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オリンピックボランティア17日目。PCR検査劇的初体験!

UACに通うこと17回目。梅雨明けしてから日増しに暑くなっており、この日7月25日は湿度も高く、最高潮に暑い日だった。

受付で

前回の活動は23日の開会式の日だったのだが、今日はその時よりも警察官の数が減っていた。オリンピックが始まったから増えたのだと思っていたが、あの日は開会式だから特に多かったようだ。

いつも通り受付をしに行くと、意外なお言葉が。

「チョコナッツさん、まだPCR検査のキット受け取っていないですよね?」
「はい」
「では、こちらをどうぞ」

そして、今日のどこかで唾液を採取し、19時までに2階のある部屋へ提出してくださいと言われた。

PCR検査。選手と直接関わるボランティアはもっと頻繁にするらしいが、関わらないボランティアでも一回は受けてもらうとフィールドキャストのサイトに書かれている。それは知っていた。だが、検査は活動を始める前か、遅くとも当日に行うと書かれている。私はもうとっくに活動してきて、二日後には終わるのだから、必要ないというか、手遅れというか。なので、サイトにはPCR検査のための登録をしろと書いてあったが、私はあえてせず、しれーっとスルーするつもりでいた。しなくていいなら、それでいいと思って。

それが、今日いきなりこれだ。確かに、活動を終えたとしても、この後のボランティア間の感染の広がりを確かめたりする必要が出た場合、一度も検査をしなかったボランティアがいては不都合なのかもしれない。

活動

PCR検査のキットを受け取って、活動に備えて控え室へ。まだ時間があったので、QRコードを読み込んで自分の情報を登録した。後は唾液を採取して、シールを貼って、提出するだけだ。

私は元々唾液が少ない方だ。だからこそ、歯磨きは毎食後に欠かさずしている。唾液が少ないと虫歯になりやすいので。歯磨きはしてきたが、お茶を飲んでしまっていた。唾液の採取をする際は、直前の30分間は飲食をしてはいけないそうだ。水も飲んではだめなようだ。

この時、なんだか今なら唾液が出るというか、出ている気がした。今ならいける!と思った。しかし、お茶を飲んでから30分経つ頃には活動が始まる時間なので、活動前に採取は出来ない。活動が始まって、暇な時間が出来たらトイレ休憩をして、ついでに採取だ、そう考えた。

今日はもう、あまり人が来ないだろうという見立てで、ボランティアの数も少ないという事だった。空いているバージョンのいつも通りの役割分担で、私は受付を担当した。

かつて受付をした際は、建物の入り口から冷房の風が強く吹き付けて、とても寒かった。暑い日でもそうだった。ところが、ここのところ、その冷房の風をほとんど感じない。入り口近辺は熱風が吹き付け、湿度がものすごく高い。なので、半袖で丁度良かった。

私は自然の風が好きだ。冷房の風は一瞬浴びるのは涼しくて良いが、しばらく浴びていると体がおかしくなる。寒いし、肩こるし、しまいにゃお腹を壊す。だが、30度以上の熱風はいい。汗をかき、それを乾かしてくれる感じの風がいい。

で、暇な時を見計らうつもりだったが、なぜだか今日はずっと忙しい。もう予約は入れられない期間なのだが、これまでに来られなかった人や、諸々事情があって2回目の人などが来る。日曜日だし、割と絶えず来場者が訪れた。ボランティアの数が少ないので、あまり長く席を外すわけにはいかない。ちょっとトイレくらいなら大丈夫だが、唾液の採取までは難しそうだった。

お弁当休憩に入った時でいいや、そう何度も思った。思ってはいるのだが、気になっているし、お茶を飲むのを何となく控えてしまう。暑いのに、水分を摂らずにいるのは良くないだろう。

そうして、2時間半くらい受付業務をこなした頃、来場者が途絶えた。少し待っても誰も来ないようだ。よし、今だ!と、私は思った。そして、トイレに行って唾液の採取をしてきます、と周りの人に告げてトイレに行った。

格闘

あれ、なぜ混んでいる?!こんな時に限って個室が埋まっている。しかし、すぐにその混雑は解消した。個室で採取すべきかとも思ったが、余計なばい菌が入っては困るので、やはり鏡の前の手洗い場で実行する事にした。

紙と消毒液があるので、それを使って台の上を消毒し、そこへキットを出した。付属のストローを加える。マスクはちゃんと外すか。あれ・・・

元々唾液が少なめだが、マスクをしてずっとしゃべっていたので、余計に口の中がカラカラ。水も飲んではいけないので、ひたすら頑張る。いや、だめだ。

スマホで梅干しの画像を検索。いつもなら、梅干しの事を考えただけで唾液が増す。梅干し画像をたくさん見ればいいだろう。

ところが、どの画像も全然すっぱそうに思えない。今の梅干しは甘いのが多いから。そうなのか?それでも、その梅干しを見つめながら頑張る。少しは出ているつもりだが、容器を見ても全く唾液は溜まっていない。焦る。緊張すると口が渇くと言うが、まさに今がそれ。緊張していては唾液も出ない。

すると、トイレの個室から、ちょっとすすり泣くような声?が。

私は1人で唾液採取と格闘していたが、何せ音の出ない格闘である。きっと誰もいないと思って泣いているのではないか。そう思ってちょっと気の毒になった。

個室の人は泣き始めてしまった。何か辛い事があったのだろう。気の毒に。しかし、こっちも必死だ。梅干しでだめなら、レモンか!と思い、レモンの画像を出すも、全く効果無し。そして、個室の泣き声はますます大きくなっていく。

泣き声

そのうち、「おんおん」と泣き出す個室の人。止まらなくなってしまったのだろう。どんな悲しい事があったのか。心配ではあるが、私の今格闘している作業は途中で辞めるわけにはいかない。それにしても全然溜まらない。レモンよりは梅干しの方がマシかと、また画像は梅干しに。しかし、おんおんと泣く声が気になって、画像を見ていても全然集中できない。

出来れば人の居ないところで採取したかったが、一度通りかかった人が咳き込んでいて、きっと私を見て気分が悪くなったのだろうと思った。私も人が唾液を採取している所は見たくない。テレビで映る時には目を背けるもの。しかし、予想以上に時間がかかり、しかも「おんおん」と泣く人の声は大きく、トイレの外まで聞こえているはず。そして、職員さんが心配して入って来た。ああ、神様!早く終わらせて!

急に溜まった。ストローからやっと落ちてきたのだ。あともう少し!何とか頑張って、だいたいこのくらいでいいだろうという量まで達したので、さっさと蓋を閉め、シールを貼り、袋に入れて完了!手を洗って、トイレから出る時に、心配顔で立ち尽くしている職員さんとすれ違った。

トイレから出てくると、何人もの人が立ってこちらを見ていた。泣き声は外まで響いていたから。ちょっと尋常ではない泣き声で、誰でも心配する。けれども、私は最初から聞いているので、最初は人に聞こえないように、人に見られないようにトイレでこっそり泣き始めたのを知っている。だから、助けが必要だとは思わなかった。慰めは必要かもしれないが。それでも、こっそり泣こうとしたのだから、そっとしておくべきだとも思った。

声掛けも必要

それから、すぐにジョブチェンジになり、奥の方へ場所が移動になった。ほとんど人が来なくなってしまい、暇であった。お弁当休憩に入る時に、気になって受け付けの所へ行ってみた。そこで、さっきの泣いていた人はどうなったかと尋ねてみた。そうしたら、声を掛けたら「大丈夫」という返事があり、しばらくしたら居なくなっていたという事だった。

泣き始めてしまって収集が付かなくなった時、現実に引き戻す、もしくは冷静さを取り戻す為に、声掛けも必要だったのか、と思った。人生まだまだ分からない事があるものだ。しかし、唾液採取と格闘している後ろで、誰かの大泣きしている声。シュールだ。フィクションのようで本当の話である。

最後の活動は

今日も無事に終了。PCR検査キットは、ちゃんと2階の所定の場所に提出してきた。活動はあと1回。二日後。台風が直撃するとかしないとか。最後だからって、特別な事はしないだろう。既にたくさんの思い出、経験が私の心の中に蓄積しているから。だから大丈夫。

息子達は、適当に買った物や冷凍庫のレンチンご飯で夕飯を済ませていた。手の込んだ手料理も、そろそろ飽きたか、長男よ。今度は私もいる時に作って欲しい。

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