部屋番号と名前と、携帯番号を書いて渡した。これ、何回目だろうか。たぶん5回目くらいだと思う。その都度失くしているのだろうか。なんだかんだ、2年くらいは何事もなく過ぎるので、たまに頼られるとその度に番号を聞かれるのだ。後々大量に、私の番号が書かれた紙が出てきたりして。何かあったら真っ先に私に連絡がきそうだな。

外でピーピー、ドンドンと子供の山車が来た音がした。それで、ピンときた。そうだった、大人の神輿は夜だ。今は子供神輿だ。つまり、元会長は子供神輿の付き添い、いや先導をしているのだ。そうだ、いつもボランティアで地域の事をしてくれる人だから。あー、だったらビールは飲まないか?飲まないよな?そうか、良かった良かった。

4時になった。私にまず連絡があるかと思ったが、あの人はこういう時、連絡してこない人だった。4時にラインが来て、

「見てきました。特に問題ないので、入金が確認できれば送電してくれると思います」

とあった。なるほど。良かった。でも、いつ送電してくれるようになるのだろうな。ま、あまり関わると頼られてちょっと困るし、まあいいか、と思ってそのままにした。

ちなみに、夫にその話を後でしたら、やっぱり配電盤の事を習ったことはないという事だった。夫は情報系の学部だった。しかも「配電盤」という言葉も知らないようだった。色々と電気系統に関しては詳しいのにね。

私は文系で、もちろん配電盤の事を習った事などない。私の父は電気工事士で、家の電気が何かおかしくなったら絶対に父が見るから、私が何かを知っている必要もなかったのだ。だが、よくお客さんから電話がかかってきて、晩ご飯の途中でも出かけて行く事があった。そして帰ってくると母に、配電盤がどうの、漏電遮断器がどうの、と話しているのを聞くとはなしに聞いていた。だから、電気の事はよくわからなくても、こういう時には電気屋さんを呼べばいいという事は知っていたのだった。

お礼

翌朝、携帯電話が鳴ったのに気づかなかった。というか、何か音が聞こえると思ったのだが、滅多に電話が鳴らないものだから、自分の携帯だと思わなかったのだ。不覚だ。元会長を見習えって?

この日、久々に中学校に合唱をしに行く日だったので、留守電に気づいて聞いたものの、すぐに家を出る時間になったから掛け直さなかった。留守電を聞いたら、あのおばさんからで、昨日のお礼だという事だけは分かった。これでもう、忘れてくれるといいなと思った。

昼過ぎに家に帰ってくると、夫からあのおばさんが持ってきた、という物を見せられた。ブドウだった。シャインマスカットと巨峰それぞれ1房ずつ。

あー、惜しい。うちは山梨の親戚からブドウをたくさん送ってもらって、これまでにシャインマスカットと巨峰を食べ終えたところだったのだ。しかも、今義母がまた巨峰を1房くれたらしい。前にうちにくれたやつと同じだろう。うちはすぐに冷蔵庫に全て入れるが、義母は入れないまま今に至っているから、早めに食べた方がいいやつだ。

でもまあ、それはいい。しかとお礼は受け取ったぞよ。

本当は、電話してお礼を言うべきだが、私は電話が苦手だし、前述した通り、あまり関わっては頼られ過ぎるので放っておこうと思った。が、ちょっと気になる。もう電気は点いただろうか。電気やガスを止められた時、その後はどのように再開するのだろう。料金を払ったら、いずれパッと勝手に点くのだろうか。それは、支払いをしてからどのくらいだろうか。色々知りたい。

電話が怖いという思いよりも、知りたい欲の方が勝った。私はおばさんに電話を掛けた。かかって来た電話に折り返したのだ。出なかったから、まあいいやと思ったら、逆に折り返してくれた。

ブドウのお礼を言うと、わざわざご丁寧にありがとうございますと言っていた。あと、年金から捻出したからとか何とか。で、肝心の、

「電気は点きましたか?」

と聞いてみた。すると、

「まだ点かないんですよ」

なにー!昨夜のうちに点いたかと思ったのに。おばさんが言うには、電話をしなくてはならないのだが、十数桁の番号を押すのに、薄暗いしよく見えないと。やってみても、番号が違いますと言われてしまうのだと。

「子供のところに帰ったら、やってもらいます」

と言うので、それがいいですね、と言って電話を切った。

そういえば、昔息子さんが一緒に住んでいて、結婚したい人を紹介されたのだけれど、すごい太っていて、すごく若い子で、嫌なんだとか言っていたな。騙されてるんだとか。警察官同士だからどうのとか。そして、反対したら今頃反抗期が来ちゃってとか。懐かしい。もう10年くらい前になるな。

つまりあれだ。電気を止められたら、料金を払い、払ったら電力会社か何かに電話して、番号を押すと。うーん、その番号はどこに書いてあるのだろう。払った時にもらう?ああ、あの未払い通知に書いてあったのかな。

そうか、今更思う。お手伝いしましょうか?と言って、私が電話をしてあげれば良かったのかも。おばさん、あれでもすごく遠慮してるんだな。もう数日経ってしまった。まあ、また何かやってあげて、更にお礼をされても困るのだけれど。

とまあ、二人のおばさまに色々と振り回れた二日間であった。そう、義母は電池を持ってきてくれて、前の電池をリモコンに入れて持って帰った。

とにかく一件落着。おばさんの家の電気の事は知らんけど。