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METROCK2023クリーンボランティアに参加してみた!

メトロック東京のクリーンボランティアをみんなでやらないか、というお誘いに乗り、だいぶ前に申し込んだ。2月の上旬だったから、本番の3か月以上前の事だ。

場所と時間を聞いた時には、少し不安ではあったが、それでもロックフェスなんて行った事がないし、ボランティアの休憩時間にはステージを観に行くことができると聞いて、恐る恐るやってみようと手を挙げたのである。

東京では5月20日(土)、21日(日)の二日間、江東区若洲公園にて行われるメトロック。両日参加する事も可能だが、体力的に無理だと思い、21日のみの参加で申し込んだ。

事前にズーム説明会があり、メトロックが単なる音楽フェスではなく、環境問題を考えて行こうというイベントだと聞いた。ゴミ分別のボランティアにもやる気が増す

そして、いよいよ当日を迎えた。まあ、3か月の間にはライングループのあれこれ(知らない人からのDM被害)や、参加できなくなってしまった人の続出もあり、ずっとこの日のためにコンディションを整えて行かなければというプレッシャーもあり、やっと迎えた当日。これもまた、様々な感情が入り乱れ・・・

若者ばかり

当日の朝、新木場駅に7:45に集合した。今回一緒に参加する事になったのは、ツイッターで繋がっているボランティア仲間の内の6人。先に着いた人たちは、先にシャトルバスに乗って行ったので、私はとりあえず一人で現地へ向かう事になった。

受付をして、ボランティアの証であるリストバンドを受け取り、とりあえず壁際で待つように言われた。

手首にリストバンドを付けようとしたが、間違えたらやり直せないので怖い。近くに立っていた男性に聞いてみた。

「これで合ってますか?」

「あ、僕付けてないんで、わかりません」

なんか、スタッフかと思ってしまったが違った。すみませんと言って、今度はまたすぐ近くにいた可愛い女の子に声を掛けた。こちらは間違いなくこのリストバンドを付けている。そして、それで合っていると笑顔で答えてくれた。おばちゃんは気軽に話しかけるよねぇ。私も年を取ったなぁ。

見渡せば、いやもう、見渡さなくても分かっている。周りは若者ばかり。ほぼほぼ大学生だと思われる。例年、中年以上は3割くらいだと聞いていたが、今日はおそらくもっと少ない。本当に、私以外みんな二十歳前後に見えるんだけど。

早起きして、日焼け防止のために化粧を念入りに塗り込んで、息子のお下がりの黒いパーカーなんぞを着ていると、顔と服装があまりにもミスマッチだなと思いながら出てきた。

そういえば、若い子たちもやはり「汚れても良い服装」と言われたせいか地味な色のラフな格好をしていて、服装だけは浮いていない気がした。パーカーの下はフィールドキャストの青ユニなんだけどね。

シャトルバスの案内があって、一列になって歩き始めた。

意外なほど駅からたくさん歩かされた。まだ8時前だというのに、もう日差しが暑く感じる。お友達同士でしゃべりながら歩く人たちが多い中、たまたま私の前を歩いていた女性も一人だった。最初は若い人に話しかけても迷惑がられるかと思って黙っていたが、前に進むかどうか迷った場面で、思わず顔を見合わせて言葉を交わした。そこから、ずっとしゃべりながら現地へ向かった。

「誰狙いですか?」

と聞かれ、誰でもないと答えた。その人はVaundy狙いだと言った。

ボランティア開始

シャトルバスで5~10分くらいだろうか、それなりに乗って移動し、バスを降りたらまたかなり歩かされた。会場には続々とアーティストの機材を運んでいると思われる車両が入って行く。ステージ裏が見えたりして、テンションが上がる。少し交通の便が悪いのは、フェスあるあるだろう。だいたい、野外フェスは山奥でやるもんでしょ(偏見?)

連れていかれた先で、クリーンボランティアオフィシャルバーボランティアに分かれた。すると、いつの間にか近くに仲間がいた。やっと合流。今日リアルでお話しするのが初めての方もいるのだが、あっという間に仲良くなれるのがボランティア仲間なのだ。年齢差も多少あるだろうが、そこもあまり関係ない、と思っている。

今日のボランティア活動は、事前にお友達を伝えておくと、同じところで活動できるようにしてくれるという話だった。だが、我々はけっこうバラバラだった。私も一人。でも、いつもボラ活は一人で参加するものだったので、気にしない。ただ、今日は若い子ばかりなので仲間に入れてもらえるかどうかは分からないが。

私が担当する場所は、欠席者が多いようだった。名前を呼ばれた人の大半がいない状態だった。つまりドタキャンなのかな。10人しかいなくて、aシフト(前半)bシフト(後半)がそれぞれ5人ずつ。我々の仕事はゴミの分別作業(というか、分別を促す作業)なので、一人1つずつのゴミの担当を決めた。可燃ごみ(生ごみ込み)、プラごみ(汚れあり)、再生容器、不燃ごみ(汚れなし)、ビン・缶・ペットボトル、の5つだ。私は再生容器の担当になった。何となく、手を挙げて。可燃ごみはなるべく男性でという事だった。力仕事だそうで。最初は意味が分からなかったが、後でよーくわかった。これが一番大変だし、力が必要なのだ。インカムまでつけさせられて。一緒にやっていた男の子は、インカムを渡されてもビビる事も、嬉しがる事もなく、淡々と従っていてびっくり。顔はどう見ても童顔なのに、ずいぶんしっかりしている。

と、インカムの話は先走った。まず、担当を決めたところで二人が連れてこられた。私のお仲間だった。うちの場所が少ないから、助っ人として連れてこられたようだ。それで、それぞれaとbに入ってと言われてしまった。ああ、我々ボラ仲間はみんなaシフトだったのに、一人だけbになってしまった!一緒にステージを観に行けないではないか。

10時からの作業なのだが、9時半ごろから早速ゴミ箱を設置し、aシフトの作業は始まった。女性陣がトイレに行きたいと言ったので、今のうちに行ってきた方がいいよと私が言って、3人が出かけて行った。おかげで、トイレの場所を教えてもらえた。

作業を始めると、ビン・缶・ペットボトルの人が、ボラ仲間のbになってしまった人と交代していた。大っぴらに交代可能だと言ってしまうと混乱するからダメだろうが、代わってもらえてよかった。

ゴミを捨てに来る人はひっきりなしに来る。割りばしはカップに立てて入れてもらい、後で青いビニール袋を三重にしたところへ入れる。私の担当の再生容器にはフィルムが貼ってあり、その汚れたフィルムをはがしてプラごみに捨ててもらい、カップだけを回収するのだ。我々も作業を手伝ったりする。

ちなみに、作業中は軍手をしているし、次々人が来るのでスマホをいじっている暇はない。そして、仕事を交代するとそこにはいられない。要するに、実際の作業現場の写真を撮ることができなかった。後で、我々の休憩所のゴミ箱の写真を撮ったのを先に↑載せたが、ここには割りばし用のプラスティックコップが設置されていなかった。

暑い!

ギンギンの日差しを浴びて、かなり暑い。しばらく暑がっていたら、ゴミ箱の位置を下げて、テントの日陰に入れるようにしてくれた。帽子は被らずに済んだ。日陰なら、風も強いし割と涼しい。でも、手の辺りは日が当たっているので腕カバーはつけたままにした。作業に入る前にパーカーは脱いだのだ。

両隣に若い女の子が立った。二人が会話をするので、場所を代わってあげた方がいいのかなーと、ちらっと思った。でも、それぞれ自分が希望した担当のゴミ箱の前にいるのだし、そう簡単に代わってあげるというのもおかしいのか。

で、二人に何となく話しかけたら仲良く話してくれた。だから、代わらなくてよかった。

ビールを飲んでいるお客さんがいるので、

「こういう暑い時にはビールが美味しいけど、飲んだ後は余計に暑くなっちゃうんだよね」

と言った後、ふと思った。もしかして・・・

「あ、もしかして未成年だったりする?」

そうしたら、

18です

と左の女の子が言った。未成年ではないが、お酒は飲めない年齢か。微妙な事を聞いてしまったな。で、うちの次男と同い年なのだが、それを言うと引くかなと思ってやめた。顔でおばちゃんなのはわかっていても、母親と同じだと思うのと、年上の人だと思うのとでは違うかもしれないし。でもまあ、どう考えてもちょっと年上どころではないよな。

右の女の子は、暑い、やばいを繰り返していた。私が帽子を取ったら涼しいと言うと、

「本当ですか?」

と食いついていたのだが、結局帽子は取らず、マスクもしたまま。でもわかる。私は夜になったら帽子はやめるつもりでいたが、簡単にかぶっていた帽子を取ったり、マスクを外したりはできないだろう。私も結局髪の毛はつぶれたけれど。

12時の交代まで我慢しようかと思ったが、やっぱり11時過ぎにトイレに行った。並んでいる!と思ったが、個数が多いので回りが速かった。ボックス型の簡易トイレは近づくと匂いがひどかったが、トイレ内はさほどでもなかった。なんだか揺れるなあと思ったが。

さて、作業は徐々に忙しくなってくる。何時でも食べ物を食べる人はいて、どんどん捨てに来る。グッズを買って袋を開けて、その袋を捨てる人も多く、ビニールごみも多い。再生容器は二種類あったのだが、一種類は剥がすのがちょっと難しい。説明してやってもらうのだが、下手にやってしまうと余計に難しくなる。

分別してと言っても、ビニール袋にいろいろ入れた状態で、ゴミ箱に投げ入れて行ってしまう人もいる。こちらはぶつくさ言いながらその袋を開けて分別する。軍手はしているが、けっこう汚いよな。

汚いと言えば生ごみ。飲み残しや汁物を入れるバケツがあって、ざるが上に乗っている。そのざるに溜まった生ごみを時々ゴミ箱の方に入れたり、いろんな汁物が混ざった液体を運んで捨ててきたり、可燃ごみ担当の人は汚れるし重たいしで大変だ。その担当だけはビニールの手袋をしていた。

若い子たちはまじめだ。とても作業が速いし、間違えない。でも、ちょっと言い方がきついかも。

「これはこっちで、これはこっちです」

と、早口で言うから、お客さんはタジタジ。わかっている人もいるが、言われても分からない人もいる。まあ、こちらもゴミを扱っているからね、笑顔も出にくいけれど、私は努めてお客に笑顔を向ける。こちらが笑うと相手も笑ってくれる。双方その方が嬉しいではないか。でも、袋ごとまとめてポイはね、文句も言っちゃうよね。小声でね。

さて、ここまでの文章には、いくつもの伏線が敷いてある。後で全部回収できるかな?

休憩~お昼ご飯

12時になり、bシフトの人と交代した。すごく喉が渇いたが、持ってきていたカフェインレスコーヒーはあまり残っていない。休憩所で冷たい飲み物を早くもらいたい。

一緒に作業していた仲間の二人は、作業場に置いてあった飲み物を飲んでいた。そして、今からCreepy Nutsを見てくると言って、WINDMILL FIEALDへ行ってしまった。クリーピーナッツか。なんか有名らしいけど、よく知らない(汗)。私も見てみたいのは山々だが、飲み物がほとんどない状態では行かれないので、持ってきた水筒に飲み物を入れたら行くと言って、休憩所に戻った。

でも、タイムテーブルを見たら、もうすぐクリーピーナッツは終わる時間だったので、観に行くのは辞めた。

水筒にスポーツドリンクを入れさせてもらった。紙コップがあって、名前を書いて使うようになっていたが、経験者の助言により水筒を持参していたのだ。これはね、カバンの中にしまっておけるのがいい。みんなは凸凹の地面に紙コップに入ったお茶を置いていたが、私だったら蹴っ飛ばしてしまうなと思った。

さて、お弁当は3種類あった。中身は見えない。

このように紙がかけてあって、銀鮭メンチあいもりとそれぞれ書いてある。私は今、暑くて脂っこい物ではない方がいいと思った。スタッフさんが、あいもりは鶏肉とかいろいろな肉が入っていると言っていた。最近、鮭も高くて食べていないなぁ・・・という事で、迷うことなく銀鮭にした。

わあ、鮭でっかい。大好物のちくわの天ぷらが入っている。里芋かと思った丸いものは、こんにゃくだった。鮭はしょっぱくなくて、すごくおいしかったけど、最後には少し脂っこく感じてしまった。それでも完食するのは言うまでもない。

他の人のお弁当の写真も撮らせてもらった。なるほど、あいもりにはアナゴも入っているようだ。

食べ終わるころ、近くのステージNEW BEAT SQUAREで演奏が始まった。この時には、このステージがニュービートスクエアだとは分かっていなかったのだが。バックヤードでは写真を撮るのは禁止だと言われていた意味が分かった。だいぶ近くから覗ける。ここからアーティストの写真を撮るのがダメなのだな。

ステージを観に行ったら暑くて足が疲れて

打首獄門同好会を観に行こうという事になった。ウインドミルだ。一番大きいステージだ。水曜日のカンパネラのステージを観たい人は残って、4人で移動した。

今日の出演者たちの中で、私が知っているグループである東京スカパラダイスオーケストラししゃもは、両方とも仕事中なので観られないようだ。あと、知っているのはNEWSくらいかなぁと。顔をちゃんと知っているのは、そもそもNEWSだけかもしれない。

Vaundyって有名なの?」

なんて私が言うと、

「うそでしょー!」

と言われてしまった。紅白にも出ていたのにって。

「でも、絶対曲を聞いたら知ってるって」

とも。

「Amazonミュージックとかで勝手に流れてくるもんね」

などという会話も。私は普段、音楽を聴く時間が短い。聞きたい曲を探して聴くので、知らない曲を聴くことがあるとしたら、大型歌番組くらいか。でも、時々次男おすすめの曲を聴かせてくれて、それにハマる時もあれば、好きじゃないなと思う事もある。

でも、今日は案外知っている事に気づいた。歌手名をちゃんと覚えていないだけで。

さあ、ここがメイン会場だ。環境問題を考えるのにふさわしい感じのステージ。風車はステージの向こうにあるだけなのだが、なんかカッコいい。

そして、打首獄門同好会が始まった。初っ端「ニクタベイコウ」が始まって、

「ああー、これ知ってる!

ってなった。面白いやつ。その後も「日本のコメは世界一」とか「島国DNA」とかバッチリ聴いたことがあった。たぶん歌番組で。スクリーンに絵や字が出て、面白い。(ただし、曲名は後で調べた)

水曜日のカンパネラも観たかったけど、そっちは観に行くとすぐに仕事の時間になってしまうので諦めた。同じ仕事場の3人は最後まで打首を観ようと言っていたのだが・・・

暑い。そして足が疲れた。ちょっとまずいかも。このまま立っていたら気分が悪くなるかも。そう思って、多分あと1曲とかで終わるのだろうが、一人で先に戻ることにした。

いつの間にかすっごくたくさんの人が後ろにいた。野外ステージは広い。ステージエリアを抜けると、コンクリートの場所に飲食店がたくさんあるのだが、そのスペースの混み具合がすごかった。今朝も人がたくさんいるとは思っていたが、今はあちこち行列ができ、地べたにたくさんの人が座っていて、どこからバックヤードに入れるのかが分からなくなったくらい。

やっと戻って日陰に座り、ようやく人心地つく。一人お仲間がいて、ハッピーターンをくれた。しょっぱいの食べた方がいいって。食欲はなかったが、ありがたくいただいた。食べて、スポーツドリンクを飲んだ。何とか復活だ。

まさかの遅刻

シフトの時間はまた14時からで、13:55にはテントに来るようにと言われていた。13時半ごろからやっと座れたわけだが、仕事が始まる前にトイレに行っておこうと思った。

「混むから早めに行った方がいいよ」

と言われたのに、いや、分かっていたのに、ちょっと何かスマホで見ていて一瞬遅れた。足がだるかったというのもあるし。20分前には行った方がいいと思っていたのだが、それだと5分しか座れない。それで、つい15分前になってしまった。

トイレに行ってみると、まさかこの列がそれ?と驚くほどの列ができていた。それでも回りは速いよね、と思って並んでいた。

列は動くのだが、それでも意外と遅い。やっとトイレが見える位置まで行った時にはあと2分で集合時間。これはどうしたものか。今すぐトイレに行かないとまずいわけではないが、結局集合して仕事を始めてからトイレに抜けたら、こうやって20分とか抜ける事になる。それよりは少し遅刻する方がましではないか。

という事で、お仲間に連絡しておいた。もう少しだからこのまま並ぶので、少し遅れる旨を皆さんにお伝えくださいと。

トイレ内のペーパーはあと1回か2回分でなくなりそうだった。中も外も、替えのトイレットペーパーは見当たらない。大丈夫なのだろうか。それに、手を洗う水道も簡易型だが、いくつか詰まってしまっていた。そこでまた手を洗う人がいるものだから、水が溢れてそこらへん水浸しだ。なんかひどいな。

急いで持ち場へ向かったが、14時を1分くらい過ぎていた。私が担当の再生容器の所には別の人が入ってくれたので、私は割りばし係になった。

2回目のシフト

割りばしは端っこなので、テントの外だった。残念、後ろから日差しが。帽子を被った。

今の時間は相当混み合っていて、ゴミを捨てる人も多い。あっという間に靴にシミが!近くに汁物を捨てるバケツがあったので、それが跳ねたのだろう。

割りばしや串をプラコップに入れてもらうのだが、どんどんたまるので、時々人が少なくなったタイミングで、軍手で掴んで来てこちらのビニール袋に入れた。

割りばしや串は、袋に穴が開いてしまうので別にするのだ。それも、丈夫な袋を三重にして捨てる。

使われた割りばしを掴むから、軍手が茶色く汚れる。でも、喉が渇くので水筒からちょくちょく飲みたい。軍手を片手だけ外したりするが、結局汚れた軍手で本体を掴んでいたよね。

その、ビニール袋を三重にするのが大変だった。私が恐ろしく不器用だからなのだろうが、私がやるしかない。風が強いという事もあって、三重にして持って行ったはずが一枚落としていたり。それでも何とか頑張った。

可燃ごみ担当の男の子とちょっとだけ言葉を交わしたかも。大人っぽい声をしているが、顔はものすごく子供な彼は、やっぱり18歳くらいなのかな。

私が立っているすぐ後ろでは、日本酒を売っていた。これもボランティアが売るという話をズーム説明会で耳にした。いろんな地酒が売っていて、南部美人とかいいなーと思った。呼び込みをやっている男性とちょっと話をした。

「どうですか、一杯?」

「いやー、仕事中なんで。それ、冷えてる?」

「冷えてますよ」

なんて感じで。仕事が終わったら飲もうかなとか言って。後で、ものすごく小さいカップで売っている事を知った。あのくらいならいつでも飲めたな。それか、休憩中に2~3種類飲めたな。

だが、飲めなかったのだ。いや、飲むのを躊躇わせる事が後ほど起こるのだ。これも伏線だぞ。

声に惚れた

最初のシフトは長く感じたが、今度はあっという間だった。雑談も日本酒のお兄さんとしかしていないくらい。

そうそう、お客さんに、

「これ、どこですか?」

と、タイムテーブルを見せられて聞かれた。これというのはニュービートスクエアだった。そう、バックヤードの近くだ。それなのに、私は勘違いしてウインドミルの事だと思ってしまい、間違った方向を教えてしまった。

すぐに気づいて振り向いたが、何しろ混雑しているので探せない。すぐ近くに地図があって、そこを見てくれと言えばよかった。でも、そこを見ても分からないから聞いたんだよね・・・申し訳ない。

そんな後悔を胸に抱えていたころ、そろそろシフトも終わりに近づき、スタッフさんが私の隣に立って、

「次は18時です。今度は遅れないでくださいね

と私に言った。私はちょっと微笑んだ。感情に表情が追い付かなかったのだ。今、やんわり叱られたんだよね?

言い訳したかった。でも、確かに混雑を見越して行動しなければならなかった。ちょっと遅れただけじゃん、というのは許されないのも分かっている。実際はボランティアだし、無断でドタキャンの人もいる中で、ちょっとの遅れくらいは許される事かもしれない。でも、みんながそうやって気を緩めたら成り立たない。ちゃんとしている人のためにも、注意を促すことは必要だろう。でも、でも、仕方なかったんだー。うえーん。打たれ弱いチョコナッツ

考えてみたら、今回若い子たちと全然話していない。もしや、みんな遅れてきた私に怒ってシカトしてたとか?男の子と言葉を交わしたのは必要最低限だし。えー、そんなぁ。ちゃんと事情を説明してくれなかったのかなぁ。そりゃそうか、しゃべる仲じゃないもんな。うえーん。

と、ちょっとメンタルやられつつ、休憩所へ戻った。

今度は麦茶を水筒に入れた。汗をかいたからとスポーツドリンクにしたものの、やっぱり甘い物は喉がさっぱりしない。麦茶や水がいい。

さて、そろそろ次のステージが始まる。SEASIDE PARKyamaのステージがあるらしい。yamaは知っている。なんだ、けっこう知ってる人いたじゃん。全然知ってる人いないなんて最初は言っていたけれど。

実は、シフトが終わった直後に、二人のお仲間はサンボマスターのところへ飛んで行った。やはり、もうすぐに終わってしまう時間だったのだ。サンボマスターも有名なようだが・・・知らない(汗)。

yamaのステージを観に行った。シーサイドパークは少し小さめな会場だった。会場に入るたびにリストバンドを見せる。我々は白いリストバンド。お客さんは緑色だった。お客さんは一日12,000円のチケットを買って入っている。ボランティアに学生が多いのは、この高額なチケットを買わずにここに入れるからだろう。お客の方にも若者は多いが、それでも年配者や子連れの家族などもいて、ボランティアほど若者率は高くない。それはチケット代が高めだという事なのだろう。そりゃ、学生だったらボランティアやりたいよね。私なんかは年寄りの冷や水っぽいぞ。だって、2時間ぶっ続けで立って仕事をして、それで仕事以外の時にはあちこちのステージへ行って立ち見でしょ。休む暇もないし。

そもそも、ボランティアじゃなくても大変だ。むしろボランティアは日陰で椅子に座れるし、並ばなくてもお弁当と飲み物を手に入れられるが、お客だったらそれこそ日向の地べたに座るしかなく、飲み物を買うにも長蛇の列。うわぁ。フェスって過酷だなぁ。やはり若者向けだな。

さて、yamaの歌だが、知っている歌はなかった。歌も良かったが、MCがしびれた。声が、ものすごくカッコいい。惚れた。自分の事を「自分」と言っていて、性別をぼかしていると思う。歌声は女の子だなと思うが、しゃべり声は男の子っぽい。そういう中性的な人にはほんと憧れる。私もある意味おじさんっぽいおばさんかもしれないが(笑)

ちょっと聴いたら戻ってきて、休憩してから次のNEWSを観に行くと言って出てきたのだが、yamaがしゃべるのをもう一回聞きたい、もう一回、と思ってしまい、結局歌を最後まで聴いてしまった。いやぁ、かっこよかった。

NEWSのステージ

男性陣はNEWSのステージには行かないらしい。この機にかき氷に並ぶとか。それも良いね。

先にお仲間二人が行っているので、追いかけた。でも見つけられなかった。後から来た一人が私を見つけてくれた。ボラシューズが目印になったそうだ。

前の方にはギュウギュウにファンが詰めかけていて、その後ろにはファンではなさそうな人たちがたくさんいる。でも、みんな飛び跳ねたり手を挙げたり、とにかく盛り上がっている。フェスの良いところだよね。

私も一度飛び跳ねてみたが、もう辞めようと思った。疲れすぎる。普段ジャンプなんてしないからね。

NEWSはしゃべりが面白い。バンドマンよりも慣れている感じだ。でも、ちょっと後ろまで聞こえない時があったな。またメインのウィンドミルなので、スクリーンがある。スクリーンに空とアーティストが映ったりすると、やっぱりジャニーズは映えるな、と思った。でも、彼らも20周年で、もう30代なのだよ。NEWSもいろいろあったよねえ。そんな話も本人たちからあったのだが。

最後まで観終わると17時半だった。さあ、今度は30分余裕を見てトイレに行っておくぞ。

と思ったら、トイレは空いていた。トイレットペーパーも補充してあって、個室内の棚にいくつも積んであった。よかったよかった。手洗い場の詰まりも解消していた。素晴らしい。

なので、トイレを済ませてから少し座る事が出来た。そして18時。最後のシフトへGo!

最後のシフト

18時。だいぶ涼しくなったので、もう朝と同じように長袖のパーカーを着ている。

持ち場へ行くと18歳の女の子が、

「もう一人の子、具合が悪くなって帰っちゃったんですよ」

と言っていた。あの右側の子、最初から暑い暑いって言ってたからな。さっきは一言もしゃべらなかったから、具合の方は気にすることができなかった。

で、一人足りない状態で始まった。割りばし係がいないので、割りばしがカップに溜まりまくる。私もたまにまとめてビニール袋に入れた。捨てに来る人が一番少ないのが再生容器でもあるので、割と暇なのだ。

日が沈んで暗くなってきた。このテントには明かりがなく、かなり暗いのに分別するのはしんどい。お客が持ってきた容器が紙製なのか、プラスティック製なのかが判別しづらい。ましてや、ビニール袋にいろいろ入れた状態で捨てられると、中に何が入っているのかが見えない。それでも、開けて紙ごみが入っていると取り出して分別した。

そういや一度、袋ごとビニールごみを捨てた女の子がいて、

「全部ビニールですか?」

と聞いたらそうだと言うのだが、よく見ると白い物が入っていた。だから袋を開けた。

「これ紙ですよね」

と言うと、

「あ、それはウエットティッシュなので

と、まじめに言う。ウエットティッシュだから紙ではない、と思っているらしい。やれやれ。

割りばしのビニール袋がいっぱいになったので、私はまた不器用ながらビニール袋を三重にして、取り換えをした。そしていっぱいになったビニール袋を結んで置いた後、左膝が湿っている事に気づいた。見るとシミになっている。思わず匂いを嗅ぐと、臭い。最悪。でも、なるほど汚れても良い服装とはこういう事か。昨日経験者のお仲間から、濡れてもいいズボンがいいと聞いたのだが、濡れてもいいのはスキーウエアくらいしかないので、普通の色あせたズボンにしたのだった。まあ、すぐに渇く程度だから大丈夫だが、汚れた事は間違いない。うぬぬ。

それから、テントの隣から時々怒号のような声が聞こえた。そして、一度日本酒を売っていたお兄さんが、

「今から日本酒ただでーす!本当です!3万円おごりまーす!」

と、両手を広げて叫び出した。日本酒がただ?無料?でも、誰も反応していなかった。無視だ。酔っぱらいjだろう。

きっと、売りながら自分で飲んじゃったのだろう。酒は、最初はほんの少しのつもりでも、飲み始めてしまうと、まあいいや、とどんどん飲んでしまうもの。

でも大人になると、酔ってはいけない場所では、酔わない量をわきまえて飲めるようになる。まだ飲み始めたばかりの若者は、その辺がわきまえられない。見極められない。

あんな人がいるところには近づかない方がいい。だから結局日本酒は飲まなかった。まあ、飲んでいる暇もなかったのだが。

18歳の女の子とは、この時もたくさん話した。私に怒っていて無視していたなんて事はなかったようだ。

我々の最後のシフトは20時までだ。その少し前から最後のバンドvaundyの演奏がウィンドミルで始まる。もう他のステージは終わりで、vaundyだけになる。お客もみんなウィンドミルへ向かっていた。

「vaundy観たいなー。でも足疲れたし、お腹空いたし、どうしよう」

と、女の子が言う。私も同じように迷っていた。行っても混んでいて入れないかもしれない。いつしかvaundyの演奏が始まったが、近くのスピーカーを通して聴こえる。

「バウンディ観たって息子に言いたいなー」

と私は言って、そしてもう仲良くなったからいいかなーと思って、

「息子、18歳だよ」

と言ってみた。そうしたら、

「え!大学生ですか?大学1年生ですか?一緒です!」

と、案外いい食いつきだった。

「バンド始めたんだ」

と言ったら、

「私もです!」

と言った。私は驚かない。フェスでボランティアしようなんて大学生は、大方バンドやってるとかギターやってるって人ばっかりじゃないかな。ちなみに、私もバンド名を全然知らない人だけれども、大学生時代にはバンドをやっていて、ベースギターとリードボーカルをやっていた。そんな人だからここに居るのだ。

ドラムやってるんですー。バウンディの曲もやるんですよ」

って、そこはけっこうびっくり。その子すっごくかわいい子で、いや、かわいい子がドラムやってもいいんだけど、雰囲気はドラムではなかった。それに、バウンディの曲って難しそうじゃないか?よく知らんけど、今聴こえてくる感じだと。

Vaundyってそれかー!

20時を目前にして、スタッフさんから言われた。22時までだけれども、どうしても21時半とかに帰らないといけない人は、スタッフのリーダーの人に言ってから帰ってくださいと。

どうしてもってわけじゃないけど・・・と私は躊躇してしまったが、他のみんなが帰ると言う。確かに、仕事がないのに残っていても仕方ない。私だってできるだけ早く帰って家でワインを飲みたい。いつも土日に飲むのに、今朝の早起きのために昨日も飲んでいないのだ。で、早く帰るという事は決めていたのだが・・・

20時になった。bシフトの人と交代した。さあ、バウンディを観に行くか、否か。そもそもステージエリアに入れるのか。スタッフさんにいろいろ聞いたら、あんまり奥の方(前の方)に入っちゃうとなかなか出られなくなるけど、入れるには入れるらしい。

「やっぱり、せっかくだから、行こう!」

若い男の子は一緒ではないが、その他4人は一斉にそう決意し、ウィンドミルを目指した。女の子が

「なんか、めっちゃテンション上がりますねー!」

と言って、小走り。さっきまであんなに足が疲れたと言っていたのに。若いってすごい。

結局我々年寄り?に合わせてくれて、歩いて向かった。そして、木々の隙間からスクリーンが見えた。でも、よく見えない。見えなくても聴こえる

「シルエットだー。バウンディって感じのシルエット!」

女の子が言った。そして、

「本当にあの髪型してるんですね」

と言った。私はよく見えなかったのだけれど、そう言われてハタと気づいた。もしかして・・・

曲を聴いて、歌声を聞いて、うすうす気づいていたのかもしれない。でも、今分かった。次男に聴かされてハマって、カラオケで完璧に歌えるくらいにマスターしたあの歌、ほら、えーと題名がなかなか出てこないけど、そう、

怪獣の唄?って、この人達の歌だよね?(本当は怪獣の花唄)」

そうそう、って言われた。なーんだ、知ってるどころじゃないじゃないか。何度MVを観た事か。そうだよ、確かに紅白にも出ていたよ。

すごくいい曲で、多分これも知っているという曲があった。いい。声がいい。人気が高いのも分かる。こうやって、遠くから見ていても盛り上がれるもんね。

帰りながら

「そろそろ出ないと、シャトルバスに乗れなくなっちゃうし」

そう言い合って、途中で出てくる事になった。さすがトリ。バウンディはたくさん歌ってくれるようだ。

「怪獣の唄、聴きたかったけど・・・仕方ない。外でも聴こえるかも」

そう言って、会場を出た。もう外にはほとんどお客はいなかった。我々の持ち場には、真っ暗な中でbシフトの人たちが立っている。今は全然仕事がなくて、帰る人たちに手を振っていた。そうだ、ゴミ箱の写真を撮ろうという事で、写真を撮った。でも、実はLiveモードにしてあったので、ブレブレ。暗いしね。

バックヤードでお弁当をもらい、帰りますと言ってきた。こっそり帰るように言われ、bシフトの人に申し訳ないと思いながら会場を後にした。会場を出るところで女の子を見失った。

シャトルバス乗り場まで、また延々と歩いた。バウンディの曲が聴こえている。本当はトイレに行きたくなりつつあったが、ここでモタモタしていたら帰り時間がどんどん遅れる。我慢した。

音は漏れても姿は見えない。木が絶妙に隠している。ステージのすぐそばを通ったと思ったら、ステージの後ろに回ると途端に歌が聴こえなくなって、ボワボワと風圧と低音だけが響くようになった。不思議だ。そうして、そうなってから怪獣の花唄が始まった。この歌が最後なのかもしれない。私は小声で一緒に歌った。会場のファンの歌声だけが聴こえていた。

シャトルバス乗り場へ着いて、案外すぐにバスに乗れた。今度は駅のすぐ近くまで行ってくれた。助かった。それぞれ車、地下鉄、りんかい線に分かれて、バラバラになった。

そうそう、その前に次男を明日の朝起こさないといけないと言ったら、やはり同じようにお子さんを起こしている人が、

「一人暮らしの子は一人でちゃんとやってるんだから、放っておけばいいって言われるんだけどねえ。つい、甘やかしてしまって」

と言った。わかる。その、放っておけば起きられるようになるという意見は最もだ。だが、多分そうなる前に単位は落とすだろうし、もしかしたら4年間で卒業できないかもしれない。とりあえず余計な授業料を払うのは親だ。それに、実は少し前に次男からラインが送られてきて、

これ食べる?少し取っておくね。

と。もし、勝手にしろと放っておいたら、私がいない時にご飯を作ってくれたりはしないのではないか。

家族は助け合わないと

私がそう言うと、彼女も同意してくれた。どっちが正しいとかではないが。

晩酌とお弁当

無事に家に帰ることができた。トイレに行きたかった事はいつの間にか忘れた。気のせいだったかな。外にいるとつい気にしすぎてしまって。

肉じゃがを私に少し取っておいてくれるのは、ひょっとしたら鍋を洗いたくなくて、鍋ごと少し取っておいたのでは?と思っていたのだが、家に帰ってみたらちゃんと鍋は洗ってあり、小鉢に少し取り分けてラップしてあった。

服が汚れているので速攻お風呂に・・・と思ったら、ちょうど夫が私の直前に帰ってきたので少し待つ。膝をつかないように気を付けていた。お腹にも茶色い汁が飛び散っていた。青ユニに・・・洗濯したら落ちたが。

夫と肉じゃがについて話す。私が、

「これ、どっちが作ったのかな」

と言うと、

「これは長男でしょ」

と即答する夫。確かに、料理と言ったら長男だ。次男はあまりしない。最近たまに簡単なものを作る事があるが、まさか肉じゃがなんて。

ところが、私がワインを取りに行った時、次男が部屋から顔を出した。誰が作ったのかと聞いたら、自分だと言う。ほぉ。では、早速食してみよう。

美味しい。意外と薄味。でも、ちょっと辛い?あれ?ゆずの香りがするけど?

後で聞いたら、レシピなども見ずに適当に作って、隠し味に柚子胡椒を入れたのだとか。あの子辛い物はあまり好きではないが、柚子胡椒が好きなのだよ。料理には個性が出るね。そして、けっこう大学生になると変わるね。

さて、やっとワインと、そしてもらって帰ってきた牛タン弁当!豪華!美味い!野菜は少ないけど。

肉じゃがもあまり野菜は多くないが、ニンジンと玉ねぎが入っていたからよかった。牛タン弁当を夫にも少し分けてあげたら、その後パスタをささっと作ってくれて、結局食べ過ぎてしまった。せっかく今日は痩せたのに。

総括

以上、メトロックのボランティアのレポであった。一日長かったけれども、レポも長くなったなぁ。

疲れたけれど、楽しかった。ちょっと嫌な気分になった事もあったけれど、それ以上に楽しい、良い経験ができた。

それにしても、大学生はいいな。大人なのに若さがあって。もっと細かく言うと、分別(ふんべつ)頭脳体力がある。しっかりしていて、言われた事は忘れないし、元気だし。バウンディを観ている時、あの女の子はふと振り返って、

「見えますか?」

と気を遣ってくれた。いい子だ。みんないい子たちだった。フェスにタダで入れるという事もあるだろうが、やっぱりボランティアをやる人は基本いい人だな。

翌日、あまりに頭の中にバウンディの歌が流れるので、絶対に知っている曲だったんだよなと思い、調べたら・・・王様ランキングというアニメの主題歌だった!何度も聴いていたはずだ。この曲は「裸の勇者」だった。MVよりもライブ映像の方が良い!そうなんだなぁ。ライブがいいんだなぁ

年寄りの冷や水だと思ったけれど、やっぱりまたやりたい!次回は秋にあるらしい。秋は東京ハーフマラソンもあるな。でもでも、やっちゃおうかなぁ。