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土砂降りの二日間

5月13日の金曜日。次男が退院して10日。検査と診察の為に、また入院していた病院へ行くことになっていた。電話でお医者さんは「何時でもいい」と言っていたが、そもそも外来は午前中だそうで。学校がある次男の為に、なるべく早く学校に戻れるように、朝一で行くことになっていた。

そして、5月14日の土曜日。近隣小学校のスクールサポートのお手伝いを頼まれていた。学校公開の受付のお手伝い。ママ友がスクールサポートをやっていて、人員が必要な時は頼まれる。頼まれると必ずやる私。今回も、朝早いのは辛いと思ったが、友達の頼みだし、ちょっと面白そうなので引き受けた。

さあ、その二日間。天気予報は両日とも雨。しかも、ただの雨ではない。警報級の雨。さすが雨女のチョコナッツ。いつもと違うお出かけの日は、かなりの確率で雨。しかも土砂降り。この間、次男の病院に行った日にかなりの土砂降りに遇い、足下びしょ濡れでお腹の調子が悪くなったので、今回はどうにかしたいのであった。

13日の金曜日

何となく不吉な感じのするこの日。朝から雨が降っていた。次男と二人、次男のいつもの登校時間と同じくらいに出かけた。雨だし、洗濯は後回し。ということで、いつもより30分だけ早起きをして出かけた。

次男のお友達と駅で会い、先日コロナの隔離期間中に、学校の荷物などを届けてくれたお礼を言うことができた。あの時は、インターフォン越しにはお礼を言ったものの、私も隔離中だったので顔を出すことが出来なかったのだ。お礼が言えて良かった。何しろ、通知表や美術の作品など、たくさんの荷物を2~3回届けてくれたのだから。

私は長靴を履いて行った。この長靴、ちゃんと膝まである焦げ茶色のブーツ。見た目は格好いいのだが、重たいし、硬くてヒールも高くて、歩きにくい。そして、必ず小指に水ぶくれができる。今日はたくさん歩く事が分かっているので、予め左右の足の小指に絆創膏を貼っておいた。用意周到、よし。

病院に着いた。大雨の予報だったし、かなり空いていたのだと思う。最初に行う血液検査とレントゲン検査は待ち時間なし。だが、診察室のところではそれなりに人が待っていた。どのみち、血液検査の結果が出るまで1時間ほど待つ事になっていた。

受験生で、その上定期試験一週間前を切っている次男。当然勉強するのかと思ったら、スマホでマンガを読んだり、ゲームをしたりしている。

「勉強しないの?」

と、のど元まで出かかったけれど、やめておいた。ここは静かなようでいて、あちこちで看護師さんと患者さんの会話があるし、放送で名前を呼ばれる可能性もある。集中するのは難しい。イヤホンをしてしまっては、名前を呼ばれた時に分からないし。やれるなら、やるだろう。もう高校生だから、その辺は本人に任せるしかない。

私はスマホにダウンロードした新聞を読んでいた。電車の中でも読んでいた。大きな新聞を広げるのは、待合室はOKでも、混雑した電車の中では難しかった。最近は新聞がスマホに入れられて便利だ。

検査結果

1時間ほどして、診察室に呼ばれた。そして、検査の結果、もうどこも悪くない、すっかり良くなったと知らされた。これは喜ぶべき事だったのだが、その後の先生の言葉で、何だか喜びは消えた。その言葉とは、

「まだ、原因の食べ物は分かりませんか?」

え?原因が食べ物・・・?

ストレスじゃなかったのか?

腸閉塞で入院したと思っていたが、この内科の先生は「腸炎」だったというスタンスだった。まあ、抗生物質で治ったのだから、細菌性胃腸炎だったのだろう。その結果腸閉塞も起こしたのか、何だかよく分からないのだが。原因は分からないという事になったが、

「しばらく、気を付けてください」

と言われたので、

「肉の加熱とかですか?硬い物とか、脂っこい物は気を付けなくて大丈夫ですか?」

と聞いたら、

「大丈夫です。肉の加熱と、あと野菜もよく洗うようにしてください」

と。がーん。ショック。いや、何がって、私はそういうの、生肉の処理とか、野菜でもなんでも、よく洗ったりとか、すごく気を付けているのだ。人一倍、気を付けているのだ!

「食べ物だけでなく、どっか触った手で何か食べたりしてもダメですけど」

と先生が言ったら、

「それは、ありうるかも」

と、次男が言った。言ってくれた。つまり、出された食事のせいではなく、自分が勝手に細菌を取り込んでしまったかも、と暗に私をかばってくれたのだろう。

でも。本当に食べ物だろうか?1年前は急に胃腸炎になったから、何か細菌を口に入れたのだろうと思うが、今回はずっとお腹が痛くて、それでとうとう腸閉塞を起こしたのだ。それなのに、前日に何か食べたからとは、とうてい信じがたい。

何か聞いておきたい事はありますか、と聞かれて、次男はお腹がすごい音で鳴るのがなぜなのか、を質問した。けれども、それは腸が動いている証拠だから、悪い事ではないという感じだった。鳴る音の大きさなどは、個人差があるからとか。そうなのかなあ。

「あまり動いていなかった腸が、急に動き出したから大きな音が出たのでしょうか?」

と私が言ったら、

「ああ、そうかもしれませんね!」

と、言ってくれたけれど。その先生は市原隼人に似た、愛想の良い若い男性だったが、若干不信感が。ただ、次男は入院中にもずっと診察してもらっていたようで、自らあれこれ質問していたのは、けっこう懐いている証拠だろう。

入院費用

診察が終わって、支払いの前に次男は学校へ向かった。自動支払機での支払いは、けっこう分かりやすかった。クレジットカードを入れて支払った。この間の入院費用もこれで支払った。あー、入院費用はぶっちゃけ9万6千円ほどかかった。まあ、そうだろうなあ。次男は保険に入っていないんだよなぁ。

そうそう、行きだけで左足の親指の腹が痛くなった。待合室で、絆創膏を貼り足した。

帰り道、足が痛くてたまらなかった。左足ばっかり。小指には絆創膏を貼ってあるのだが、爪が痛い。絆創膏の上というか。一人で帰った。電車は空いていて、座れた。濡れた傘を鞄に引っかけながら、本を読んで帰ってきた。それはいいのだが、やっぱり歩くと足が痛い。

足が痛かったからか、けっこうあちこち濡れたからか、普通に出かけてきたのの何倍も疲れた気がする。朝早かったからなのか、雨だったからなのかは判然としないが。

帰ってきてから洗濯をして、お昼を食べ、掃除をした。やれやれ疲れた。

5月14日土曜日

朝、もし大雨警報が出ていたら、今日のお手伝いは中止だった。もし中止になったら7時半までに連絡すると言われた。

しかし、それほどひどい雨ではなかった。もう少し南の方が大雨だったのかもしれない。

近隣の小学校とはいえ、徒歩15分ほどかかる。ロングワンピースにラフなジャケットを羽織り、黒い靴(スニーカーではなく)を履いて出かけた。昨日の靴擦れも、それほど気にならない。絆創膏を予め貼ったので、皮が剥がれたりする事はなく、治りが早い。良かった。用意周到、よし。

8:10に小学校に行き、3ヶ所に分かれて受け付けに立った。私は1年生の下駄箱がある場所に立ったので、若いお父さん、お母さん、小さい弟妹がたくさん来た。1時間目に1年生は学校を保護者に案内するという授業だったようで、パパやママを連れて歩く1年生がたくさんいた。

「あの、給食室にはどうやって行くのですか?」

などと、1年生の親から聞かれる事がしばしば。私の後ろには封鎖された扉があって、その奥に給食室があった。けれども、給食室に行くには、ここではなく、反対側から行かなければならない。この学校は迷路だ。私もしばらく慣れなかったけれど、子供が通算9年間通ったので、その間に何度も訪れた結果、把握した見取り図。だが、懐かしい。もう子供が卒業して5年以上経つので。

今日は検温の機械が導入され、消毒液も用意された。今日の私の主な仕事は、健康観察カードを受け取り、検温と消毒を促すという物だった。

コロナのせいだと思うが、自由にバラバラと見学に来られるのではなく、このグループは何時から何時までに来校する、などと決まっており、とにかく、行列が出来る

前半と後半に分かれていたが、前半にはきっちり全員に検温をしたのに、後半の時には学校の先生がやってきて、

「紙を出した方は、検温の必要はありません」

とか言い出して、確かにその方がスムーズに進むけれども、検温の機械の意味がない。いや、紙を忘れて来た人もいて、その場で書いてもらったが、その人が検温は済ませてきたからと、紙に体温を書いたのならば、必要ない。っていうか、これって性善説に頼りすぎてないか。家で検温して、37.5度以上あったら来ないだろうけれど、もしどうしても行きたかったら来てしまうかもしれない。けれども、その場で検温して高ければ、お断りする事になる。が、嘘の体温を記入して持って来たら、意味がない。持って来なくても、適当な体温を書かれたら、やっぱり意味がない。

まあ、結局たいして意味がない。マスクしていれば感染させる事もないだろうし。じゃあ、やっぱり検温器は必要ないものなのだ。やってますよのポーズか。

学歴

それにしても・・・待ち時間が長かった。保護者が来て、しばらくしたら帰って、また来て、しばらくしたら帰って、のしばらくの間が長い。その間、誰も来ない。で、旧知のママ友とおしゃべりをして過ごす。

久しぶりに会ったので、子供達が最近どうだ、という話になる。この時に一緒に受付をした人は、長男の友達のお母さんなので、主に長男の話をする。あちらも男の子二人で、上のお子さんは今年就職したそうだ。有名企業に入ったようで。

あちらの次男、うちの長男の友達は、一流高校から、指定校推薦で一流大学に進学されていた。全然勉強してなくて、推薦が決まってからは暇で暇で、とか。

「どっかでたくさん勉強したんだよー」

と言えば、中学受験は苦労せずに楽しんでやっていたし、中高は全然勉強してないし、とか。

苦労せずに、あの大学に入れるかよ。私が、あれだけ頑張って、2年越しに目指した大学に・・・。もう、息子同士の事は比べていない。過去の自分と比べてしまったよ。学部は違うし、私の頃とは色々と違うのは分かっているけれど。いや、でも認めたくないけれど、あちらは天才君なのだろう。それをママも言いたいのだろう。けれども、なんか天才だねとは言いたくない

うちの子が、どこの大学に行っているのかとか、色々聞かれる。小学校が同じだった人たちの中で、私立中学に行った人達が、今どこの大学に行っているとか、色々と知らされる。いや、全然いいのだよ。うちの子と比べてどうとか、思っていないよ。けれども、それを聞いて何て言えばいいのか、言葉を選ぶのが難しくて、結果的に非常に疲れた

同い歳のママ友で、私とその人とを比べたら、多分私の方が学歴は上。けれども、完全に負けた気がする。そして、そんな勝ち負けは関係ないと思おうとして、余計に疲れる。

帰宅して、長男に今日の出来事を話し、

「あちらは優秀じゃん?だから・・・疲れた」

と言ったら、

「まあ、まだ結果は分からないから。この先どうなるか、これからだから」

みたいな事を言われた。でも、有名大学の有名学部を出たら、それだけで安泰でしょうよ。いや、いいのだよ。いいんだけどさ・・・。はあ、やめやめ。もうこの話はここで終わりさ。

やはり雨は疲れる

雨は昼前には止んだ。帰ってきたのは正午頃。帰宅して靴を脱いだら、左足の靴下がびしょ濡れだった。つまり、靴の中に水がしみていたのだった。蒸し暑くて、冷えは感じなかったが。あと、左足の土踏まずが妙に痛くなっていた。これは、前日の長靴のせいだろう。

夫が作ってくれたお昼ご飯を食べ終えると、すぐに洗濯をした。これから晴れると期待して、バスタオルまで洗ったのに、あまり晴れずに焦った。辛うじてバスタオルは乾いたけれど。

そんな、二日間。雨とショックと嫉妬の二日間。疲れた。